一次試験足切り覚悟からの逆転合格—きょくしんさんの合格体験記

こんにちは。ZonEです。

先日ふうじんからも告知があったように、一発合格道場では合格体験記、受験体験記を募集中です。忘年会シーズンでお忙しいとは思いますが、口述試験も終わったことですし、ぜひこの機会にご自身の学習法や勉強スタイルなどを振り返っていただければ幸いです。

さて、本日はきょくしんさんから寄稿していただいた合格体験記をご紹介したいと思います。

—–寄稿ここから—–

「合格体験記?・・・いいえ、一次試験失敗体験記です!」 

はじめまして。「きょくしん」です。一発合格道場を5月に見つけて毎日読んでおりました。モチベーションの維持、学習方法の確認などに役立つ、大変貴重なサイトだと思います。お陰様でストレート合格できました。今回ご縁あって寄稿しますが、・・・私は合格記ではなく、1次試験の失敗事例をご紹介したいと思います。

 最初に、私の1次試験の自己採点は448点であり、あまり高得点ではありません。何より、経済の自己採点36点であり、得点調整+4点がなければ、1次合格できませんでした。1次合格発表後、急いで2次対策に本腰を入れましたが、2次試験まで残り1か月半しかなく、かなり苦しみました。1次試験を甘く見てはいけませんね。私は1次を中心に書いて参りたいと思います。

さて、1次試験の準備についてまず心掛けていたことは、①モチベーションを維持すること、②週20時間以上の学習量を維持すること、これらが合格の必要条件(十分条件ではないです)ということです。合格体験記や予備校講師の話にもこれに類するものが多いと思います。私も、学習にあたって私はこの2点を重視しており、このことは間違っていなかったと思っております。

1.モチベーションの維持

 みなさんいろいろ工夫されているとおもいますが、私はこんな方法をとりました。

(1)学校に通って友人とあう(通学生なら当然ですね!)

昨年8月から独学を始めましたが、なかなか時間がつくれず、学習の優先順位が他の事柄に比べて落ちてしまいます。よってTACの通学講座に通いました。出席率はあまり良くなく、校舎も勤務先や自宅近くなど転々としましたが、友人はできました。ご縁はありがたいです。友人とのおしゃべりは刺激になり、メールのやり取りでも刺激を受けました。

(2)先に合格体験記を書いてしまう(お奨めします!!!!!)

仕事でコンサルタントとしてマネジメント支援をしているので、自分自身についても恥ずかしくないマネジメントしたいと考えました。そこで、成功目標とシナリオ(5W1Hなど)などを入れて、最初に合格体験記を書いてみました。初版を書いたのは昨年の11月27日です。それが、この原稿のベース(半分くらい)にもなっています。 それを月1度程度、現実を踏まえて更新しました。ストレート合格という目標は変えませんが(笑)、自分で、読みなおし、更新をするたびにやる気が出ました。戦略と現状を確認することにもなりますので、ぜひお奨めします。他の方の合格体験記を参考にした計画で良いと思います。

                

(3)道場の記事を読む、時々コメントやメールをする(数回やりました!!!!)

学習方法の疑問点をブログにコメントしたり、質問メールをしたりしました。メール等やりとりで元気づけてもらえることもちろんですが、「書いた以上自分も頑張らなきゃ!」という気持ちも出ますよね。返事も丁寧で、「モチベーション理論のピグマリオン効果(期待してもらうと成績伸びる)」実感できます。

(4)受験を公言して周囲からのチェックを受ける(できれば効果あり!!!!)

受験を公言してしまったので、周囲からの「調子どうよ!!」チェックは頻繁でした。やっぱり公言しておくのは効果的だと思います。私の場合、講師をしている大学院の社会人学生にも言ってしまったのですが、何と私が合格するか否かが忘年会の飲み代の賭けの対象になってしまいました(笑)。不合格だったら、私に賭けてくれた人に悪いなあ・・・。私が代わりに払うかな・・・5000円×○○人=○○万円!・・・。面子としても相当プレッシャーになりました。いちいちチェックされるのはウザいけど、ちゃんとやろうという気にはなりますね。

(5)学習時間を記録する手帳に(よく言われていますよね!!!)

これは皆さん言われていることですね。調子にのっているときには、この記録をきちっとつけて確認することが、意欲継続につながりました。

 
2.時間の確保

 一次試験対策というのは、「断片的な知識の体系構築作業」だと思っています。道場でも「橋げた理論」(知識構造化ですね)を提唱していますよね。幸いなことに断片知識のインプットには細切れ時間が使えます。

時間確保については、平日は通勤時間を含めて1日2時間の学習時間(机に向かうのは1時間、その他細切れで1時間以上)、週末に10時間程度の学習時間を最低確保しました。また、テレビ見ない、飲み会ほとんど出ない、スポーツクラブは週1回に減らす、など工夫しましたが、ある程度楽しみながらでないと嫌になってしまいます。

 私のお奨めは「半身浴学習」です。仕事と学習で長時間デスクに向かうと腰や内臓が疲れますので(もちろん年齢のせいもあります)、半身浴しながら毎日30分位勉強しました。楽しみながらできます。こんな感じです。

①お湯を浴槽にいれます。冬は気温が低いので、シャワーにして2-3分上からお湯を足すと、空気が暖められてお風呂場全体が暖まります。

②浴槽のふたを半分締め、その上にバスタオルを敷いて机にして、テキストと問題集を広げます。ペンも1-2本持ち込みます。バスタオルは上がった時につかいますので、あまり濡らさないようにしましょう。

③学習開始です。喉が渇くのでペットボトルも持ち込みます。汗がでたら手ぬぐいやタオルでふきます。

④身体が疲れているときには直ぐ眠くなりますが、そんな時は、勉強をやめて上がって眠ってしまいましょう。熟睡できます。  → 実際すぐ眠って朝から学習をしていたことが多いです。

        

私は腰痛持ちなのですが、長時間座っていても腰の調子が良かったのは、このおかげだと、ちょっと自負しております。興味あればお試しください。ただし、短時間での問題練習や、2次試験の記述作業には向きません(笑)。

3.学習方法など

 学習は、道場の方が皆さん仰っているのと全く同様にやっておりました。テキスト+TACスピード問題集1回(トレーニングという問題集も)、スピード問題集復習+過去問1回、そんな感じで授業のペースに合わせてやりました。勉強方法については、特に私が付け加えるオリジナル部分はありません。

結果として、養成答練平均84点、完成答練平均74点であり、講義内容はほぼ理解していると感じていました。あと、勉強が調子に乗らないときは、WEB授業の講義だけを聴いていました。でも、これはきちんとしたインプット勉強ではないので、勉強時間としては半分にしかカウントしませんでしたけど。

4.一次試験失敗について

(反省点)

・1次受験前の2次対策は、まず財務を中心に。他の課目の学習は効率が悪い。

・「知識を定着させたか」・・・短期記憶には限界あり! あくまで長期記憶への定着が重要!。

・復習では「解答パターンを覚えてしまい易い」、しかしあくまで「考えて解く姿勢を忘れずに!!!」

 連休前くらいには、1次答練の結果にかなり慢心していて2次対策を始めました。道場やTAC講師にも相談したのですが、「油断すると危ない、1次とシナジーある2次の財務の問題をやるだけでも十分、1次試験前1か月になったら1次に専念すること」など、注意のコメントをいただきましたが・・・私は、2次試験対策が不安でしたので5月に自己流で開始してしまいました。アドバイス通りにしておけば・・・と後悔することになりましたが。

2次対策は記述時間が必要なので、1度始めると長時間費やすことになります。80分解答作成して、解説を読んで、再度考えて、書き直しすると、慣れないうちは1事例5時間程度かかりました。平日2日分以上の勉強時間がたった1事例に費やされてしまいます。ですから、2次対策をすると1次準備がおろそかになり易いと言えます。また、二次筆記のやり方がよくわかっていない(2次試験向けの基本講義を聴かないと考え方のポイントがつかめない)ので時間がかかり効率が悪い。やるなら財務だけというのが教訓です。2次のセミナーも受講しましたが、基本がわかっていなかったので悲惨な成績でした。そして、5月と6月の半分くらいは2次対策に時間を割いてしまいました。

 さて、慢心して1次科目の復習も怠けていたので、6月末の1次模擬試験は合計で合格ラインがやっと、でも法務は31点という、ひどい成績でした。この時点で知識が記憶に定着していないことに気づきました。答練は授業の直後に実施されますので、記憶はフレッシュで得点しやすいのですが、復習しないと忘れます。当たり前の努力不足でした。

1次試験まで1カ月程度なので、大急ぎで過去問の復習、スピード問題や模擬試験などの復習を繰り返しましたが、特に法務と経済は忘れている部分が多く、再度インプットしました。はじめてレジュメを作りましたが、ちょっと遅かったかもしれません。そして問題の見直し勉強(繰り返し勉強)をやり、結果として「パターンを覚えて、早く解くこと」には相当習熟しました。

           

さて、1次試験には自信満々で臨みましたが、なんと経済36点、自己採点で足切りという結果でした。難しかったのは事実ですが、落ち着いて考えれば分かる問題を数多く落としました。後日、復習せずに再度解きなおしてみると56点くらい取れています。この理由を、自分なりに分析すると、「きちんと定着した知識を使うことをせず」、「問題のパターンを覚えて答える癖をつけてしまった」→「パターンが外れるとあわてる(きちんと考えると時間がかかるので余計焦る)」という状況に陥ったためだと思っています。

診断士の1次試験は、問題の傾向も難易度も変わりますので、パターンを覚えて即答するだけでは不十分ですね。今年の経済の問題など対応できるように、新規の問題に対しても、制約時間内でおちついて考えて解答するという、基本的姿勢を忘れないようにすべきでした。

5.その後

 経済の出来の悪さが深く気持ちに刷りこまれると、その後のテストも落ち込みを引きずります。なんとか気持ちを切り替えて最後まで頑張ることが必要ですが・・・暗い気持ちを抑えて1次試験を終了しました。自己採点のあと、今年は不合格とあきらめました。5-6月に二次対策をしたことがほとんど無意味になりました。

       

ラッキーな史上初(?)の得点調整のおかげで1次合格しましたが、1次発表までの間の2次学習は気合が抜けていました。8月から9月上旬までの貴重な1か月間、2次の学習はあまり進みませんでしたので、2次受験しても今年は難しいと諦めかけました。

モチベーション維持のため、①合格体験記を書き直し、②道場の執筆陣とのメールやりとりなどなどを再開しました。しかし、残された1か月で十分な学習時間を捻出するのは難しく、時間不足のため参加していたグループ学習からは外れざるを得ませんでした。

2次学習の成績も芳しくなく、事例Ⅰ~Ⅲはほぼ平均点、事例Ⅳはややそれより上(計算ミスあると平均下回る)のペースが続き、大変苦戦しました。典型的な学習の遅れです。その最大の原因は、一次経済失敗、つまり、

答練の結果に慢心して、安易なパターン暗記に走り、傾向が変わった問題に焦って自滅、といった連鎖でした。

なんとか、2次筆記試験合格しましたが、これは幸運にすぎないと思っています。長くなりましたが、皆様はこんな状況にならないようにしてください。失敗事例としてご参考になれば幸いです。

——-寄稿ここまで——–

きょくしん さん、どうもありがとうございましたーhappy01

皆さんからの合格体験記・受験体験記もお待ちしております。webmaster@rmc-oden.com までmailご連絡よろしくお願いします。

by ZonE

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一次試験足切り覚悟からの逆転合格—きょくしんさんの合格体験記”へ2件のコメント

  1. きょくしん より:

    Ryuさま
    長文・駄文お読みいただきありがとうございます。運が良かっただけの私が申し上げるのは恐縮ですが、学習方法もぜひ楽しみながら工夫なさってください。Ryuさまの2011年の合格を信じております。

  2. Ryu より:

    こんにちわ。2011年目標で勉強している者です。時々拝見しています。今年の4点の補正で、救われた人もいるだろうなぁと思っていましたが、本当にいらっしゃるんですね。そしてその4点のおかげでストレート合格までしてしまうなんて。そんな方もいるんですね。勉強方法も参考になります。ストレート合格の方はそこまでやるんですね。考え方改めます。ありがとうございました。またきます。

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