セミナーで多かった質問に、歴代道場メンバがお答えします
こんばんは、うみのです。
先週末の東京セミナーにご参加くださった方、ありがとうございました!
皆さんの真剣な眼差しに、道場メンバも熱のこもった語り口でお話しさせていただきました。
セミナーではパネルディスカッションのコーナーを設け、参加者の皆様からあらかじめいただいていた質問の中から多かったものや、この時期特に悩みがちなものをピックアップし、道場メンバからお答えさせていただきました。
あいにく時間の制約があり、すべてのテーマにメンバ全員がお答えすることができませんでした。
そこでこちらの記事にて、セミナーに登壇した道場メンバからのお答えを掲載させていただきます。
セミナーにご参加いただけなかった方にもご参考になれば幸いです。
◆◆◆
Q1.ゼロからの二次対策について、効率的に進めるための「選択と集中」のポイントを教えて下さい。
◆JC(初代)より
自分にとってのお作法を確立するためにまずはいろんなことにチャレンジしてみましょう。設問から読む。設問をあと5分多く読む。書く前に考える時間をもっと取る。などなど。
◆ハカセ(初代)より
選択するべき事項は以下の4つ。
(1)事例ごとの特徴の把握
(2)事例IVの基礎的な計算問題への注力
(3)PREP法に代表される文字数短縮術の習得
(4)フレームワークを含むロジカルシンキングの超基本
選択しないべき事項は以下の3つ。
(1)出題委員の書籍の読解
(2)講師の吟味
(3)何をしていいか分からないと逡巡することそのもの
◆お薬ハック(4代目)より
ポイントは2つあります。
1.二次試験がどのような試験であるか情報を集め、求められている事を理解すること
2.合格者がなぜ合格したかを分析し、真似できるものを取り込むこと
◆3215(5代目)より
事例ごとの知識(特徴とパターン)と一次試験の知識を活用した「それで?」の活用。
それを「過去問」でどのように使うかを確認していくと良いと思います。
◆まさや~ん(5代目)より
事例ⅣはCVP、NPV、CF計算書、財務分析に力を入れて、個別論点は捨てましょう。
事例Ⅰ~Ⅲは「読む」「考える」を重視して学習すること。
書き方は「主語、根拠・目的、述語」を意識して書けば、十分です。
◆岡崎教行(6代目)より
今振り返ると、事前準備である程度の対応ができるようになる事例Ⅳに集中すべきかなと思います。
◆Nico(6代目)より
予備校に通われている方は、「方針や進め方が自分に合っているかどうか」を早く見極めることが大事だと思います。そこでグダグダ時間をかけていたり、逆に、合ってもいないのに無理やり納得しようとしたりすると時間が勿体ないです。
自分にマッチする予備校や講師が見つかったのなら、後は信じて突き進むのみです。
効率的に進める方法はこれくらいかと思います。
◆おはとも(6代目)より
結果として、合格者でも何を選択し何に集中したかは個人差があります。
まずは、なるべく早い段階で「自分は何を選択し何に集中して取り組むべきか」を掴むことが重要だと思います。
9月初旬までは、過去問を知り、情報を集めて自分に何が足りないかを見極めることがとても大事です。
◆うみの(6代目)より
まず、「選択」するためには「判断基準」が必要ですよね。
2次試験対策において、実はこの「判断基準」を持つことこそが最も重要です。
判断基準を自分で持つためには、まず「自身の弱み」を明確にしなければなりません。
「自身の弱み」を明らかにするために、まずは事例を解き、何ができて何ができないのかを見極める必要があります。
何を選択すべきかで迷ったら、「演習⇒自己分析」のプロセスに立ち返るべきでしょう。
誰にも共通して言える「必ず選択すべきこと」は、以下の3点。
①過去問(5年分)を解き、自分の答案とA評価答案とを突き合せる
②一次知識の体系化と、対応付けのパターンの理解
③A評価答案の読み込みと、B・C評価答案との比較分析
Q2.文章の読み書きがとにかく苦手です。
ただ、二次試験までの時間も短いので、読み書きについて個別に対策をするべきでしょうか。
◆JCより
練習しかありません。
集中して読み込む練習を繰り返す。
書くことも練習だけど、考えが纏まる前に書き出してしまわないように。
考えが纏まれば、書く時間は格段に短縮されます。
◆ハカセより
正直言って、そこは「センス」の世界でもあります。
それを向上させるには「年」の単位の修行が必要(例えば「春秋要約」)なので、そこは割り切って、「事例でどんないい解答を書くか」に専念することをお勧めします。
◆お薬ハックより
読み方:場数を踏むことです。過去問の模範解答と自分の回答を比較する事で、読み取り足りていなかった部分に気づけるようにしましょう。
書き方:模範解答でよく使われている言い回しを覚えること。1論点につき30字~50字程度という目安を活用してみましょう。
◆3215より
時間がないので、過去問等を取り組みながらできることに制限することをお勧めします。(ということは、特に読み書き上達のために特別なことはしないということです)
◆まさや~んより
二次試験に書くという力は必要ありません。
主語と述語、それに与件の文章を根拠として埋めるだけで十分です。
それよりは、読む力を伸ばす方が良いです。具体的には、「設問に問われていることを間違いなく拾えてくる力」を養うことを重視した方が良いと思います。
◆岡崎教行より
読よみという点については、個別対応は不要かと思います。
書きという点については、他の人の答案と比べてみる、他の人の答案を「自分だったら日本語的にこうするなぁ」という視点で修正してみるのが良いかと思います。
◆Nicoより
私も読み書き、笑うほど苦手でした(^^;)
特に書く方はいまだに苦手です。でも二次試験の解答を書けと言われたら、普通に埋められる自信はあります。
書くためのコツは使える「キーワード」と「フレーズ」をしっかり覚えることではないでしょうか。
過去問や答練、模擬試験での予備校の模範回答から自分に足りない「キーワード」や「フレーズ」を盗みまくってました。それだけで書けるようになったので、読み書きだけの個別対策は要らないと思います。
◆おはともより
診断士の二次試験は一般的な文章を読む・書くとは違います。
二次試験まで5年かける計画で取り組むのであれば読み書きの練習も良いかもしれませんが、道場読者の皆さんはそうではありませんよね?
それでしたら、遠回りをせずに最初から診断士二次試験のための対策をするべきです。
◆うみのより
「書くスキル」に関しては、実はそれほど必要ありません。
なぜなら、論述試験とは言ってもせいぜい200文字程度であり、その程度の文字数であれば、文章作成力の基礎を鍛えることよりも「解答フレーム」をある程度パターン化して覚えることで十分に対応可能で、そのほうがはるかに効率的であるからです。
「読むスキル」については、2次試験においては非常に重要ではありますが、一般的な文章読解力と言うより、過去問を十分に読解し、A評価答案と突き合せて分析することで、「出題パターンと求める解答の方向性」をつかむことのほうが重要です。
無駄に遠回りな対策をするより、「2次試験において求められるレベル感」を正しく掴んでそれに合った対策を取る方が良いと考えます。
Q3. 過去問の有効な活用方法と、逆に、これはやってはいけない事について教えて下さい。
◆JCより
過去問は徹底的にやりこみました。
過去5年分を事例ごとにタテ解きはお勧めのような気がします。
過去問は傾向が異なっている場合も多々あるので、あんまり気にしすぎないように。
且つ予備校の模範解答がほんとに正解かどうかわからないという点も気を付けたいですね。
◆ハカセより
僕は「過去問にこだわらない派」である上に、「一度解いた問題は二度と解かない派」なのであまり参考になる話はありません・・・。
◆お薬ハックより
1.ふぞろいを徹底的に揃え(ふぞろいな答案分析1、2+ふぞろい7、8で8年分)、キーワード採点をして合格に必要な等身大の実力を知ること。
2.過去問を解くことを”目的”にしてしまうこと。あくまで過去問は自分に足りないことに気づき、学習の進捗を計るための”手段”でしかないため。 数を解いたからOK!と思わないこと。
◆3215より
模範解答や再現答案を使って、自分の解答を「合格できる解答」に収斂(同質化)させていくこと。間違っても同じ解答にしようとは思わない。
◆まさや~んより
模範解答はその予備校が出している“模範解答”であると理解すること。
大切なのはみんなが書ける論点(具体的には、ふぞろいや勉強会などを通して学びましょう)を逃さない読み方を学ぶこと。
事例Ⅳは平成13年度からやるといいが、事例Ⅰ~Ⅲは傾向が違いすぎるので、特に対策する必要はないと思います。
過去5年分くらいはマストだと思います。
◆岡崎教行より
過去問、事例Ⅳの経営分析5年分と事例Ⅰ~Ⅲの2年分程度しかやっていないので、わかりません。
◆Nicoより
特に事例Ⅰ~Ⅲは、過去5年分、パッと与件文と設問文を読んで、考えた自分の解答と予備校の模範解答との突合せをやっていました。
間違っていれば、解説があればですが、どこが足りなかったのかを見てみる。
事例Ⅳは気乗りせず一切触っていなかったのですが、もうちょっと本試験の難易度を知るためにもやっておけば良かったと思います…。
やってはいけないことは模範解答がないまま、取り組むことでしょうか(そんな人いないか…)。
◆おはともより
過去問と合格者答案を見比べて、「なぜこれが合格者答案なのか」「本文のどこからどのようにこの解答を導き出したのか」を考えるのは有効だと思います。
◆うみのより
過去問は、与件文や出題のパターンを分析する事。読み込めばある程度の「癖」は見えてきます。
やってはいけない事は、人の意見を鵜呑みにすること(=思考停止する事)。
自らの頭で考えることで「試験と自分」を理解することなしには受からない試験。
たとえ大多数がやっている対策であろうと、自分に合わないと感じたら早々に捨てる。
Q4.模試に対してはどのような心構えでいけばよいか、教えてください。
◆JCより
模試はいつでもそうですが本番のつもりで。
解答を解くことだけでなく、どこで自分が疲れるか。糖分補給はどこでやるか、昼食は何がいいか、筆記用具は?こんな準備をしつつ、自分がこれまで培ったお作法が正しいかどうかの確認の場とすべきです。
ただストレート生の方はまだこの段階ではお作法が固まっていないと思うので、その場合は途中経過の確認とすること。
◆ハカセより
初めて二次模試を受けるという方は、「当たって砕けろ」でいい。
ただし、「誰も思いつかないようなアイデア解答」はせず、「誰もが書くような平凡な解答」を志すこと。
初めてではない方は、完成度合いの確認になりますので、「よい文章」ではなく「点になりそうな解答」にこだわるべきと思います。
◆お薬ハックより
試験当日のシミュレーションと考えて行動すること。例えば文房具の揃えや、お茶やお菓子の準備、お弁当のボリュームや調達先など、当日の行動を想定しながら模試を受ける
(あと、勉強会仲間を探すとか。笑)
◆3215より
「良い点をとってやろう」と思わないこと。
初学の人は、このタイミングで良い点をとっちゃったらちょっとヤバイ、と思うくらいのほうが良いくらいです。
まずは一日4事例を解くということがどんな感じなのか確認してみましょう。
◆まさや~んより
本試験と同様の心構え、食事トイレ時間配分などを意識。
事例Ⅲまで終えた後の事例Ⅳはとても経験になるので必ず最後まで経験すること。
あと得点が低くても、気にしなくて良いです。
◆岡崎教行より
一次試験と同様、どれだけ脳が疲れるかを実感して、事例Ⅳでケアレスミスをしないようにするにはどうするかを考える機会にするのが良いかと思います。
◆Nicoより
私は基本的には予備校の答練と同じようなスタンスで臨みました。
試行錯誤ができる良い場ですので、何かしらの目的を持って取り組むべきです。
タイムマネジメントだけでなく、色ペンの使い方、問題用紙を真ん中でちぎるのか否か、与件文から読むのか、設問文から読むのか、などなど色々試してください。
あとは初見の問題に対して、自分はどのように考え、解答を書くに至ったのかを振り返れるようにしておけばOKかと思います。
◆おはともより
一次試験と同じく、時間の感覚をつかむためのシミュレーションをするのは有効です。
一日で事例を4本解くとどれぐらい疲れるのかを体験したうえで、本試験での闘い方を考えましょう。
◆うみのより
当日のシミュレーションとしては「本番のつもり」で。
結果については「本試験で点を取れるようになるための教材」として。
点数に囚われる必要はありません。
(模試で良い点数を取って安心する人と、悪い点数を取って「なぜその点数なのか?どうやったら点数を上げられるか?」と徹底的に考え抜く人、どちらが合格可能性が高いか?で考えれば分かりますね。)
Q5. 二次試験合格に向けてどのような指標を目指せば良いでしょうか。他の人と差をつけるために何をしましたか?
◆JCより
まずは事例Ⅳの経営分析はほぼできるもんね!というレベルまで持っていく。
事例ⅠからⅢの明確な切り分けの理解。
◆ハカセより
残念ながら二次試験に「指標」はないのが実情です。そこが二次試験の難しいところです。
また、「他の人と同じような解答」を目指していたため、質問者の方が求めるような解答を提供することができません。あしからず・・・。
◆お薬ハックより
勉強を始める前に、合格者がなぜ合格したか十分に分析してから勉強方法を決めること。
勉強時間を確保するだけなら誰でもできます。
ポイントはモチベーションを高く持ち、勉強する時の集中力を高め、(他人の真似をするなど)工夫した勉強方法を使うこと。
◆3215より
差のついた解答である時点で合格答案でないので、この心配は杞憂です。(ノω`)
差をつけるのではなく合格答案に「同質化」させる訓練をするべきだと思います。
◆まさや~んより
差を付ける必要性はなく、どの設問も大多数の解答を書いておけば自ずと合格となります。また事例Ⅳは60点(素点ベースで)取れて合格している人はほとんどいないことを理解すると良いでしょう(論点が簡単だった年度は除いて)。
◆岡崎教行より
逆説的かもしれませんが、他の人と同じ答案を全て並べることができれば相対的に上に上がると思いますので、差をつけようと考える必要はないかと思います。(ただし事例Ⅳは除く)
◆Nicoより
私の通っていた予備校では、他人と差をつける為に、「切り口を明確に」して、「キーワードで書く」をテーマにしていたので、そちらを信じて突き進みました。
本番で、このテーマで学んだ解答方法で普通に書くことができれば、おそらく多くの受験生には勝てるだろう、と思い込んで勉強していました(笑)
◆おはともより
過去の合格者から話を聞き、評判のよい予備校講師の話を聞きに行く。
自分に合うと感じたら、そのやり方をマスターするように努力をする。
◆うみのより
A評価答案を読みまくって、「2次試験において求められているのは具体的にどういうことで、どのレベルなのか?」を客観的に分析することが重要です。
間違っても、予備校の模範解答などを当てにしてはいけません。
正解が発表されない試験である以上、A評価解答こそが協会が考える「最も正解に近いもの」です。
「指標が分からない…」という場合、ここの分析がまず不足していることを自覚しましょう。
これは人から教えられて理解できるようなものではありません。自分の頭で分析し、自ら指標を見つけることが重要です。
また、これも勘違いしやすいのですが、2次試験において「他の人と差をつける」は正しい戦略ではありません。
むしろそう思った時点で、あなたが差をつけられていると思うべきです。
重要なのは、「与件文と設問文から出題の意図を正しく読み解き、“診断士なら大多数が連想するであろう一次知識”を当てはめながら、聞かれていることに素直に答える事」です。
それさえ地道に積み上げれば、自ずと合格ラインには届きます。
Q6. 一次では通勤時間などの細切れ時間を活用していましたが、二次試験ではなかなかうまく計画できません。
まとまった時間がとれない時どのように対策や計画をされていたか教えて下さい。
◆JCより
早起きして早朝の時間で80分の事例を1個解く。
電車の中では正解例と見比べながら自分の解答を磨く。
事例Ⅳのみ、昼休みの60分で解けるようになるので、ここを利用。
受験機関の答練や模試等の問題をできるだけたくさん取り寄せてやっていました。
◆ハカセより
「設問文解釈」が格好のトレーニングです。Zoneが推奨するこれです。
逆に、事例は必ず80分というまとまった時間を確保して、しかも本番のような緊張感を持って解くようにしていました。
◆お薬ハックより
一次試験と違って勉強時間が必ずしも成果と比例しないので、あまり思いつめないことです。
情報を集め、自分で決めた勉強方法に疑いを持たず、その決断を信じてひたすら頑張ること。
+αとしては、「まとめファイル」を作って(紙でもPDFファイルでも)空き時間にひたすら見ることをお勧めします。(私は、ファイナルペーパーをPDF化してiPhoneで見ていました)
◆まさや~んより
解答を書く時間が、私の場合、(たしか)40分を割り当てていたので、解答を書くまでのプロセスを40分とし、そこまでを朝のファミレスなどで解いていました。
昼休みには事例Ⅳの計算問題を必ず1問以上解いていました。こちらは30分くらいで取り組んでいました。
◆岡崎教行より
私は平日は殆ど勉強できなかったので、土曜日の朝に早起きし、予備校の講義が始まる時間まで集中して勉強していました。
◆Nicoより
事例別に問題軸、対策軸、効果軸に分けて知識を整理した「マトリクス集」や「メリットデメリット集」などを自作していましたので、それを暗記する時間として、細切れ時間を使っていました。
◆おはともより
問題要求の解釈をやっていました。
問題文で何を問われているか、どんな解答構成になるかを組み立てる作業です。
本文を読む前のこの作業が非常に大事。また、問題文から、想定すべき知識を思い浮かべられるよう、暗記する作業もやっていました(たとえば見込み生産と受注生産それぞれのメリット・デメリットをこたえられるようにするなど)。
◆うみのより
2次試験対策において「隙間時間の活用」は大いに有効です。
一次知識の補強、ミスした箇所の理由と対策を考える、A評価答案を読む、など、「自分の足りていないところ」を補強するインプットの時間と捉えて、教材を工夫してみることをおすすめします。
私の場合は、自分がミスした履歴や、使えていなかった一次知識、セミナーなどで合格者からいただいたアドバイスなどをA5サイズのノートに書き留め、電車待ちなどの隙間時間に何度も読み返してインプットしていました。
Q7. 時間内に解ききれないことが多々あります。80分の解答プロセスをどう確立すればよいでしょうか?
◆JCより
「80分では間に合わないよ(泣)というあなたへ」という記事を書いています。
時間が足りないのは読む時間が長いから。与件読みながら、設問読んだりしているから。そういう意味を込めて、この記事を書きました。
時間が足りないという方にはおそらく参考になると思います。
◆ハカセより
「80分の解答プロセス」にこだわる方がときどきいますが、僕はその意見に与しません。80分の使い方は十人十色、人それぞれ。
最初に情報収集する目的ならよいですが、それ以降は試行錯誤で自分のスタイルを決めればそれでOK。
ちなみに僕は時間の使い方を特に決めておらず、最後まで自由に使わせてもらいました。間に合った(=時間が余った)ことは一度もありませんが、空欄を作ったことも一度もありません。最後の一秒までもがいて一点でも多くとるのが僕の「解答プロセス」です。
◆お薬ハックより
時間配分を決めておき、切捨てラインを決めておくこと(●分経過したら答えを答案用紙に書き始めるなど)。
場数を踏むこと。
合格者の工夫を集め、自分にフィットしそうなものを活用すること。
◆3215より
80分で解ききれないことを含めての「80分の解答プロセス」だと思います。
◆まさや~んより
まず、どのプロセスで時間がかかっているかを把握するべきです。
時間がかかっている箇所を効率化して再構築して解答プロセスを確立していきましょう。
◆岡崎教行より
私は、70分で解くようにしてました。
書くのは最後の20分として、分析と答案構成に50分~55分と割り振ってました。
◆Nicoより
私の場合、書きながら、あーでもないこーでもないと考えていたので、書いたり消したりが多く、時間が足りませんでした。よって、書く前にはある程度、「何を書くか」を決めておくことが重要だと気付きました。
このような形で、読む、考える、書くの解答作成プロセスの中で、自分がどこで詰まっているのか、詰まりやすいのかを把握すべきです。その気付きを基に、答練などで最適化していくことをお勧めします。
◆おはともより
まず最初に、各問題の優先順位を見極めましょう。
難易度ランクの見極め、と言ってもいいかもしれません。
次に難易度の低い問題からしっかり時間をかけて落ち着いて確実に解いていきます。もっとも難易度が高いと思われる問題は、がんばってもなかなか点数に結びつきにくいので、あまり時間をかけないようにします。
良くないのは、難しい問題だからと時間をかけて取り組んでしまい、もっと簡単な問題(絶対落としてはいけない問題)に時間をかけられなくなることです。
◆うみのより
80分で完璧に解き切ることははっきり言って不可能です。本試験では特に。
「80分で60点並みの解答」を書けるためにどう80分を使うかを考えてみましょう。
要は、優先順位を決める、ということです。
「何を選び、何を捨てるか」という視点で80分のトレーニングを何度も重ね、試行錯誤してみましょう。
Q7. 事例毎に参考となる資料・本などあれば教えてください。
また、『読む・考える・書く』の基礎部分に効果的な資料・本などはあるでしょうか?
◆JCより
正直なところ、本を読む時間は持てませんでした。
僕はやっていませんが、後から見てこれが良かったなと思うのは、簿記1級の意思決定会計が含まれる問題集。事例Ⅳの個別問題はなかなか受験校の問題しか見当たらないかと思っていたら、こんなところに良問集がありました。
◆ハカセより
今から事例ごとに本を読むなんて迂遠すぎます。
今から「来年の捲土重来」を期すつもりならばそれもいいかもしれませんが、今年の「たまたま合格」を目指すならば、「そんなものは読まない!」と開き直るのも一考でしょう。
ただ、「事例IV」に限れば、各社の計算問題集や「イケカコ」は今からでも役に立つでしょう。
また、「考える」であれば、ロジカルシンキングやクリティカルシンキング系の本は役に立つでしょうが、9月初旬までに読んでないとToo Lateです。事例を解く時間も必要だし、難しいところですね。
◆お薬ハックより
「中小企業診断士2次試験合格者の頭の中にあった全知識」「中小企業診断士2次試験合格者の頭の中にあった全ノウハウ」。ふぞろいシリーズ。タキプロのe-book。
事例Ⅱ:「小が大を超えるマーケティングの法則」(岩崎 邦彦著)
事例Ⅲ:「ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か」(エリヤフ・ゴールドラット著)
◆3215より
事例ごとと言うならば、過去問がこの質問に関する最も適当な回答。
このタイミングからわざわざ「読む書く考える」のファンデーションなところをやる時間はないと思います。
「やらないこと」を明確にしておくのは大事なことだと思います。
◆まさや~んより
時間があれば以下の2冊は読むと事例Ⅲを理解できるかもしれませんが、人によるかなぁ…と思います。
「生産管理の基本としくみ」(田島 悟著)
「ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か」(エリヤフ・ゴールドラット著)
◆岡崎教行より
「小さな会社を強くする ブランドづくりの教科書」と「スモールビジネス・マーケティング―小規模を強みに変えるマーケティング・プログラム」(いずれも岩崎 邦彦著)は、何回も読みました。
◆Nicoより
「中小企業診断士2次試験合格者の頭の中にあった全知識」でしょうか。
それ以外は特にありません。
「ブランドづくりの教科書」や「スモールビジネス・マーケティング」なども読んだことは読みましたが、読んだ気になっていただけで、いざ本試験の極限状態の場では一切役に立ちませんでした。
結局は自分の継続的に取り組んできたことしか頭には残っていません。
参考本を読めば合格するのではなく、合格するために参考本を読むような心構えが必要です。
◆おはともより
事例Ⅱは作問者の著作である「スモールビジネス・マーケティング」が必読書。
かなりこの本に沿って出題されています。
◆うみのより
事例について理解をしたいのであれば、過去問およびA評価答案を置いて他にはありません。
ロジカルシンキング系の参考書を読む人も多いですが、Q2でも書いた通り、2次試験はたかだか多くて200文字程度の論述試験。
そんな程度の文字数に対し、限られた時間を割いて論述力を磨く事は非効率であると私は思います。
そして「読む考える書く」力を鍛えるのに最も効率的な方法は、本を読むことではなく、「実際に与件文を読み、考え、解答を書き、自身の足りないところを分析する」ことです。
A評価答案の何が良いのか?を分析したり、A評価答案を参考に自身の解答を添削したり作り直してみるなどのトレーニングをしたほうがよほど実際的だと私は思います。
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質問とお答えはここまで。
読んでみるとお分かりになると思いますが、ひとつの問いに対して、合格者それぞれの取り組み方もあれば、共通して見えてくることもあるのですね。
これらのお答えをどう取り入れ、どう生かすかは、皆さん一人ひとり次第です。
以前の私の記事でも書いた「仮説検証思考」を意識しながら、ご自身に合った形で生かしていってくださいね。