【合格体験記】冷静沈着に一発合格への王道を描く~ぱろーるさん~

こんにちは。6代目のうみのです。

7代目が連日それぞれの個性を発揮した合格メソッドをお届けしており、先代としても面白く読んでおりますが、3月いっぱいは先代投稿と入れ替わりで、4月からは毎週、日曜日の更新で「平成27年合格体験記」を6代目からお届けします。

7代目の記事と合わせてご参考にしていただければ幸いです。

 

さて本日は、王道の対策を積み重ねて見事一発合格を果たしたぱろーるさんの体験記をご紹介します。

本業でお忙しい中、ぱろーるさんはどのような対策を選択されたのでしょうか?

一見、淡々と綴られている体験記ですが、そこには一発合格するためのヒントが数多く隠されていますよ。ぜひそのヒントを探しながらお読みいただければと思います。

ではどうぞ。

 

————————寄稿はここから————————

 

平成27年度の一次、二次試験に合格した47歳・国家公務員のぱろーると申します。
運良く一発合格しましたので、中小企業診断士を目指しておられる皆様のご参考になれば幸いです。

【きっかけ】

40代後半になり、何か勉強したいと考えていたところ、大学の後輩が中小企業診断士として登録した旨の報告を目にしたことがきっかけです。関心がある分野であり、後輩が一発合格したことで、少々甘い見通しのもと勉強を始めました。

 

【勉強方法】

1.一次試験

一次試験対策7科目を勉強する必要があり、特に財務会計、経済学、経営情報システムは苦手なため、独学の選択肢を捨て、欠席時の代替校が多いTACを選びました。
同時にWebフォローも申し込み、授業の前にWebを倍速にして予習していましたが、勉強時間が限られる中で有効でした。

復習はせず、代わりに講義と同じ範囲の問題集を解き、講義のペースに遅れないよう心がけました。TACでは、各科目の最後に養成答練、5月頃から完成答練、6月末か7月初めに模試というスケジュールが組まれています。
私は養成答練8割、完成答練7割、模試500点を目指し、結果的にいずれもクリアしました。自分にとって一発合格の緊張感を保つ効果があったと思います。

過去問は5年分やりましたが、合格点をクリアするには十分だと思います。なお、本試験では経営情報システムが56点と苦戦しましたが、合計459点で二次筆記試験に進みました。

 

2.二次筆記試験

一次試験から筆記試験まで二ヶ月少ししか無く、一次試験終了から筆記試験の勉強を始めては時間的に厳しいと感じ、さらに夏に人事異動が予想される個人的な事情もあったため、年末年始頃、事例の問題文を読むレベルから徐々に筆記試験の対策を始め、5月まで一次試験と並行して勉強しました。

GWにTACとLECの二次模試があり、経験を積むために受験しましたが、自宅受験とし、試験時間も気にせず、とにかく現時点で書ける解答を埋めて提出しました。結果はともかく、筆記試験を理解する上で無理して受ける価値はあります。

一次試験後は、人事異動や転居と重なり、勉強を再開できたのは8月下旬でした。9月初めの二次模試は事例Ⅳを中心に出来が悪く、TAC、LECともC判定でしたが、振り返れば自分で力がついてきたと感じたのは、9月の連休後なので、ストレート生は模試の結果に一喜一憂する必要は無いでしょう。
筆記試験では解答時間内に必要な文字数を書く必要がありますが、私は模試やTACの直前演習以外、過去問でも時間を計って原稿用紙に文字を書く練習はしませんでした。また、下書きせず、いきなり解答欄に書いていました。再現答案を作成する際、キーワードレベルしか再現できないのがネックですが、自分に合ったやり方で良いと思います。

筆記試験対策もTACのカリキュラムに従いましたが、事例Ⅳが伸びず、単発でAASのイケカコセミナーに参加しています。これは大いに刺激になり、その後も当日の問題を繰り返し解いた結果、最終的に平均レベルに上がったと思います。過去問は、苦手の事例Ⅳは平成13年度以降全問を解いた一方、事例Ⅰ~Ⅲは通勤時間中に試験問題を読み、帰宅後、パソコンでざっと解答案を書いて、模範解答と比べつつ、キーワードをファイナルペーパーに書き出す作業を続けました。
解いた事例数は過去問、模試、直前演習を通じて計80事例程度だと思います。

その他の注意点として、筆記試験は10月下旬で風邪を引く者も多く、試験会場でも咳込む者が結構いました。体調管理は大事です。私は風邪こそ引かなかったものの、試験会場では空調の冷気が頭を直撃する席であり、科目の合間に上着を着込んで身体を温めました。準備をしても予想外のことが起きますので、動じない開き直りも重要です。

 

3.二次口述試験

口述試験は遅刻せず試験会場に到着し、普通に試験官と受け答えすれば落ちないと言われていますが、念のため、TAC、LECなど4つの口述対策セミナー・模試に参加しました。実際の口述試験では、試験官2人はいずれもにこやかで、圧迫面接とは無縁でしたが、4つの質問内容はかなり厳しく、焦りながら答えていました。ただ、助け船も出してもらい、落ちることは無かろうと1月5日の合格発表を迎えました。

最後にTACに通いましたが、自主的な勉強会には参加せず、基本的に独りで勉強したため、毎朝、一発合格道場などの記事を読みながら、自分を鼓舞したことを思い出します。筆記試験から結果発表までの間はとても長く感じ、落ち着かなかっただけに、スマホで自分の受験番号を確認したときは心底ホッとしました。

難しい試験ですが、毎年1000人前後の合格者が出ていることも事実です。
最後に、受験生の皆様が一刻も早く試験を突破され、中小企業診断士の輪に加われることを祈念するとともに、これまで記事を通じて励ましていただいた一発合格道場の皆様に心から御礼申し上げます。

 

————————寄稿はここまで————————

 

ぱろーるさんの対策において特徴的なのは、文章からも伺えるこの冷静沈着さではないかと思います。

その冷静な視点が一発合格に必要なエッセンスを含んだ王道の勉強方法を導き出したのではないでしょうか。

具体的には以下のような要素が挙げられます。

 

想定外のアクシデント等で実力を十分に発揮できないリスクも冷静に見据えた上で、合格に必要な実力のラインを見極める的確な分析力

「知識を完璧に詰め込むこと」ではなく、「問題を解く力」こそが合格に必要なスキルだと看破した上での、演習や模試などの実践を重視した対策

○一次試験、二次筆記試験いずれも「弱点を潰す」ことから取り組むという正しい優先順位の付け方

 

王道こそが最適最短のルートであるということを実証するぱろーるさんの合格ストーリー。

ストレート合格を目指す方にとって大いに参考になるのではないかと思います。

 

—お知らせ—

2月末に発売されました「企業診断 3月号」(同友館)にて、シリーズ「一発合格じゃなかったかも!?道場コラム」の記事を私、うみのが担当しております。

道場歴代執筆陣がオムニバス形式で、診断士試験受験時における「私のしくじり」とそこから得られた教訓をお伝えする本連載、今回の私の記事では「他でもない、2次試験当日にしでかしたしくじり」についてご紹介しております。

よろしければご一読いただければと思います。

特に、これから初めて2次試験を受ける受験生のみなさまのご参考になれば幸いです。

 

 

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