社会人の学習は自らが進んで行うことに意義がある— らいじん さんの合格体験記

こんにちは。ZonEです。

昨日発表された2次口述試験の結果を確認してから合格体験記をpencil寄稿しようと思っていた、そこのアナタsign03mail webmaster@rmc-oden.com  まで お早めにご入稿よろしくお願いしますね。

さて、本日は らいじん さんの合格体験記をご紹介させていただきます。

—–寄稿ここから—–

なんとかなるさ~「合格」という結果を求めすぎないこと~

 
はじめまして、らいじん と申します。この体験記を読んでいただく対象の方が志の高い一発道場の読者ということ、合格を目的とした優れた勉強方法については既に道場に情報が満載であり、他の方々も書いてくれるだろうということで、敢えて参考になるかは分かりませんが、私が診断士の学習期間中に思っていたことを幾つか綴ってみたいと思います。ですから「体験記」というよりは「診断士試験雑感」といった方がしっくりくるかもしれません。あまり期待せずにお読みください。また私の考え方は多分少々偏っている(と会社ではよく言われます)し、偉そうな物言いかもしれませんので、「アホくさ」と思われた方は是非読み飛ばして忘れてください。

また最後に参考として、簡単に私に関するデータを書いておきました。他人の勉強方法をそのまま採用してもほとんど役に立ちませんが、比較対象があることには意味があると思いますので、その程度にお役立ていただければと思います。

では早速。

 
思っていたこと①:診断士受験の適齢期

診断士試験の学習を始めてすぐに思ったことは、もっと早く勉強しておけば良かったということ。一通り会社経営について学んでいれば、業務の意味をより深く理解できるし、そこから得られる経験値も大きくなるのは必然。ただ逆もまた真なりで、これまでの業務経験があるからこそ診断士学習の価値を見出せたし、理解できたとも言える。

じゃあ、適齢期はいつだ。という問いには「思い立ったが吉日」というありきたりな答えが思い浮かぶ。いつやるかではなく、やるかやらないかが重要0と1の違いは無限大

 
思っていたこと②:資格学校の優劣

資格学校は前払いが基本。お金と時間をつぎ込むので学校選びには失敗したくないのは当然。ということで、優劣が論じられることが良くあるが、個人的には馬鹿馬鹿しい議論。そもそも何処の学校からも合格者は出ているという事実で十分だし、自分が使い倒しやすいところは何処かで選べばよいと思うのだが。

 
思っていたこと③:「合格」という結果を求めすぎると「合格」は逃げていく 
 
診断士の学習では、学ぶ範囲は広いが個別論点への深い理解は必要とされない。野球で言えば、走る、投げる、捕る、打つなどの基本動作が全てある一定以上のレベルであることが求められるというだけのこと。つまりそれぞれの教科について合格に求められているレベルは実はそれ程深くない。
一方、合格を唯一最大の目的とした場合、まず1次試験で各科目60点を超えることが目標となる。すると少し考えれば理解できる内容でも、単純に記憶によって手っ取り早く点数を取りに行くパターンに陥る人が意外に多い。困ったことに講師がそれを推奨してしまっている場合もある。7月ならそれもアリ。でもGWまでの間に理解を優先させておかないと、2次の壁が高くなる。つまり合格が逃げていく。

一発道場でも「答練では8割を目指す」ことが1次合格の目安として書かれているが、その意味を咀嚼することなく表面だけとらえると危険。道場執筆陣の意図していることをしっかりと読み取る努力が重要。←これは2次対策としても有効か・・。

学習内容をしっかりと理解すれば“結果として”答練の点数は高くなる場合が多いが、それ自体は試験の合否には何一つ関係ない。答練の点数が良かったのに、1次すら合格しなかった人だって結構な人数存在した。これを2010年の1次が例年以上に難しかったからという理由で片付けていいものか。さらに、2次は1次合格者から上位20%を選ぶ試験。浅い理解で戦えるのか。
 
 
思っていたこと④:「わかる」と「理解する」と「利用する」
 
言っていることはわかっても、「だから何?」ってことが世の中にはゴマンとある。なぜなら大抵のことは自分には何の関係もないから。

さて、診断士試験の学習内容は当たり前だが、会社の中の必ずどこかで使われている。それらが何処でどのように使われているかを調べてみると、自分の会社の施策が案外よく考えられた上で行われていることがわかる筈。と同時に学習内容をより深く理解できる

さらに、学習内容を自分の身の回りで利用してみると理論と現実のギャップといったことまでわかってくる。

診断士試験への挑戦は、それ自体が自身を成長させる機会となると耳にするが、納得。学習が進むにつれて自分が勤める会社が見えてきた。と同時に会社をより深く見ようとすると、学習内容の記憶への定着はバツグンであった。

 
思っていたこと⑤:一発道場の功罪

学習仲間から素晴らしいブログがあると聞いたのはGW前くらいだったか。それまでいくつかのサイトをチェックしたこともあったが、確かに一発道場のブログは他を圧倒する読者への親切さで、それまでにない強烈なインパクト。

特に秀逸なのが「まとめる能力」と「見せる能力」。それと上から目線の傲慢さ(冗談W)。また、複数著者の微妙な違いが多様性を生んでおり、多くの学習者を取り込む器の広さ。TACがタイプの異なるM先生とE先生という名物講師を前面に出して多様な受講生を取り込んでいるのを見るようだ。

常に能動性を求める主張には同意。アプローチの仕方は参考にさせてもらった。

提供される資料もすばらしいし分かりやすかった。が、これには手をつけなかった。これを見て分かったつもりになることを危惧した

素晴らしい資料等がWebにあると見たくなるのは普通のこと。ただ、限られた学習時間を「考えること」ではなく、「答えを探しに行くこと」に浪費していないか。もしDLした資料を使ってサブノートをきれいに仕上げているような人が居たとしたら、それは効率の良い勉強なのだろうか。

 
思っていたこと⑥:正解がわからない問題を考えるということ

2次の勉強についての感想を聞くと、まさに十人十色。単純な知識の詰め込みから開放されて楽しいという人、何を求められているかわからないから苦しいという人、スキル系の試験だから練習が必要なだけで特に楽しさも苦痛も感じないという人。

2次試験は解答が公表されないので正解は試験委員以外わからない。そもそも正解とされているものが存在したとして、それが実社会において本当に正しいかなんて誰も判断できない。「資格試験としては、こんなに掴みどころがない試験なんてアリなのか?」と私自身も思う部分もあるが、一方でこんなに基礎仕事力が向上する勉強も珍しいとも感じる。

2次試験とは、出題者が何を求めているかを読み取って、その主張を受け入れ、その論理に基づいた原因と結果を展開させ、「あなたの意図していることは、これですか?」と回答することだと私は思う。たったこれだけのことなのだが、これと同じプロセスが仕事上で自然と流れるようになってから仕事の流れが3手先まで読めるようになってきたと感じる。

「理屈っぽいけど、案外素直な人」が合格し易いということを聞いたことがあるが、さもありなん。せっかく自分の基礎力を伸ばす機会、小手先のテクニックに走ることは実に勿体無い。

 
思っていたこと⑦:一歩踏み出すこと 振り返ること

長期間に亘る学習期間、学習が思うように進まないことも多い。無力感に苛まれることもあるかもしれない。でも一歩踏み出すことは多くの人ができないこと。踏み出す前の自分を振り返る、または、踏み出さずに過ごしてきた自分を想像すれば、自分が前に進んでいることを実感できる筈。

一歩踏み出せたことだけでも素晴らしい努力は自分を決して裏切らない

最後に

とても抽象的な話ばかりで具体性がないので、何ら参考にならなかったのではないかと思いますが、最後まで読んでいただきありがとうございました。社会人になってからの学習は自らが進んで行うことに意義があり、結果以上にそのプロセスで得たものが大きいと感じています。どうか「合格」という結果だけに囚われず、充実した学習期間をお過ごしください。そうすれば得られるものは間違いなく大きいです。結果はきっと後からついてきます。

終わり

らいじん データ>

職業:会社員(不惑)

受験回数:1次:1回、2次:1回、

利用受験機関:TAC教室講座 1・2次ストレート本科(10月スタート)

学習時間:1次:800時間程度(うち120時間は7月)、2次:250時間

得意科目:運営管理、事例I

不得意科目:事例IV

使用教材
 1次:TACテキスト、トレーニング(TAC配布の問題集)、スピード問題集(財務・会計、中小企業経営・政策のみ)、
 2次:TACテキスト、集中特訓 診断士2次試験(問題集)、TAC教材事例IV計算問題集、事例問題演習数56事例(TAC演習、模試、過去問含む)

学習の流れ
1次:
 GWまで:Web講義(予習)→TAC教室講義→問題集&過去問(復習)の繰り返し
 GW~6月:TAC授業にあわせて7科目の過去問を順番に解く。財務は継続的に演習。
 7月:過去問中心 法務、中小、財務を重点的に、隙間時間にはWeb講義の音声を聞く(法務、中小)

2次:
 1次試験まで:TACの講義(2回だけ)と演習、模試のみ(演習4事例+模試4事例)
 8月:TAC教室講義→Web講義、回答プロセスの試行錯誤、過去問分析
 9月:TAC教室講義→Web講義、過去問分析、編集練習(字数に応じた回答作成)
 10月:TACオプション講義、過去問分析、編集練習、事例IV経営分析練習

成績
1次:
 養成答練:平均73点、
 完成答練:平均72点、
 TAC公開模試:406点

2次:
 TACチェック模試:下位15%以下(平均点-46点)、
 直前演習①:経験者平均点-1点、
 TAC公開模試:上位7%以内(平均点+53点)、
 直前演習②:経験者平均点+31点、
 最終特訓:経験者平均点+5点、
 TACオプションゼミ:平均点+20点

—–寄稿ここまで—–

らいじん さん、どうもありがとうございました。

どの所感もごもっとも…といった感じで、非常に参考になりますね。

さて、冒頭にも書きましたが、一発合格道場では、引き続き皆さんからのmemo合格体験記・受験体験記を募集しております。
「書いてやってもイイゼcatface」…という方は、webmaster@rmc-oden.com までmailご連絡よろしくお願いします。

それでは、今日はここまで。

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