さて、今回のテーマは時短文章作成法です。

これまで私は財務会計や事例Ⅳについての記事を多く書いていました。つまりそれが得意だったからです。それが得意ってことは、逆に言うと、事例Ⅰ~Ⅲは苦手ってことです。なぜ苦手かというと、文章を書くのが下手だったからです。

あの80分という短い時間の間に、3ページほどの与件分を読んで、それぞれの設問に対して、出題者の意図にあった解答を書くということは、私にとって、非常に難易度の高いことでした。

そんな文章力のない私が、考えた方法は「解答フレーム」最大活用です。

私は受験生時代に、解答フレームヲタクといっていいほど、解答フレームに凝っていました。ふぞろいはもちろんのこと、受験校の解答例を参考にしながら、独自の解答フレームを作っていました。

本試験での用紙を例にして、どうやって私が解答フレームを使ったのかをご説明します。

 

 

解答フレームの概要

まず解答フレームについて説明します。
解答フレームというのは、解答を作成する上での骨子のようなものです。
例えば以下のように使います。

 

設問 解答フレーム
その理由を述べよ 理由は、◯◯なので、◯◯することで、◯◯の効果があるから。

というように使います。

つまり、設問を読んで、与件分を読まないうちに、解答の骨子(フレーム)を事前に作ることです。

 

 

私は解答フレームをこうやって使った

それでは、実際の本試験で私が解答フレームをどう使ったのか説明します。

昨年の事例Ⅰの問題を例にして説明します。

(1)解答フレームの作成

H26年 事例Ⅰ 第1問(配点20点)
A社は、小規模ながら大学や企業の研究機関と共同開発した独創的な技術を武器に事業を展開しようとする研究開発型中小企業である。わが国でも、近年、そうしたタイプの企業が増えつつあるが、その背景には、どのような経営環境の変化があると考えられるか。120字以内で答えよ。

この設問を読んで、下記のフレームを考えました。

①まず、基本の解答フレームは「変化は〇〇である。」だなぁ
②変化を聞いているから、変化前と変化後を書く必要があるなぁ。
③経営環境といったら「誰に・何を・どのように」が鉄板だ。
④文字数が120文字でそこそこ長いので、複数の論点を入れる必要があるなぁ。

 

というように、設問を読んで、下記の解答フレームにしました。

 


変化は

以前は 近年は① 近年は②
誰に
何を
どのように
効果は?

である。


なお、この時点ではまだ、与件文を読んでいません。このあと、この解答フレームの中に、与件文をキーワードを入れていきます。

 

 

(2)与件文からキーワードを入れる。

この解答フレームの中に、与件文を読んで、キーワードを入れていきます。


変化は

以前は 近年は① 近年は②
誰に 取引先に 取引先に 研究型中小企業に
何を アイディアを 新しい技術や新しい製品を 資金面を
どのように 要望をこえる提案 提案 公的助成金
効果は? 存続と成長ができた 取引継続できない 研究開発費を調達できる

である。


 

 

(3)解答を作成する。
(2)の解答フレームを見ながら、全体の文字数に注意しながら、文章にする。
その結果、下記の解答ができあがりました。

 

以前は取引先の要望をこえるアイディアを提案すれば存続と成長が実現できたが、近年は、①新しい技術や新しい製品を取引先に提案できなければ取引継続できない、②資金面で公的助成金により多額の研究開発費を調達する制度が整ってきたなどの変化のためである。

 

ここで言いたいことは、私の再現答案がいいということではなく、解答フレームを使えば、「解答を書いたけど、やっぱりしっくりしないから、やり直そう」とか、「因果関係がない文章になってしまった」ことを避けられるということです。

下記の画像は実際の本試験の用紙です。汚い字ですいません。

(クリックすると大きくなります。)

 

 

 

代表的な解答フレーム

受験生時代に、いろいろと解答フレームを考えましたが、代表的な解答フレームは次の通りです。

 

設問 解答フレーム
理由は? 理由は、◯◯の事実なので、◯◯の対策をすることで、◯◯の効果があるから。
事業の方向性は? 方向性は、◯◯(誰)に対して、◯◯(何)を、◯◯(どのように)することである。
助言せよ ◯◯(具体的内容)を行うことを助言する。その理由は◯◯を実施することにより、◯◯の強みを活かして◯◯の機会をとらえ、◯◯の効果があるから。
原因を述べよ 原因は、○○(誰)に対して、○○(何)を、○○(どのように)したために、◯◯の結果となった。
違いを述べよ 違いは、◯◯は、◯◯(誰)に対して、◯◯(何)を、◯◯したが、一方で△△は、△△(誰)に対して、△△(何)を、△△した違いがある。(※)違いなので、比較対象を必ず書く
差別化できた要因は? ◯◯は◯◯だが、△△は、△△であること。

(※)差別化なので、比較対象があるはず、それとの違い(差別)を書く。

 

 

 

 

 

2次試験はパズル

これまで話した、解答フレームの具体的な利点や効果はなんでしょうか?
私がイメージしている、解答フレームの利点や効果は、2次試験のパズル化です。これについて、詳しく説明します。

解答フレームが無い状態で解答を作るときは、白地のキャンバスにゼロから絵を書くようなイメージで、なかなか筆が進まず、書くのに時間がかかってしまいます。つまり、80分で解答を書き上げることができません。

でも解答フレームがあれば、枠(フレーム)の中に、与件文のキーワードをはめ込むパズルに変わるので、白地のキャンバスにゼロから解答を書くのと比較して、書く時間が短縮できます。つまり、80分で解答を書き上げることができやすくなります。

どっちが簡単?

 

2つめののメリットは、「聞かれている事に聞かれているように答えることができること」です。これは何度も聞いたことがあるとおもうのですが、2次試験の一番大事なことは、「聞かれていることに、聞かれているように答えること」です。

設問で「◯◯した理由を述べよ」と聞かれた時に、解答フレームを「理由は、△△をすることで、◯◯の効果を期待したためである。」とすれば、この時点ですでに聞かれたことには答えています。そのため、、解答の意図を外してしまう大事故を起こしにくいことです。つまり、解答の安定化です。

解答フレームを使いこなして、時間短縮と解答の安定化を実現してください。

 

 

 

 

パックってカスタマイズ

最近道場ブログで流行って(?)いる、パクってカスタマイズについても話します。

解答フレームについて、長々と書きましたが、これは私が個人的に「こうすれば合格に近づくんじゃないかなぁ?」と受験生時に考えた方法です。この考え方が、すべての受験生に当てはまるとは思っていません。ただ、悩める受験生のヒントにはなるんじゃないかなぁとは思っています。

私が書いたこの解答フレームのいいところだけを真似して(パクって)、自分なりにアレンジ(カスタマイズ)して、本試験当日に使える武器としてください。

 

 

 

まとめ

文章作成が苦手な人は、解答フレームがおすすめ。
2次試験はパズルと考える。
時間短縮と解答の安定化のメリットがある。
パックってカスタマイズ。

以上、おとでした。



コメント & トラックバック

悩める受験生です・・。
解答フレーム非常に参考になりました!
ありがとうございます。
あと2次試験まで1ヶ月ちょい!
事例Ⅰ~Ⅲは、80分で全て大外しせずに解答するために、パズルを極めようと思います。
そして、事例Ⅳの学習に時間をあてたいと思います!

ぴさん

コメント頂きありがとうございます。

2次試験の勉強って、1次と違って正解が発表されないので自己採点できないし、本試験が終わっても、自分が受かったかどうかも分からない試験です。

悩める気持ち良くわかります。

私は2回、2次試験を受けましたが、その時の悩める状況を綴っています。参考にして下さい。

2013年未合格体験記
http://rmc-oden.com/blog/archives/62023

2014年合格体験記
http://rmc-oden.com/blog/archives/72413

本試験まで、あと1ヶ月半。
悔いのない勉強を続けて下さい。

ちょうど合格者答案を集めて骨子パターンを分析しているところでした。大変参考になる記事をありがとうございます。

Zooさん

受験生には時間がないとおもいます。道場の過去の記事も含めて、参考になるものは積極的に参考にしてください。

また、こんな記事を書いてほしいというリクエストがあれば、このコメント欄に書いて頂ければ、道場メンバーのだれかが書いてくれるはずです。

おと

おとさん、解答フレームワークの考え方、
大変参考になりました。
多年度受験生ですが、自分の文章はいつもだから何?
と詰めの甘い文章でした。
このように必要なパーツを埋めたフレームワークを作成し、
自分のものにすれば良いのですね!
パックってカスタマイズさせていただきます。
ありがとうございました。

41ken様

コメント頂きありがとうございます。

だから何?の部分は、解答フレームでいうと、「効果」の部分にあたります。

事例Ⅰであれば、従業員のモチベーションアップ、事例Ⅱであれば、売上の増加、事例Ⅲであれは、納期の短縮化などです。

使い方は人それぞれなので、「パックってカスタマイズ」して、自分のモノにして下さい。

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