【運営管理】工場で起きている問題とは?
皆さん、こんにちは。今回から「中小企業診断士試験 一発合格道場」5代目の執筆員として参加することになりましたオーケーといいます。よろしくお願いします。
僕は学習当初は本当にまったくの初学者で、イチから知識を身につけていきました。
苦労もしましたが、診断士試験の学習が日々の仕事にとても有益であり、将来の成長につながり、かつ学習体験自体もとても楽しいものであることを体験談など織り交ぜながら執筆できればと思っています。
試験合格のためのちょっとしたコツも書いていきますので、自分に合ったものを取捨選択しながら参考にしていただければ幸いです。
☆ワンテンポ遅れの運営管理が今日のテーマ☆
さて、今日のテーマは運営管理(オペレーションマネージメント)です。T○Cカリキュラムではストレート本科生はすでにこの科目の基本講義は終了して、現在は経済学・経済政策の終盤を受講しているはずです。ワンテンポ遅い気がしないでもないのですが、理由がいくつかあります。
- ①執筆者が好きな科目であるから
- ②暗記系科目がスタートする前であるから
- ③科目間のつながりを意識することはとても重要であるから
この3つの理由から、あえてこのタイミングで運営管理を取り上げることにしました。
①に関しては、片思い的なところがあります。僕はメディアで広告営業をしておりまして、工場を持たない会社に勤務しているわけです。ですので、仕事上で工場や店舗の運営管理にたずさわることはまったくありません。にもかかわらず、この運営管理という科目が好きなのは、
「父親が即席麺メーカーの工場に勤務していて、工場に親近感があった」
「大学時代の夏休みにアイスクリーム工場でアルバイトをした経験があり、やはり親近感をあった」
という薄い接点と、かねてから「エクセレントなモノづくりに関心があった」からです。
どういうことかと申しますと、私の担当している取引先の多く(≒繊維産業)は
廉価な海外品の攻勢に負けて、倒産・廃業が後を絶たず、直近の資料では輸入浸透率が約96%に達し、まさにニッポンのモノづくりの危機を地で行く産業に属しています。
危機的な状況にある産地の中には、世界的に見ても他所では製造できないような独自の技術を保有している企業も数多く存在しています。しかしながら、残念なことに製造過程がひどく属人的であったり、営業や販促が不得手だったりします。
課題解決がないままに、掛け声だけで「ニッポンのモノづくりを再生しよう」という風潮には少し違和感を持っていたわけです。そのようなわけで、私自身はオフィスワーカーでありながらも、洗練されて効率のよい生産現場ってどのようなものか強い関心があり、学び始めてすぐに運営管理という試験科目が好きになりました。
☆「ザ・ゴール」をこの機会に読んでみよう☆
前置きが少し長くなりましたが、今日は、名著をご紹介したいと思います。エリヤフ・ゴールドラット博士の代表作、「ザ・ゴール」です。
副題は「企業の究極の目的とは何か?」となっています。有名な著作ですので、すでに読んだことがある方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。僕は1次試験を通過した8月に手にして、読みました。感想は、「こりゃ面白いなぁ。もっと早く読んでおけばよかった」です。
まだの方に簡単にこの本の魅力をお伝えすると以下の様なポイントがあげられます。
- 読みやすい
- 工場で起きている問題がわかる
- 経営分析の重要性がわかるようになる
550頁ほどの分厚い本ですが、物語調になっているのでさほど肩が凝らずにすいすい読み進めることができます(主人公の家庭崩壊と再生も伏線となっていて、ストーリーも)。実際、僕も1週間ほどで読み終えることができました。
何よりダメダメな工場が凄腕コンサルタントの指導を受けた工場長、従業員一丸となって、輝きを取り戻す過程が運営管理を理解する上でとても参考になりました。
2次試験の事例Ⅲでは問題を抱えた工場がケースとなることが多いため、イマジネーションを広げることができます。
そして、道場の基本理論である「橋げた」の言わんとすることが掴めます。
本書では「財務・会計」領域の棚卸資産回転率、キャッシュフロー計算、生産性計算が
「運営管理」領域のボトルネック工程、ラインバランシングという論点と
密接に関連していることがよくわかります。
すなわち、科目間のつながりを
意識しながら読み進めることができますっ!
「ゆっくり読書なんかしてる時間ないよ。。。」という声も聞こえてきそうです。
僕もこの時期は経済学・経済政策の学習に多くの時間を取られていました。
(Katsuさんと同じく石川秀樹先生のWeb講義を聴講していました。)
読書の時間があれば問題集に挑みたくなる心境はよくわかるのですが、暗記系科目がスタートし、怒涛の7週間が始まると本当に読書の時間は取れなくなります。
ですから、この時期に「あえて」オススメしてみたわけです。
それでは、また次回お会いしましょう。オーケーでした。