科目別の学習戦略を立てる。 〈②1日目科目編〉
皆様こんにちは tomoです
今回は前回に続き、科目別の学習戦略を立てる重要性についてお話させて頂きます。
今、ストレート生の方は二日目科目の暗記三兄弟の授業の真っ只中だと思います。
前回お話したように、科目ごとに特性の理解と自分なりの作戦を立てることで、各科目に振り回されないように、確実に合格を勝ち取って頂きたく思います。
というわけで前回のシリーズで、1日目科目の、企業経営理論、財務、経済、運営の順にお伝え致します。
今回は私の一例という事ですので、文章量が多いので適時流し読みしていただければと思います。。
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■企業経営理論
□科目特性理解
この科目についてある資格学校の先生は「この科目問題文・設問文は日本語ではない。」とおっしゃっていました。
つまり、企業経営理論の問題文はこの科目独特の難しい言い回しやひっかけがあり、非常に対応しづらい。という事です。
なのでこの科目を攻略するためには、もちろん暗記するべき項目はしっかり行い、独特の言い回しに対しては過去問(特にこの科目は過去問が重要)を中心に練習繰り返して慣れる必要があります。
また、この科目は暗記すれば上がるわけでもなく理解をすれば上がるわけでもなく、でも二次にも重要な内容なのでやらないわけにもいかず、問題を解くのに時間もかかるし問題数も多いし、、、と、一番対応しづらい科目かもしれません。(個人差ありますが)
□現状把握
私はこの科目は苦手でした。。というのも2013年に受験時は58点で、そのあとテキストの項目も難なく頭に入ったのにずっと50点後半で点数が伸び悩んでおりました。
ですので、私にとっては学習の費用対効果が悪いを判断し、ここはわりきって50点台後半も目指して、他の科目で稼ぐ作戦にしました。
□学習方法
といいつつも、この対応しづらい科目で足を切るのが怖かったので、できる限りのことはしました。
本番までには、過去問9年分※を6回転。3回転までは正答率E以外の問題はすべて解いて、4~6回転目は間違えた問題のみを解きました。問題集の解説の所に、全選択肢について、なぜその選択肢が正しいのか違うのかを考え書き込んでいきました。
この科目については「過去問が一番の教科書」ともいいますので、答練などは復習していません。
過去問だけを信じてやりました。 結果的には58点しか取れませんでしたが、答練や模試でも安定して60点は超えていたので間違ってはいなかったと思います。
※私が使用したと記載している過去問はすべて論点別のものです。 中小企業診断士試験論点別・重要度順 過去問完全マスターシリーズ:中小企業診断士試験研究会出版
□目標点数
2013年受験時と同じ58点をめざしました。(結果、58点)
■財務
□科目特性理解
「財務を制するものは診断士試験を制する」ともいわれるように、一番苦手意識をもつ方が多い科目だと思います。
ですので、もともと数字を扱うのが得意な方や、仕事などで財務関連に従事されている方はかなり有利になります。
私の周りでも、診断士の勉強前や平行して簿記(二級)の勉強をしている方が多かったです。 二次試験の事例4でもでてきますし、最終的には一次を乗り越えるだけではなく、二次を突破する応用力が求められます。
□現状把握
といいつつも、私はこの科目がアレルギーがでる位に大の大の大の苦手で、もう二次試験の直前まで非常に苦しみました。(二次試験の財務奮闘記はまた夏に書きます。。) 授業が終わった時点で、何も言葉や概念が頭に入ってこず、問題がとけず答練などは当初は40点代でした。。
□学習方法
そこで財務が大の苦手な私の作戦は、一次試験は何とか丸暗記で乗り切り、特に二次試験で出題される範囲については重点的に学習しようと決めました。
実際にしたのは他の科目と同じ9年分の過去問を7回転。3回転までは正答率E以外の問題はすべて解いて、4~7回転目は間違えた問題のみを解きました。
また答練×4セットを3回転(2回転までは解く、3回転目は間違えた問題のみ) 最後は解法を暗記するまでになりました。
(この方法がいいとは思いませんが、本当に苦手な人には、やはり財務は暗記する事をおすすめします。)
□目標点数
易化した2013年に60点で科目合格したにもかかわらず、二次の為、苦手意識を克服するために再受験を決意したので、 2014年は絶対60点は超えないといけませんでした。(結果、2014年財務は平均が40代とかなり難化しましたが60点ちょうどを取れました) 一次の点数的には、なぜ再度うけた??という結果でしたがが、結果的には二次でこの勉強が非常に役立ちました。
■経済
□科目特性理解
財務と並んで、苦手意識を持つ方が多い科目かと思います。
しかも財務は、全く見たことがなく手が付けられないという問題は少なく、問題集の繰り返し学習で対応しやすいですが 経済は、どうやってとくか検討もつかないような問題がでる可能性があります。
また、簡単な年と難しい年の点数差が非常に大きく年度ごとに対応策が大きく異なります。
ただ、覚えるべき項目は比較的少なく、グラフ問題も解法暗記で対応できるケースも多いです。
どうしても苦手で克服できない項目は思い切って捨てて、確実に合格点をとるなどドライな対応も必要な科目です。
□現状把握
私は経済学部だったこともあり、2013年の初回受験時はまあできるかなあというところからスタートしてしまったのが間違いで、 本番では40点(足かせ点で4点もらいましたが)をとってしまい他の科目ではカバーしきれず2013年は一次敗退した原因の科目でした。
ただ、経済は前年難しいとその次の年は易化する傾向があったため、2014年は得点源にする科目として位置付けました。 2014年は授業に出ず、答練だけうけましたが春時点では60点位でした。
□学習方法
財務と全く同じ分量ででひたすら解いて暗記する、でした。 9年分の過去問を7回転。3回転までは正答率E以外の問題はすべて解いて、4~7回転目は間違えた問題のみを解きました。 また答練×4セットを3回転(2回転までは解く、3回転目は間違えた問題のみ)
ただ、経済に関しては幅広い問題にあたる必要があると感じ、過去の答練の問題も解いたり、意識して幅広いパタンにあたりました。
□目標点数
得点源にしたかったので目標は80点。(結果は88点でした)
■運営
□科目特性理解
この科目は、分量の多い暗記科目という位置づけかと思います。 一部、在庫量の計算などありますが、あとは基本的には暗記であり、また内容についても身近な内容も多く得点源にする方も多いかもしれません。
□現状把握
この科目は授業の合間にこまめに暗記も行い(ポケットテキストを隙間時間に見る、分野別過去問を解く等)しており、答練も70点位でした。 ただ、覚える項目が多いので、運営に時間をかけるくらいなら同じ100点のシステムや中小に時間をかけようと思い適度に学習しようと考えました。
□学習方法
5年分の過去問を5回転。3回転までは正答率E以外の問題はすべて解いて、4~5回転目は間違えた問題のみを解きました。
システムと同様、覚えられない単語は、単語帳に書いて持ち歩いて覚えました。
□目標点数
60点強で充分だと考えていました。(実際64点)
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以上、二回にわたり、科目ごとの学習戦略をたてる事についてお話させて頂きました。
ようするに、彼を知り己を知れば百戦殆からず※ 、という言葉が特に各科目ごとの特徴が大きく異なる診断士一次試験には当てはまると思います。
平均60点、足きりなしの試験だという事を再認識して、ご自身の現状とてらしあわせて各科目の作戦をとって、合格を勝ち取ってくださいませ!
※敵の実力や現状をしっかりと把握し、自分自身のことをよくわきまえて戦えば、なんど戦っても、勝つことができるものです。なにか問題を解決するときも、その内容を吟味し、自分の力量を認識したうえで対処すれば、うまくいくもの、という事。