事例Ⅲ:【事例Ⅲの概要】

 こんばんは。JCです。

事例Ⅲの特徴は【すみつきカッコ】で区切られた与件文。事例Ⅰみたいに過去・現在・将来というほどの幅広い時間軸での対応というよりも、現状のオペレーションのボトルネックを発見し、そこをどのようにカイゼンすれば、現在の苦境を抜け出せるかがテーマとなっていますよね。

批判を恐れず、ものすごく単純化してよかですか?
事例ⅢはQCDのC以外(Costは事例Ⅳで問われる)の4Mのどこかにボトルネックがあり、それをECRSで解決する作業だと。

【生産体制のボトルネック】
C社の場合、必ずといっていいと思うんですが、工場を持っているメーカーです。このオペレーションのどこかに、なくせる・いっしょにできる・順番を入れ替える・簡単にできないか等々の基本的な穴が空いているボトルネックを探すことが、事例Ⅲ攻略の王だと僕は思います。C社は時々聞いたこともない製品を作っているメーカーだったりすることもありますが、製品を知っているか否かは全く関係なく、各工程の名称も知っているか否かは全く関係ありません。H21のように家具メーカーだったりすると、製品も工程もイメージしやすいので有利かというと、全くそうでなく、
ぐずぐずな生産体制のここを何とかするべきだ!というポイントを押さえることだけが目的です。

【営業・製造間の情報のボトルネック】
C社は往々にして、社内の連絡が悪く、顧客―営業―管理部―製造部等々の横の連絡がなっていないために、在庫がたまったり、納期が長かったり、製造部があたふたしたりしています。彼らの連絡をスムーズにさせるためにはどんな情報をどのようにやりとりすればよいのか、 「情報項目」という観点での出題が頻出なのも事例Ⅲの特徴と言えます。短納期がテーマであれば、どことどこのやり取りがボトルネックになって余計な時間がかかっているか、在庫過多がテーマであれば、どこの指示、連絡がうまくいっていないために、在庫を抱えなきゃいけないのか、在庫は短納期にはプラスに対応してゆくため、納期に好影響を与え、財務的には悪影響をもたらさないレベルの在庫保有が必要なはずです。これを実現するには誰を、あるいは何を、どう変えなきゃいけないのかを特定することが必要です。

【2工場体制のボトルネック】
C社が工場を二つ持っている場合には、この2工場の運営体制にボトルネックがあると思っていいんじゃないかと思います。問題がなければ、わざわざ工場を二つという場面設定をする必要がないし、どちらかがうまく稼働していないとか、都市部の工場は夜間の生産ができないとか、事例Ⅲでは工場をひとつ潰して1工場に集中しろ、というよりも、うまく使うことによって2工場ともハッピーにしろという命題が多いかと感じています。

【人員配置のボトルネック】
C社の概要の部分で詳細に部署名、配置人数、担当役割が記載されていることも良くあります。これも何らかのボトルネックが隠されていると考えて良いのではないかと思います。例えばH21「従業員は…なお、営業部門は販売業務のほか、製品在庫管理、製品出荷業務を担当している」なんで営業が在庫管理してんの?やはり「なお」の後には大きな?がつきもののようですよね。設問文で問われている在庫に何らかの関係はありそうです。
事例Ⅲで人や配置を解決すべき問題とする場合には、
組織・人事がテーマではないことを強く意識してみて下さいね。あくまで円滑な生産を行うために、短納期の実現のために、あるいは技術を継承するために、何をすれば良いかが問われているはずです。

残すところあと2週間!力いっぱい頑張って下さい。

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