ほんの紙一重の差

こんにちは。こぐまです。

本試験まであと3週間、なかなか思うような答案が書けず、今がこれまででいちばん苦しいと感じている方が多いのではないでしょうか?
まさに昨年の今頃の私がそのような状況でした。

本試験10日前に、受験校が特別に行ってくれた過去問答案の添削で、かなり自信があったにもかかわらず「C判定」で、ガーン!

その際、講師から直接言われたのは、

① あなたの回答は、設問要求に対してもう一歩足りないものがある。
② ロジックが崩れていたり飛躍しているところがある。

という2点(ノートに書き残してあった)。

「この段階でこんなかよ~」と、水道橋のドトールで煙草を吸いながら、真っ赤になった答案を見て落ち込んでました(いい歳して)

でも講師の指摘の真の意味がわかってなかったことが、今ごろわかりました。

 

◆同じことを言っている◆

ここ最近の記事、執筆者それぞれの個性はあれども、ほとんど同じことを言っていることに気づいている方もおられると思います。

表現を変えながら、自分なりの理解の仕方で、図も使いながら、最後の最後に合否を左右する最重要のポイントを伝えようとしているのだろうと(勝手に)推測しています。
何度も繰り返して・・・。

そしてその点が、まさに私も踏み込みが浅いポイントでもありました。
上記の講師の指摘通りです。

皆さんの受験校の講師も、そのことを必死に伝えようとしていたはずです。
そこに気づいたかどうか・・・合格ラインに手がかかるかどうかの分かれ目になるかもしれません。

以下、しつこいようですが、私なりに「同じこと」を簡潔に書いてみようと思います。
人の褌で相撲をとるような感じですが、合否を左右するかもしれない重要記事のレビューということであしからず。
みんな、ほんと上手だな。

 

◆それをやったらどうなるの?◆

ここまで2次対策を着実にこなしていれば、「特徴」「問題点」「理由」など、要求が明確な設問に対しての回答は安定してきている(書き過ぎていない、オーバーランしない)と思います。

ただし、きちんと与件を根拠として分析の「内容」を充実化できていることが前提ですが・・・。

難しいのは、「施策」「解決策」「強化策」「戦略の方向性」「狙い」「留意点」「事業展開」といった、提言を求めているような設問です。

・施策は書いても「それを行ったら何が実現するのか」という効果を書かない
・強みと機会を組み合わせて設問の目的で括れない
・与件を使ってキーワードで対策を列挙できない
・そもそもなぜその対策が必要なのかの根拠となる問題点が書けてない

等々、「何か」を落としがちではないでしょうか?

受験校の模範解答・解説には書いてあるし、講師も繰り返し「期待効果は?」と問うているはずだし、添削でも何回も指摘されているはず。

それがある程度以上、不完全ながらも安定して盛り込めるようになれば、ほぼAランク。事例Ⅰ、Ⅱ、ⅢでA答案を3つ並べられる実力があります。

でも、これがなかなかできないんですよね・・・。多くの方が悩んでいる点ではないでしょうか。

 

◆執筆陣もそれぞれ◆

すでに読まれていると思いますが、以下の記事を参考としてみてください。
フンフンと読み飛ばしていませんか?
結局のところ、「ここが難しいんだよ」、「ここができれば合格実力ですよ」という強いメッセージです。

最後は「お団子一個」の「もう一点」で合否は決まる
過ぎたるは猶及ばざるが如し・・・・か?
【事例Ⅲ】「あと一歩」の答案
結論はなんなんだ
【2次試験対策】採点現場を想像してみる

頭では分かっていても実行できないのがつらいところ。
恐らくこれこそ2次試験の難しさ。それこそ合否の差は紙一重。

私が講師から言われた上記の②は①の結果であって、何かもうひとつ、もう一歩が足りないからロジカルでなくなっていたんですね。
私は、講師の①と②の指摘を別物として捉えてしまっていたようです。

ハカセらいじんは、(私なりの理解では)思考のプロセスを重視し、「お団子ひとつ加える」「因果をひとつ先までつなげる」ことで、問われたことに対し素直に的確に回答できていたのだろうと思います。

そして結果として論理的な因果関係を組み立て、他人より一歩だけリードした回答ができていたのだろうと推測します。

私はそのタイプではなく、結果としての因果関係の型(記述のフレームワーク)が最初にあり、それに向けて回答を作っていました。

昨年はわかりませんでしたが、今考えると、思考プロセスを突き詰めるのではなく、(与件文はきちんと読む込むのは当然としても)因果関係にモレがないような型にあてはめる作業をしていたんでしょうね。

もちろん、前者の、様々な切り口で思考のプロセスを深めるのが正攻法ですよ。

上記のとおりCを食らった後の10日間、過去問と答練を解き直して何度も回答を書き、型を染み込ませていきました。
私のタイプはリスキーですが、回答を組み立てる際のヒントくらいにはなるかもしれません。

 

◆最後に◆

フェイスブックで見つけた私の好きな言葉です。
社会人になって紆余曲折する中で、日々の仕事や生活は『「9勝6敗」または「8勝7敗」でちょうどいい、大勝ちする必要はない 。大勝ちは大負けとウラオモテ?』と漠然と感じることが多くなりました。

一方で、これは負け犬根性みたいなもんかいな?との思いもよぎってはいました

勝つのは一点差でいい。
五点も十点も大差をつけて勝つ必要はない。
常にギリギリの勝ちを目ざしているほうが、むしろ確実性が高くなる。
(羽生善治)

意図していることは全然違っているのかもしれませんが、この稀代の勝負師(でもリスクを最小限にする勝負師)の格言を見つけて、もやもやしていたものがスッと腑に落ちた気がします。将棋はやりませんけどね。

1問1問でのちょっとした踏み込みの差が積み上がって、合否を決するのではないかな、と。
これまでのご自分の答案に対する受験校の添削内容をよーく読み直してみてください。 上記で紹介した記事の中であてはまることがきっとあるはず。

それでは最後まで諦めずに、残された時間で納得のいく勉強ができ、本番を迎えられますように。

by こぐま

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