【合格体験記】二次試験重視の学習できっちりストレート合格 ~YKさん~

こんにちは。まっすーです。

本日ご紹介するのは、見事ストレート合格されたYKさんの合格体験記です。

一次試験前から二次試験対策を重視するというスタンスは、ストレート合格者では珍しいと思われますが、読んでみると納得という感じです。

それでは、どうぞ。

***寄 稿 こ こ か ら***

はじめまして。YKと申します。

TACにストレート本科生として1年間通学し、道場を技術的・精神的なペースメーカーとして、運よく1度の受験で合格することができました。

正直にいうと、私自身は「二次試験は2、3回受ければたぶん1回は受かる」というレベルに過ぎず、また、方針も一般的なものではないのですが、似たような状況に置かれている方も皆無ではないと思い、ここにご紹介する次第です。

1 強み・弱み

私は他の資格を取得していた関係で、以下の2点の強みがありました。

択一試験は得意だとわかっていた

1科目(経営法務)が免除されていた

他方、弱みとしては、

財務会計の知識・経験がなかった

仕事が忙しく、平日はほとんど勉強時間がとれなかった

(特に二次試験の直前の時期は相対的に仕事が忙しくなりがちだった)

ということです。

2 方針

このような状況では、一次試験はどんなに高得点をとっても二次試験が有利になるわけではないことも踏まえると、私にとっては、採るべき対応は自明でした。つまり、

1)前倒し学習、模試重視

試験直前に追い上げに必要な時間を確保できないならば、試験の1ヶ月ぐらい前にある模擬試験を本試験だと思って準備・受験する

2)二次試験(特に事例IV)重視

特に二次試験の追い上げは期待できない以上、早期から二次試験に向けて準備する。特に財務会計が苦手なので、事例IVについては十分な準備を行う。)

ということです。

象徴的には、二次試験の模擬試験の前日は、友人の飲みの誘いを断りましたが、(まったくおすすめしませんが)一次試験本番の前日(正確には1日目)の夜には、友人と飲みに行きました。
一次試験は受かればよいのだから、「一点でも多くもぎ取る」ために最後まで努力する必要はないと考えていましたが、合格できるかどうかわからない二次試験を最高の状態で迎えるためには、模擬試験を言い訳できない状況で受験することで改善点を洗い出すべきだと考えていたのです。

3 スケジュール

この方針を踏まえて具体的には、以下のような勉強をしていました。

(1) GWまで

模擬試験までの日程を逆算すると、GWまでにいったんは必要な知識を整理しなければならないと考え、養成答練を本番だと思って、過去問、スピード問題集、トレーニングのうち、科目に応じて2種類をこなしていました(養成答練の点数は平均80点強(成績は記憶に基づきます(以下同じ))。

加えて、GWにある二次チェック模試に向け、経営法務の授業期間を中心に、MMCの二次対策講座(通信)やTACの事例Ⅳ用の単発講座(通学)を受講するとともに、過去問を(解く力はないので)読み込んでいました(チェック模試は上位25%くらい)。

総勉強時間のうちこの期間中の勉強時間の割合は、平均的な受験生よりもきっと高いです。

(2) 一次試験まで

GW明けからは、6月末の一次模試に向け、完成答練のスケジュールにあわせて科目ごとの理解を深めるとともに(完成答練は平均70点強)、TACの二次用演習講座(実力完成演習)を受講しました。

一次模試でも平均70点、科目最低点55点という目標を達成できたので、7月に入った後の一次試験の勉強は、点数を上げるという欲はもたず、頻出論点、特に、相対的に足きりのリスクの高い経済学や財務会計に重点を置いて勉強をしていました(一次試験は平均70点弱)。

また、二次の勉強は、7月も週1日のペースで続けていました。

(3) 二次試験まで

TACのストレート本科生用演習講座を受講するとともに、一次試験前から苦手であった事例I、IVは、他校の講座もあわせて受講すること等によって、その強化を図りました。

模試は2社受けて必ずしも満足いくものではありませんでしたが(それぞれ上位20%、25%くらい)、十分な準備(をしたつもり)の上での失敗を通じて、自分の弱点を浮き彫りにすることができました。

予定どおり(?)、直前はそれほど勉強できなかったこともあり、本番では必要以上に緊張することもありませんでした。

4 最後に

私の方針のうち、前倒し学習というのは道場の受け売りですが、一次試験前から二次試験対応も重視するというのはマイナーであり、一般的な方法にはならないと思います。でもこのような方針には、

・ 一次試験の勉強段階で、二次試験に必要な知識(≒単なる暗記でなく、十分な理解が必要な知識)がわかるので、学習のメリハリをつけられる

・ 二次試験における苦手分野が早期にわかるので、その対策をとりやすい

等のメリットもあり、二次試験の合格率を高めるには効果的であるように思います。

なので、「一次試験は合格できる」、「二次試験直前には十分な勉強時間がとれない」とお思いの方には、参考になることもあるのではないかと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

***寄 稿 こ こ ま で***

いかがでしたでしょうか。

一次試験は養成答練80点超、完成答練70点、一次模試70点超という完成度から、本番をあっさりクリア。

二次試験は簡単に合格できる試験ではないこと、また、直前に試験対策の時間が取れないことを考慮して、前倒しで学習を進めて十分な対策をし、さらに模試では本番同様の意気込みで挑み、しっかりと失敗を経験しておくことで、きっちり合格可能レベルに達成するという、まさに理想的な試験対策だと感じました。

YKさんの合格の秘訣は以下の通りだと思います。

・自分のレベルと試験の難易度を客観的に把握し、それに応じた試験対策の方向性が早期から確立できていたこと

・診断士試験の本質でもある、一次試験と二次試験のつながり・違いを意識しながら学習を進めていたこと

・学習スケジュールをしっかりと立てて、前倒し学習をきちんと実行したこと

・失敗すべきところできちんと失敗を経験し、それを活かしていること

誰しもがこうした対応ができるわけではないでしょうが、自分のレベルをしっかりと認識してそれに合った対策をしていくことが、合格への近道なのだろうと思います。

この姿勢が顕著なのが、一次試験一日目の夜には飲みに行ったけど、二次試験模試の前日には自重する、といった点です。

自分でどこに重きを置くのかを明確にして、それを実行されていますよね。

そして、合格体験記を読ませていただいて、こういう気持ちで模試を受けられるようになれば合格するんだな、と思ったのが、「十分な準備(をしたつもり)の上での失敗を通じて、自分の弱点を浮き彫りにすることができました。」という部分です。

本気でやってみて、それでも失敗するという経験はとても大事です。

これって、漫然と問題を解いているだけでは恐らく出てこないもので、本気で挑むからこそ、今まで気づかなかった自分の弱点が出て来るんだと思います。

私も模試でいくつか失敗を経験しましたが、そこで得た教訓からPDCAを回してレベルを上げていくことが重要なんですよね。

なお、YKさんは経営法務が免除科目だったということですので、中小企業診断士の登録等及び試験に関する規則第四十一条四号にあるとおり、弁護士資格をお持ちなんですね。

弁護士資格保有で、対策をされている方でも、「二次試験は2、3回受ければたぶん1回は受かる」レベルという・・・。

診断士二次試験の難しさ・理不尽さを実感させられます。

ですが、逆に言えばこうしたレベルの高い方でも苦戦するんだから、二次試験はやるだけやったら、後は運を天に任せるしかないのかな、とも思いました。

YKさん、貴重な体験記ありがとうございました。

それでは今日も頑張りましょう!

以上、まっすーでした。

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