【渾身】経済学 おすすめ教材とスルツキー分解

こんにちは!おはともです。

ゴールデンウィーク、いかがお過ごしでしょうか?
昨年の私は、通信講座の未受講講義10コマ
(1コマ2.5時間×10)を消化するため、
受験校の自習室にこもり苦行に励んでいました。

気候の良い時期ですから遊びの誘惑も多いですが
受験生にとってはじっくり勉強できる最後のチャンスになります。

苦手科目の克服・実力の底上げにしっかりと時間を使いましょう!

 

さて、今日のテーマは経済学

みなさん、経済は苦手ですか?
なかなか得点が上がらす苦労していますか?

そんなあなたのために!
私が恩師から紹介していただいたテキスト
道場読者の皆さまにも紹介します。

公務員テキスト スーパートレーニング (TAC出版)


ミクロ経済学とマクロ経済学の2冊に分かれています。
実は診断士試験には必須の、
恩師一押し(というかマスト)アイテムなのです。

昨年の6月、私は師の教えどおり
この本を使ったところ、経済学の成績が急上昇。
そして診断士試験の問題が簡単に見えるようになったから不思議なものです。

学習内容は診断士試験の難易度と比較して難しいですが、
解説が非常に丁寧で分かりやすいです。

分かりそうなところだけ読み、分からないところはとばして1回転すると
経済学が得意科目になるかもしれませんよ。

「へぇ~」という気づきを得るだけで、経済学の点数は伸びていきますので
ぜひともトライしてみてくださいね!

本日取り上げるのは、
スルツキー分解による所得効果と代替効果

診断士試験では鉄板です。
マクロ経済学にも通じる基本的な考え方ですので
しっかり押さえておきましょう。

まず基本のきを確認。

以下、
は「下がる」、は「上がる」を意味します。
は因果関係、つまり「○○⇒△△」は「○○になると△△になる」を意味します。

① 価格↓⇒たくさんの人が買いたがる(つまり需要↑)

これは大丈夫ですね。
安売り・セールを行うとお店にお客さんが殺到して、商品がどんどん売れていくイメージです。
小売店では在庫一掃するためにバーゲンセールをしますよね。

② 価格↓⇒お金の実質価値↑

これは分かりますか?

つまりこういうことです。
あなたがお財布に10,000円持っていたとします。
価格10,000円の洋服であれば、1着買うことが出来ます
ね。

しかし、もし洋服の価格が暴落して、
同じ商品を1,000円で買えるようになったと仮定します。
すると、お財布にある
10,000円で、洋服を10着買えるようになります

これが、「お金の実質価値が上がる」という意味です。
お財布の中の10,000円は、今日は洋服1着分の価値しか持たなかったのに、
明日は洋服10着分の価値を持つようになるということ。

経済学の言葉に置き換えると、
「貨幣の実質価値が上昇」したわけですね。

(厳密にいうと、洋服以外の価格はどうなの?という論点はありますが、
今回は分かりやすくするために単純化しています。)

【スルツキー分解】
平成24年 問17 を例に見てみましょう。
所得効果と代替効果を判別できるかどうかが問われています。

スルツキー分解のときは必ず、

1.代替効果 → 予算制約線の傾きが変わる
2.所得効果 → 1.で傾きの変わった予算制約線が右上に平行移動する

の順で考えます。
これを逆の順序で考えると間違えますので注意。

まず問題本文の設定を確認すると、
「X財の価格が低下」
とあります。
さらに、それにともないX財の消費量がBからCへと増加していることを確認します。
(なるほど、安くなったからたくさん買えるようになったんだな)

そして次に、上記1.に書いたとおり、代替効果によって傾きの変化した予算制約線を見つけます。
今回の問題では代替効果によって変化した予算制約線が破線で示されています。
親切な出題ですね。
本試験ではこの変化した予算制約線が書かれていないケースも考えられますので、
その場合にはグラフに自分で書き込むことが大切です。
また、無差別曲線U1との接点がどこなのかも確認します。

次に上記2.のとおり所得効果で右上に平行移動した予算制約線を確認。
右上にある無差別曲線U2との接点も確認します。
ここまでを確認したら、
各選択肢の正誤をチェックしていきます。

正解肢であるエを見てみましょう。

Y財の所得効果とY財の代替効果、どっちが大きい?

さて、先ほどのとおり、まず代替効果を先に確認します。
代替効果により、Y財の消費量はEからFに変化しました。
つまり、代替効果はグラフ上のEFの長さに相当します。

次に所得効果
所得効果によりY財の消費量はFからDに変化しました。
つまり、所得効果はグラフ上のFDの長さです。

EFの長さと、FDの長さ、どちらがより大きいか?
もちろんFDですね。
つまり、所得効果>代替効果 ということ。

よって、エは○。

価格↓⇒貨幣の実質価値↑

この考え方はマクロ経済学の土台にもなる、超基本論点です。
もう一度しっかり、この基本論点を腹に入れましょう。

それから最後に
(もしかしたら)受験校やテキストは教えてくれない大事なこと。

本試験でグラフが示されていたら、
大事な情報がグラフから抜け落ちていると思え。
大事な情報はグラフ上に自分で書き込む。

では今日も素敵な受験生ライフを!
おはともでした。

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【渾身】経済学 おすすめ教材とスルツキー分解”へ6件のコメント

  1. おはとも より:

    こじ様

    ご丁寧にその後の経過までお知らせくださりありがとうございます!
    スーパートレーニングの件はご自身で納得のいく結論が出たようで、良かったですね。
    今後ともご自身に合う方法を取捨選択しつつ、合格まで走り抜けてください!

  2. こじ より:

    おはともさま

    ご返信ありがとうございました。
    書かれていたこと、非常にためになりました。
    今後の勉強方法に取り入れてまいります。

    スーパートレーニングについては、スーパートレーニング保持者の友人の診断士に、小生の現状と本の内容など詳細までよく相談(経済以外の相談含む)し、見送っております。

    返信遅くなり申し訳ございませんでした。
    活動の考え方までご助言いただき、本当にありがとうございました。

  3. おはとも より:

    こじ様

    コメントありがとうございます。
    「カコモン」のほうは私は中身を見たことがなく、的確なお返事が出来ずすみません。(Amazonで中身を見れるとのことですが、外出先におりましてまだ確認出来ておりません。)
    私の恩師曰く、カコモンではなくあくまでスーパートレーニングが一押しなのだそうです。

    TAC校舎の書籍コーナーで他店舗から取り寄せてもらうという方法もあるとは思います。

    ただ、もし私であればの話ですが、どんなテキストなのかと調べることにこれ以上の時間を使うよりは、とりあえず買ってみる方法を選ぶと思います。
    なぜなら、時は金なり。調べる時間と労力がもったいないからです。
    買ってみて、使ってみて自分に合わないなと感じたらまた他の方法を探せば良いと、私なら考えます。テキストを買うお金は、合格するための投資だとおもって惜しまず使います。
    あくまで私の場合の話ですが、ご参考になれば幸いです。

    また何かありましたらコメントお待ちしております。

  4. こじ より:

    おはともさま

    ご返信ありがとうございます。
    スーパートレーニングの作り、おおまかにイメージできました。本当にありがとうございます。

    今まで解いた問題の中で、不安な項目などをスーパートレーニングで確認したり、類題探して解いたりで対応力強化していくという使い方もいいような気がしてきました。

    >現在は「カコモン」という改訂版が出ています。 
    そうだったんですね。
    「カコモン」は本屋にありました。細かいなあ、けっこう分厚いなあと感じながらパラパラめくってました。(ちゃっかり用語の確認なんかもしてしましました)

    「カコモン」はAmazonの中見なんちゃらで中身が見れました。
    スーパートレーニングも「カコモン」と同じようなつくりなんですかね。「カコモン」よりスーパートレーニングの方がいいというような、メリット(おおげさですかね)はありますか。

    近隣TACの書籍コーナーには残念ながら見当たらずでした。

    書いてるうちに、質問細かいかなと思ってきてしまいましたが、教えていただけますか。
    試験日、どうしても好スタート切りたいので、その慎重な準備とご理解いただけると嬉しい限りです。

  5. おはとも より:

    こじ様

    コメントありがとうございます。
    ここからの巻き返しはやり方次第で十分可能と思います。
    ご質問の件ですが、
    スーパートレーニングはTACの公務員テキストとしては旧シリーズであり、現在は「カコモン」という改訂版が出ています。ですので、今後手に入りづらくなる可能性も考えられます。
    もしTAC校舎がお近くにあれば、書籍販売コーナーで現物を手に取ってみられるのも良いと思います。

    内容は、テーマごとにまず例題と解説、次にそのテーマに関する解説があり、その後問題が難易度ランク付けされて3〜5問ほど掲載されています。

    診断士の過去問に類似したものもありますが、それより難しい問題も掲載されています。
    私は取捨選択しながら取り組んでいました。
    問題は診断士の過去問よりもテーマごとにバラエティ豊かで、面白いです。

    例えば無差別曲線は、診断士テキストでは、ほとんどの場合左上から左下を通り右下に向かう形しか紹介されませんが、いっぽうのスーパートレーニングでは様々な形のゆにーくな無差別曲線が紹介されています。
    それらをじっくり見比べて、その意味を考えることで理解が深まりました。
    そのような土台を頭の中に作っておけば、本試験での初見問題でも正しく勘が働くようになると思います。
    がんばってください!また何かありましたらいつでもコメントくださいね。

  6. こじ より:

    おはともさんはじめまして。
    記事拝読しました。
    わかりやすく、ためになりました。

    小生も経済のスーパートレーニングを最近すすめられたので、いわゆるショールーミングしようとしたのですが、大きめの本屋に見当たらずの状況です。

    そこで、中身についてもう少し教えていただけますか。

    問題集でしょうか?それともテキスト風の作りになってて例題のように問題がたくさんあるのでしょうか。

    問題と解説(項目の説明)の配分はどの程度ですか。
    診断士の過去問と類似した問題も多く取り上げられてますか。

    「経済は、バラエティに富んだ問題を多く解くといい」
    というお話を耳にしたことがありますが、そういうお話にも対応してますか。

    因みに小生、経済の過去問は5回転くらいして、問題覚えてしまった状態です。
    でも少しひねられたり、表現を変えられたりすると、短時間での反応ができないと悩んでます。

    そしてここから巻き返そうと企んでます。

    恐れ入りますが、何卒ご協力お願いいたします。

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