覚えても解けない経営法務との戦い方

たきもです。

診断士試験とは離れますが、3月11日について、少し書かせてください。
先週3月11日の14時46分に合わせ、職場で黙祷がありました。
騒がしいオフィスが、この時間だけは電話も鳴らず、静まり返りました。
港に停泊している船から、追悼の汽笛が聞こえました。

私の両親は、福島県会津地方の生まれです。
私は横浜で育ちましたが、
人間としての土台には会津があると思っています。
診断士試験を受験しようと思ったきっかけの一つに、
「パラレルキャリアの実現」があるのですが、
福島、そして会津の力にいつかなりたい、と思ったことが、
「会社以外で自分の軸を持ちたい」と考えたきっかけでした。
自分になにができるかは、5年たった今でも、まだわかりません。
でも今、自分の人生の軸に「中小企業診断士」を置くことは決まりました。
その時がきたときのために、今は力をつけておきたいと思います。

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この土日は経営情報システムの養成答練だった方も多いかもしれません。
ついに6科目、「経営法務」に突入です。
私の場合、この経営法務には最後の最後まで苦しめられました
一応、本業では株主総会の運営もやっているのにもかかわらず、答練は30〜40点代をウロウロ・・・
採点して呆然となり、解説を聞きながら泣きそうになったこともあります
でも、本番は68点まで上げることができ、他の科目の損失を8点分補填してくれました
経営法務には、独自の戦い方があります。
道場の読者の皆様は、諸先輩方の勉強法をパクリまくって、一発合格しましょう!!

■難しさ①:覚えても解けない
一番大きいのはこれでしょう。
同じ論点でも、毎回問われ方が異なるのが厄介です
例えば、頻出論点である「組織再編」では、方法の違いに対する着眼点がこれだけあります。

事前・事後の書類(書面)の備置
株主総会特別決議の要否
株式買取請求権の有無
新株予約権買取請求権
債権者保護手続きの有無
労働契約の承継
効力発生の時期
簡易組織再編
略式組織再編

もう、これだけで9問作れるのです。
しかも組織再編は、

事業譲渡
合併(吸収、新設)
株式交換
株式移転
会社分割(吸収、新設)

の7種類ありますから、9×7=63問作れます。
この多彩な組み合わせから、年度によって手を変え品を変え出題されるのです。

■難しさ②:改正論点がある
特に、昨年度は会社法改正が大きなトピックでした。
平成27年度は、早速第1問で改正論点(社外取締役の要件)がでました。

以下の者のうち、X株式会社において、社外取締役の要件を満たさない者はどれか。なお、経過規定については考慮しないものとする。
ア 15年前まで、X株式会社に勤務していた者
イ X株式会社の親会社の業務執行取締役
ウ X株式会社の業務執行取締役の甥
エ X株式会社の主要な取引先の業務執行取締役

改正論点はもちろん過去問にありませんから、
「どの論点が問題になるか」試験当日まで予想不可能です。
この「社外取締役」の条件は、本業で参加したセミナーでもよくテーマにあがっていましたので
影響が大きい改正論点の一つだったと思われます。

■難しさ③:1問5点!?
経営法務は、マーク数が25マークより少ない年があります。
直近では平成26年度で、23マークです。
この年は1マーク5点の問題が8問もあり、5点の問題を間違えることは、
1マーク2〜3点である運営管理の問題を、
約2マーク間違えたことと同じになってしまいます。

逆に、しっかり取ることができれば
問題数の多い企業経営理論、財務会計、運営管理の失点を
1問でカバーできるということですね!

では、一体どうすれば立ち向かえるのか・・・
私が実践していた方法をご紹介します。
■戦い方①:問題演習で「知識の引き出し方」をマスターする
ここでの出番は「スピード問題集」です。
この問題集のよい点は、
4つの選択肢に応え続けることで、その論点の問われ方を多方面からマスターできることです。
まずは、3回転トライしたうえで、養成答練で知識がうまく引き出せるか試しましょう。
過去問を解く時の思考回路は6代目岡崎先生
「あー・・わかるようでわからず、1マークとれない」のお悩みには
初代ふうじんの記事が大いに役立つでしょう。

■戦い方②:表で知識に串を指す
2代目wackyの【法務】会社法攻略に近道なしが示すように、
多種多様な視点がクロスして問われる法務は、丸暗記が通用しません。
先日、経営情報システムで「表やカードを作るのは苦手だけにしましょう」と言いましたが
経営法務は表作成必須です。
まず、ポケテキ先生には既に表があります。
しかし、これだけでは足りませんし、頭に入りません。
自分で手を動かしてつくりましょう
またまたここで大いに参考になる記事は
初代ふうじん「表を作って暗記術」
初代ハカセ「串刺し暗記術:経営法務編」

■戦い方③:なべ底のコゲを退治する
①と②を繰り返すと、やはりどーーしても覚えられない「なべ底のコゲ」が発掘されます。
問題練習をしながら、「どこの知識が曖昧だったから解けなかったのか」を徹底分析し
・テキストにもどる
・表の紙の裏に殴り書きでまとめる
・表に間違った所や論点をガシガシ書き込む

を高速回転で繰り返しましょう。
その結果、試験当日までに、表はこんなになりました
IMG_1484

■戦い方④:会社法と知財「しか」やらない
経営法務の範囲は、テキストが薄いのにもかかわらず膨大です。
が、会社法と知財は毎年必ずでます。問題数も一番多いです。
ここを抑えれば、少なくとも40点以下は回避できます。
経営法務が苦手な人は割りきって、会社法と知財だけに全力を注ぐのも手です。
細かいところは直前に詰め込みましょう。
実際、私は直前期まで会社法と知財しかやっていませんでした。
出題傾向は6代目ぽらーのが詳細な分析をしています!

いかがでしたでしょうか?
経営法務は、勉強すると「会社がどうやって成り立っているのか」がわかります。
自分自身が独立するときにも役立つ(むしろ必須)なことが満載です。
骨が折れる科目ですが、面白みを見つけながら取り組みましょう!
これもモチベーションです!

たきもでした。

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