寄稿:速習生・通信生のチートモさんの受験体験記
こんにちは。ハカセ です。
前回の Wackyさんの寄稿に引き続き、道場読者の方から「受験体験記」の寄稿をいただきました!
今回の寄稿は、チートモさん。2010年1月からTACの速習コース、しかも通信講座を申込み、7か月で難関だった今年の一次試験に合格されました。
現在は2次試験の結果待ち のチートモさん。順調だった1次試験対策とは裏腹に、2次試験対策では通信生ならではの悩みがあったようです。
戦いを終えたばかりのチートモさんの体験記、どうぞお楽しみください!
—–寄稿ここから—–
寄稿:「1次試験直後の自分に言いたい事」
1.自己紹介
はじめまして。チートモと申します。今年の1月にTACの通信講座を受講開始し、平成22年度の中小企業診断士試験を受験しました。
1次試験は合格しましたが、2次試験の結果待ちという状況ですが、正直「厳しいかな…」という感覚です。
今回、縁あって寄稿の機会を頂きましたが、通信生で妻子持ちの私のような立場でも、一次試験は十分合格できること、二次試験の勉強では「こうやっておけばよかった…」という失敗例をお伝えできればと思います。同様の環境で勉強されている方に少しでも参考になれば幸いです。
2.1次試験の学習方法
①基本講義受講期間(1~4月末)
まずは基本講義修了までに通学生に追いつくことを中間目標としました。逆算すると、2日に1講義のペースで進めないといけません。ただ、通信生という立場上、相談相手がおらず、何をやっていいか分からない状況で悶々としておりました。TACの「合格の秘訣」を仮想相談相手とみなし、「予習はやったほうがいい」、「サブノートは効果的」という経験談を信じ、まずはその通り実践してみました。
しかし、何の基礎知識もない自分にとっては、予習をしても知らない言葉が多すぎて頭に入らず、サブノートを作っても時間がかかる割には意外と記憶に定着せず、勉強方法に試行錯誤しました。
結局、
- 予習無しでDVD視聴
- テキストを読んで復習(内容の理解中心)
- テキストの右端に載っている関連過去問題のみ解く
というサイクルで回すことに変更しました。時間的な余裕が無かったこともあるのですが、この理解優先のやり方が自分には「しっくり」したため、4ヶ月間はこの方法でひたすらに進めました。
②TAC公開模試まで(5月~6月末)
GW後、まずはTACの完成講義を視聴し始めたのですが、視聴後に「講義の内容がほとんど頭に残っていない」と感じ、完成講義のDVDは見ないことにしました。
知識が定着していない自分にとって、講義という受身のスタイルは良くないのだろうと解釈し、
- サブノートを作り、曖昧だった知識を体系立てる
- サブノートの内容を暗記・復唱
- 完成答練に取り組む
というサイクルを1週間に1科目というペースで進めました。
復唱は記憶定着のチェックには非常に効果的でした。例えば、「官僚制の逆機能として、①…②…③…があり、組織構造の動態化として…」という内容を通勤途中や休憩時間等に何も見ずに呟き、うまく呟けなかったところはサブノートで確認することを繰り返していました。
また、会社内の法務部・経理部・工場部門等の「その道のプロ」に、講義で得た知識を基に話し合っていました。例えば「自社の為替リスクに対する考え方は?」という話を経理部の方に聞くと、「為替予約は~という長短が、オプション取引は~という長短がある。弊社の体質上、~を採用している」という議論に発展し、生々しい現場の話と教科書上の知識がリンクし、完全に頭の中の知識として定着しました。
この時期に実践した「知識の暗記復唱」と、「関係部署との議論で知識を確認・深化」は、通信生でも実践可能な勉強方法です。
私も、この時期に曖昧だった知識が頭の中に定着し、一次試験合格の自信が芽生えたことを覚えています。(本当は基本講義の受講段階でここまでやっていれば良かったと思いますが、時間に制約がある状況でしたので、仕方がなかったかと感じております)
③一次試験本番まで(7月~8月)
直前期には、
- スピード問題集&過去問を解く
- サブノートとテキストで復習
というサイクルで、知識定着の仕上げを行いました。
本番3週間前には妻に2人の子供を連れて実家に帰ってもらい、60時間/週×3週の追い込みをかけました。
直前期の1時間は3時間分の価値があると勝手に解釈し、少しでも多くの勉強時間を捻出できたことで、本番では自信を持って臨むことが出来ました。
3.二次試験の勉強で失敗
一次試験の翌日から勉強に取り掛かりました。一次試験同様、「合格の秘訣」を基に各種勉強方法を試したのですが、直前演習・公開模試の時期を迎えても「しっくり」しないままでした。
「このままではまずい・・・」と焦り、Webで情報収集をしている中、一発合格道場に出会いました。
このサイトを見た当初は、レベルの違いを感じ、余計に焦ってしまったのですが、「二次試験は解くプロセスが重要」ということが認識でき、解くプロセスを直接講師に教わるべく、最終集中特訓から教室受講を開始しました。
教室受講ではまさに「目から鱗」の話ばかりで、二次試験開始当初から教室に通っておけばよかったと今でも悔やんでおります・・・。
4.まとめ
2010年8月の私にアドバイス出来るならば、
一次試験は・・・
①自分にしっくりくる勉強方法の確立と、 ②勉強時間の捻出、の二点がうまくいけば合格できる、知識系のテスト。
一方、二次試験は・・・
一次試験とは全く別物のテストで、如何に早い時点で解き方のプロセスを確立させられるかが重要。
講師の生の声を聞いたり、受験仲間との解き方の議論が可能な教室講義を、何とか時間を捻出して受けるべき。
と言いたいです。
また、Webでの情報収集等に力を入れておけば、早い段階で上記に気づけたのかなとも感じております。
長文となってしまいましたが、少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
以上
—–寄稿ここまで—–
戦い終えたばかりのチートモさんの熱い奮闘ぶりが活き活きと伝わってきて、非常に参考になります。
特にチートモさんは、「通信生」そして「速習生」ならではの制約を克服しようと奮闘されていたようです。
まず、「速習生」という壁について。
確かに、一年に一度しかない国家試験たる診断士試験では、「時間」が壁になります。道場ではストレート合格するためには、
- 先行逃げ切りが圧倒的に有利
- 具体的には答練・模試での高得点で知識の貯金を作る
- 而して知識を「知っている」レベルから「使える」にまで高めて二次試験に臨む
を繰り返し提唱しています。詳細は 先行逃げ切りの理由(わけ) を参照くださいね。
でも、チートモさんのように「時間の壁」を乗り越えて見事に一次試験突破を果たされている方も大勢いらっしゃいます。大事なことは「先送りしないこと」、「いまやること」だと思います。
また、「通信生」の壁について。
チートモさんは、二次試験対策は「教室で受講すればよかった・・・」という述懐をしていらっしゃいますね。
同じ通信生だったアックルの下記のエントリーが参考になるかもしれませんね。
また、通信生が気になるのは「グループ学習」に参加できないこと。確かにグループ学習は効果的なところもありますが、アックルはグループ学習なんてせずともストレート合格を果たしています!
ちなみに、当道場での「グループ学習」関連のエントリーを下記にまとめてみたので、参考にしてみてくださいね。
その点、チートモさんは、「通信生」「速習生」という二つのハードルをクリアしての見事な一次試験合格。道場執筆陣も脱帽です。
チートモさん、戦いを終えた直後にもかかわらず、熱い寄稿をいただき、ありがとうございました。<(_ _)>
そして、二次試験の合格を道場執筆陣一同、心から応援しております。
by ハカセ