【事例Ⅲ】7つのSTEP

みなさんこんにちは、コニケンです。一次試験からちょうど一カ月が経ちましたね!本当に早いですね。。二次セミナーから一カ月経ったこともまだ信じられません。。
調子はいかがでしょうか?TAC二次公開模試も終わり、ストレート生でもそろそろ80分の使い方が見え始めたころだと思います。ただ、まだなかなか点数に結び付かないという方、、決して焦らないでください!
しっかりと復習にも時間をかけ、以前ご紹介した視点で自分の解答を分析することで、着実にレベルアップはしているはずです。そして、九月後半をメドに、一気にBreakthrough(=色々と見えてくるタイミング)を起こしちゃいましょう!そのままの勢いで、ラストスパートをかけて、10/21が迎えられれば最高です。

さて、今日は事例Ⅲにフォーカスして書きます。事例Ⅲの題材としては、「生産財を受注生産で製造する中小製造業」であることがほとんどですが、「製造業なんか普段関わらないし分からないよ!」と思われて、苦手意識を持っている方も多いかもしれません。
まず言いたいのは、自社の強み・弱み、経営上の問題点とその原因までしっかりと押さえられれば、たとえ具体的な改善方策まで行き着かなかったとしても、約半分は点数が取れるはずです。
アンドロメダさんも書いていましたが、特に事例Ⅲでは、ほぼすべての設問で「問題点(課題)-原因-改善策」をセットで考えます。設問が仮に「改善策を挙げよ」とだけ書かれていたとしても、その根拠としての問題点・原因等を解答に盛り込むことを暗に求められていると考えても良いです。「やけに字数が多いな…」という場合は間違いなくそうですね。
つまり、その設問に関連した問題点・原因まで書けていれば、ほぼ間違いなく中間点はもらえますし、与件文【C社の概要】【生産の現状】等の項目に、はっきりと記載されていることも少なくありません。
これができた上で、具体的改善策まで1問でも2問でも行き着けば、合格レベルに十分入り込めるでしょう。
さて、以下に私が事例Ⅲを解く上で採っていた7つのSTEPをご紹介します。決して特別なことではありませんが、試験が始まり、与件文・設問を読んだ後の20~30分でこの7つが押さえられれば、自ずと解答が書き出せていけるでしょう。

1.C社の経営課題は?
多くの場合、QCDのCDに相当する「コストダウン」とか「短納期要請への対応」ですよね。もちろん、Qに関して「不良率の削減」等も考えられます。
「与件文の必ずどこかに書かれていますし、設問で必ず問われるので、逆にそこで確認していくのでもいいです(どの事例にも共通して言えること!当たり前ですが、作問者が聞きたいこと・我々にフォーカスしてほしいと思っていることは、そのまま設問に書かれていますよね。それを忘れないでください。)

2.自社の強み・弱み、外部環境の状況は?(SWOT分析)
事例Ⅲの定番ですね。特に自社の強みは第一問で問われることがほとんどです。必ずC社には何かしら強みがあるはずです。「強み」とは「他社との差別化要因」のことであり、さすがに何も持っていないと、変化する外部環境に対して、競合他社と勝負できません。。
以下、代表的な「強み」を挙げます。与件文に書かれている強みは、漏れなく押さえてください。
「短納期要請への対応力」「企画営業力」「デザイン力」「特殊技術の保有」「熟練作業者の保有」「得意先からの安定的な受注」「大学との共同研究」etc・・・

3.生産プロセスは?
C社は製造業なので、必ず何らかの生産プロセスを持っているはずです。言葉で書かれていることを、簡単な図に表しましょう何工程あるのか?どれくらい時間がかかっているか?特殊技術が使われているのはどこか?等を把握します。

4.業務プロセスは?
受注~納品までの流れを把握しましょう。これも簡単な図で表します。問われるのは、生産そのものだけでなく、営業活動(受注時点)のところかもしれません。外注先を活用しているとしたら、それもきっとポイントとなるはずなので盛り込みます。また、必ずと言っていいほど問われる「情報のやり取り」についても、この場で現状を把握しておきます

5.人員配置は?
3.と4.に関連して、どこにどれくらい人がかけられているかを確認します。ここでも、生産の各工程の人数だけでなく、営業・事務等の間接業務に何人配置されているか、C社の規模をできるだけ具体的に押さえておきます。

6.結局のところ、ムダはどこ?
3~5がしっかりと整理できれば、問題となる箇所を、自分が作った図中に〇で囲めるはずです。与件分内のキーワードは「仕掛品が滞留している」「手待ちが発生している」「捨てている」「やり直しが発生している」「・・・等です。
まずは、ECRSのE:Eliminateが基本となるので、どこの作業が省けるか、それをどのように実現できるかから考えてみてください。それがそのまま改善策に繋がります

7.改めて、克服すべき主要課題と、活用できる自社の強みは?
1と2ですでに挙げていますが、3~6で全体像が把握できたところで、設問文を踏まえた上で、「改めて、克服すべき主要課題と、活用できる自社の強みは?」を確認します。これがそのまま解答の骨子になるはずです。

以上7つのSTEPを30分以内目安で押さえられれば、あとはどの問題にどれを使うかを考えて、解答を作成するだけです!(と言っても、実際はそうすんなりは行きませんが。。)
各問題、最後の方策まで行き着かなかったとしても、7つのSTEPが踏めていれば、冒頭に話したように、問題点(課題)と原因と方策の導入部のところまでは、きっと書けるのではないでしょうか?
他の事例にも言えることですが、最初に整理した根拠等をどこの設問に使うか迷うことがあるはずです。うまく切り分けられればもちろんベストですが、なかなかうまくいかない場合は、一番ポイントとなりそうなものを、迷った各設問の解答に少なからず盛り込みましょう。間違った問題に根拠を入れてしまって、0点になるよりは、どこかでしっかりと拾うことが重要です。

【補足】
「やるべきか否か」が問われていたら、否になる可能性もしっかり意識して根拠を探す。単に「やるべき」だけだと、そもそも問題になっている意味がなくなることが多いです。そして、「否」と答えた場合は、その根拠と併せて、必ず代替案を提示します

「外注先の活用」には要注意です。有効に活用できれば別ですが、QCD目標を達成する上で、何かしらネックになっている事例が多いです。特に、外注に「依存している」という場合は必ず何かしら問題点が潜んでいます。意識しながら与件文を読んでみてください。

・アドバイスを求められたとき、単に「作業者を増やす」は優先順位としては間違いなく後の方です。そんな金銭的な余裕があったら、きっとすでにそうしていますしね。まずはムダを省くことが先決です。もちろん、人員を増やさずに、「社内での役割分担を見直す」ことは大いに考えられます。(事例Ⅲだと、営業と現場との行き来は簡単にできるものではありませんが)

以上、事例Ⅲを解くときのポイントをご紹介しましたが、いかがでしたか?いつも言っていることですが、決して苦手意識を持たないでください!その時点ですべてが止まってしまいます。
7科目あった一次試験と違って、一つ一つの事例でしっかりと稼いでいかないと、間違いなく合格ゾーンまで辿りつかないでしょう。
また、二次の勉強を是非いま以上に楽しんでください。しっかりと分析をして、改善策まで辿りつけたら、純粋にワクワクしませんか?私はいつも閃いたときワクワクしていました。
みなさんが合格されて、実務補習を受けるときも、きっとここでの学習は役に立ちますし、日頃の業務でも活かせるものは多いと思います。
是非これから先も、経営者の視点で・全体を見渡しつつ・柔軟な発想で、一つ一つの事例に取り組んでみてください。応援しています!

byコニケン

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