財務コツコツは、間違い。

今日の話は2次事例Ⅳ対策。財務コツコツとは、過去問等を繰り返し解いて解法を覚えた状態。一方財務スラスラとは、理屈を頭に入れ、問題見た瞬間に解法が浮かび、自由自在に解きこなす状態。

ただし試験合格だけなら「財務コツコツ」で正しく、2次合格者1,000名中のコツコツ:スラスラ比率は推定600人:400人。コツコツ型の問題点は、解法暗記ばかりに夢中な結果、応用捻りや実務で使い物にならないこと。

企業診断や会計実務に求められるのは、解法に従って解くことでなく、
与えられた状況下でどの解法(知識)を使うかの適用力。

「財務コツコツ」を自慢する人達はココがわかってない。だから実務能力で評価すれば簿記2級以下。
.

■スラスラのレベル感~CVP分析~■

コツコツ⇔スラスラの差とは、他人に説明できる理屈の差

例えば「財務」「事例Ⅳ」でCVP分析といえば、管理会計の親玉かつ最重要論点。だがなぜ重要?と診断士合格者に聞いても、

利益計画策定に役立つから。。

・・程度の答えしか期待できない。そうではなく、

問題点:制度会計上の営業利益には、作れば作るほど利益が増える欠点。
解決手段:利益計画策定には、固変分解による直接原価計算が必要。
期待効果:CVP分析で学ぶ「限界利益」が、他の業務的意思決定に役立つ。

・・程度の理屈をスラスラ言えないと実務で使い物にならない。

公認会計士・税理士が「会計学」「簿記論」「財務諸表論」「管理会計論」を学ぶのは、他人の誤りを指摘したり説得するため。だが理屈がわかると、実務に知識を適用する能力(=2次事例解答力)も向上。従い、

無闇にコツコツでなく、理屈でスラスラ解くのが事例Ⅳ対策の理想。

.

■財務コツコツ ~試験対策の観点~■

しかし2次筆記に合格するだけなら「財務コツコツ」で十分なことは、年600人のコツコツ合格実績が実証。

・財務コツコツが多いのは、生徒ではなく教える方の責任
(1次「財務」60点獲得を優先し、理解より解法重視の講義)
・その結果、理解抜き解法暗記重視の受験生が増加。
・事例Ⅳには歯が立たないが、A答案上位40%には入れる。

従い誰もが「財務スラスラ」を目指すのではなく、自分の立ち位置に応じた得点計画があれば2次合格。

<立ち位置に応じた得点計画(例)>
財務コツコツ型:事例Ⅳは人並みA答案を狙い、事例Ⅰ~Ⅲで加点
財務スラスラ型:事例Ⅳで大量リードし、事例Ⅰ~Ⅲは人並み答案

.

■財務スラスラ ~実務能力の観点~■

「財務スラスラ」を目指す必要はない以上、彼らが事例Ⅳで平均点+30点を稼ぎ、余裕でスト合格する理由さえ知っておけば十分。それは、

設問見た瞬間にスッと解法が浮かび、
後はパパッと計算・解答するだけ。

 スッと解法が浮かぶのは、記憶スタイルの違い

 

点記憶 線記憶 面記憶
財務コツコツ 財務スラスラ 財務スラスラ
過去問を繰り返し解き解法を理解した状態 理屈が頭に入り、問題見た瞬間に解法が浮かぶ状態 主論点に加え、関連論点の知識を整理した状態

点記憶
受験校の指導は、「合格させる」のが目的。従い「財務」対策は、理屈をすっ飛ばし、問題解いて解法を覚える。すると見たことある問題なら解ける「パターン脳」が完成。診断士合格者の6割がここだが、これが間違いの素。

線記憶
実務の視点では、他人の誤りの指摘や説得に知識を使って理解を深め、他論点との共通点を見つけて線状に記憶をつなぐ。だから知識を引き出し易い。

面記憶
線記憶の状態でさらに2次個別計算問題を解く。すると関連論点がセットで面状に記憶定着して、鉄板

.

■紙上企業診断~試験というより実務手順教育■

解法をスッと思い浮かべるには、まず事例Ⅳをストーリー化。

実務から試験対策に話を戻す。2次筆記は「紙上企業診断」の性格上、事例Ⅳも一応ストーリー仕立て。

第1問:経営分析
納税都合上、どんな中小企業にも必ず財務諸表(BS・PL)がある。これを入手し、財務上の長所または短所を3つ指摘。

第2問:業務的意思決定
診断士への最初の相談は、赤字解消かさらに儲ける方法。赤字回避ならCVP(損益分岐点)分析、黒字増加なら限界利益(直接原価計算)差額原価概念で複数案からベスト案を示す。

第3問:構造的意思決定
経営者には何か将来構想がある。「経営者の勘」頼みでなく、投資の経済性評価(主にNPV)により、設備投資にGoサイン、あるいは投資を諌めるのが診断士の役割。

第4問:資金調達
設備投資に使うカネは、自己資金か借入か。また自己資金が余ったら運用。外貨取引があればデリバティブ、後継者がいなければ企業価値を高めて事業売却。ファイナンス論点は助言のし甲斐が大。

個別計算問題は「解法さえスッと浮かべば」あとは計算するだけ。そこで解法が思い浮かび易い様、「財務」1次知識をストーリー仕立てに一筆書き。

<事例Ⅳ論点の一筆書き>
原価計算⇒CVP分析⇒業務的意思決定⇒構造的意思決定⇒資金調達

・事例Ⅳ第2~4問は、「管理会計」「ファイナンス」論点。
・管理会計のスタートは原価計算
・原価計算自体は出題せず、CVP分析(直接原価計算)が最初の出題。
(出題例は少ないが、事前に予算を作った場合は予算差異分析。)
・直接原価計算で求めた限界利益で、様々な業務的意思決定が可能。
・業務的意思決定では、費用収益全てでなく、差額原価概念で判断。
・差額原価概念+時間価値=NPV。これで構造的意思決定可能。
・設備投資をするには資金が必要。資金を貯めたり借りたりするのがファイナンス

要するに、1次「財務」の論点は、企業診断の実務手順通りに並べてある。なのに「試験合格」に夢中で「簿記の5要素」「原価計算」「差額原価」などの理屈をすっ飛ばすから、何年たっても点記憶ばかりで低得点。

このままの合格至上主義で良いか、受験校や講師は猛反省願いたい。

.

■今日のまとめ■

当ブログでは、2次筆記=診断実務手順を学ぶ教育機関説を採用。
従い自説の正しさを主張するより、事例に教わり成長することが目標。 

今日の記事は、得点差が数字で明確な「事例Ⅳ」を例にとり、試験合格を目指すか、実務能力向上を目指すかの立場の違いを説明。

2次事例=紙上企業診断と仮定すれば、目指すのは目先の1点争いではなく診断実務能力獲得。すると2次合格がおまけでついてくる理屈も当り前に納得。ではまとめ。

・財務コツコツは間違った学習法。でも合格することは可能。
・CVP分析が重要である理屈にピンとくれば、事例Ⅳ対策は容易。
・財務コツコツ型でも事例ⅣA答案可能。従い事例Ⅳ高得点は不要。
・財務スラスラ型は事例Ⅳで30点上積み。事例Ⅰ~Ⅲ高得点は不要。
・線記憶・面記憶で論点つながりを整理。すると事例Ⅳは解法がスッと浮かび、パパッと解ける。

byふうじん

.

次回予告:【2次ストレート(5)】80分間の解答プロセス



コメント & トラックバック

参考になるとともに、試験へのやる気が強まりました。
2次試験だけでなく、1次試験についても、診断士試験の本質は、ふうじんさんが書かれたとおりですよね。出題意図が改めて理解できました。
診断士試験を受けるスタンスは、これで良いのだーーと励まされました。
いつも参考になる記事、ありがとうございます。
試験に向けて頑張ります!

まりりん丸様、コメントありがとうございます。
お考えの通り、診断士試験の出題意図は診断実務に使う知識の教育です。
.
単に教わるだけでなく、実務(事例Ⅳ)で使う視点で1次「財務」の知識を整理すると、試験の本質が掴め、やる気向上→2次合格へとつながります。
.
そこに気づくと1次「財務」の問題が急に易しく見えてきそうですね。

コメントする





■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□  
他の中小企業診断士&受験生の人気ブログは  
↓こちらでチェック↓  
中小企業診断士を目指す同志の奮闘記  
  
アクセス殺到! 資格・スキルアップの人気ブログは  
↓こちらでチェック↓  
資格系ブログ・奮闘記の数々  
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□  




累計

本日

アクセスしていただき
ありがとうございます。

↓診断士情報が満載!↓


合格体験談の読み漁りは
最短合格への第一歩!
↓合格体験談の一覧↓


↓二次試験関連記事はココ!↓

カレンダー

2017年5月
« 4月    
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  

月別アーカイブ

一発合格道場主催イベント

春セミナー@東京&大阪
終了しました

大阪セミナーレポートはこちら
東京セミナーレポートはこちら

道場について

↓ 今、何位? ↓





まずはご覧あれ
↓道場の基本理論↓


↓事例Ⅳ対策本↓


Amazonでランキング一位!
道場のノウハウも満載!
↓合格の秘訣88↓



Naverまとめで
↓主要記事をチェック!↓

FX比較

サルでもわかるFX