【渾身】財務・会計~答練で40点でも本試験で60点とるには?~
財務・会計が苦手の読者の皆様
世の中はGW真最中ですが、どんなGWを過ごしていますか?
GWは、本試験前でじっくりと時間が取れる最後のチャンスです。ここで苦手科目を克服して、残りの3ヶ月を戦略的に使えるようにスケジューリングしましょう。
さて、いつもは過去問の解説を書いているんですが、今回は渾身シリーズということで、いつもとは、違った視点で書きます。
今回の渾身シリーズで、私がお伝えしたいことは、次の4つです。
◆やらない事を決める。
◆それって本試験で使えますか?
◆試験は後半のファイナンスから解く
順番に説明していきます。
何が分からないのかを理解する
最近、『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』という本が売れているようですね。その内容には賛否があるようですが、少なくても成績が上がったことは事実です。
財務・会計が苦手な方は、60点なんて絶対に無理と思っていませんか?足切りしないように40点以上あればいいと同じ思っていませんか?
私は、財務・会計のスキルは診断士として必須のスキルだと信じているので、本試験で60点をとることにこだわり続けたいとおもっています。
では、なんで財務・会計って点数がとれないのでしょう?
私は、数多くの財務・会計が苦手な方にお会いして、いくつかのパターンがあることに気づきました。
①そもそも数字が嫌い
学生の時に数学の授業で、Y=aX+bなどの方程式が出てから数字に対して拒否反応がでるようになり、文系の道を歩んだパターン
②何を言っているんだか分からない
他の科目は解答解説をよめばわかるのに、財務・会計だけは、解説を読んでも全くわからない。また、その時はわかっても、しばらくたつと、同じ問題で間違えてしまう。
③途中の計算で計算間違えしてしまう。
計算機を使えない1次試験では、焦って計算してしまって、途中の計算を間違えてしまう。
これらに当てはまる方には、下記のチェックリストに従って、何がわからなかったのかを、きちんと整理することをおすすめします。
【レベル1】この問題で出された単語の意味が分からない。
<対策>
受験校のテキストってよくできていますが、やはり万人向けの内容になっています。またページ数の関係上、内容を省略していることもあります。
でも、この道場ブログは、違います。受験生の立場で詳細に書いていますし、ページ数の制限もありません。また、道場のブログって、カテゴリーで分けられているのをご存じでしょうか?下記のURLでは財務・会計の記事だけを抽出できます。ここをクリックしてみてください。
https://rmc-oden.com/blog/archives/category/02-%E8%B2%A1%E5%8B%99%E4%BC%9A%E8%A8%88
きっと単語の意味を詳しく解説している記事が見つかるはずです。
【レベル2】この問題でつかう方程式が思い出せなかった。
<対策>
このような方は、下記の方法をおすすめします。
(1)手書きの暗記ノート(サブノート)を作る
一回使った公式を暗記ノート(サブノート)に書く。これを常に携帯してください。ポイントはパソコンで書くのではなく、“手書き”ということです。手で書くとことで、記憶の残りやすくなります。
(2)余白に公式を書く
問題を解くときは、必ず余白に公式を書く
公式は暗記しただけでは、不十分です。問題が出てきたら、反射神経的に公式が余白に書けるようになるまで繰り返すことが必要です。
【レベル3】途中の計算でいつもミスしてしまう。
<対策>
財務・会計の問題は全部で25問(1問あたり4点)ですが、計算問題は全体の4割~5割程度です。その他は計算が不要な知識問題です。計算に時間がかかりそうな問題は後回しにして、時間がかからない知識問題から解くことも対策の一つです。
また、計算機を使えないということは、出題者も綺麗に割り切れるように問題を作っていることが多いです。途中で中途半端な数字になったときは、「間違えているかも?」とおもって、計算をやり直してください。
このように、まずは、なにが分からないかを理解し、それに対して、適切な対策をとることが重要です。
やらない事を決める。
財務・会計の出題範囲は、T○Cの参考書によると11のテーマに分かれています。診断士の試験は全部で7科目もあり大変なのに、財務・会計の11テーマをすべてやるのは時間のムダです。効率性を考えて、やらないテーマを決めるべきです。私がおすすめする、やるテーマ・やらないテーマとその理由は下記の通りです。
テーマ | 対策 |
(1)財務・会計とは | X |
(2)財務諸表概論 | X |
(3)経営分析 | ◯2次にもつながるので、確実に得点したい。 |
(4)管理会計 | ◯CVP、貢献利益は頻出テーマ |
(5)意思決定会計 | ◯正味現在価値は2次にもつながる。但し、複雑な計算は不要。 |
(6)ファイナンスⅠ企業財務論 | ◎25問中ファイナンスの問題は10問前後 ここをとれれば40点は確保できる。また、難易度がA~Bの易しい問題が多い |
(7)ファイナンスⅡ証券投資論 | |
(8)貸借対照表および損益計算書の作成プロセス | X簿記の範囲。出題範囲が広く、難易度が高いので、深入りしない。 |
(9)キャッシュフロー計算書の作成プロセス | △計算が複雑なので深入りしない。 |
(10)原価計算 | ◯ここまでできると60点に近づく。60に到達できるかどうかの分かれ目 |
(11)会計規則 | X出題範囲が広く難易度が高いので深入りしない。 |
また、過去の道場のブログで、暗記と理解の分かりやすい表があったので、ここでも紹介します
それって本試験で使えますか?
ここが一番重要です。
一生懸命暗記しても、本試験で使えなかったら、それを知らなかったということと同じ意味です。
「ここって分かっているだけど、どうだったけなぁ?」ということは、本試験では一切考慮されません。
つまり、”知っている”と”使える”は、一見、似ていますが、ここに大きな隔たりがあります。
問題を解くときは、それって本当に本試験でも使えるのか?を自問自答してください。
自問自答の中で、これってムリだなと思ったら、捨てるのも方法の一つです。
解答する順番
問題を解く順番って考えていますか?
もしかして、第1問から解いていませんか?
企業経営理論の場合は、難易度が低い順に、①マーケティング、②経営戦略、③組織論、④人的管理の順に解くといいと道場でも進めています。
財務・会計の場合は、第1問~第5問までは簿記や制度会計の難易度が高い問題が多く、それらを最初に解くのはダメです。
私のおすすめは、後ろから解くことです。
問題の後半は難易度が低いファイナンスの問題が多くあります。また、途中で計算量の多い問題があったらそれも飛ばしましょう。計算量の多い問題にはまっていしまい、それに10分を費やして、結局Xだったといことはそれだけで致命傷です。
まとめ
今日まとめは下記の通りです。
◆何が分からないのかを理解する
何か分からないかを理解しないと、対策が立てられない。まずは、自分の分からない点を理解する。 ◆やらない事を決める
主題範囲の全部をやる必要はない。頻出論点を重点的に効率的な学習を
◆それって本試験で使えますか?
本試験で使えない勉強は無意味です。常に本試験で使えるかどうかをしてください。
◆試験は後半のファイナンスから解く
本試験での60分の使い方は重要です。後ろのファイナンスの分野から解くことを進めます。
以上、おとでした。
60点目指して頑張ってください。
さとやんさん
私の古い記事を読んで頂きありがとうございます。
この記事からすでに1年半が経っていますが、財務会計の科目で60点をとる方法は、全く変わっていないと思っています。
1次試験は範囲が広く、モチベーションを保ち続けるのがたいへんですが、そんな時なこの道場ブログを見直して下さいね。
応援してます。
財務会計、さっぱりわからない・・
この記事めっちゃ参考になりました。
がんばろ・・