模試活用、そしてアウトプット祭り!

準備というのは、言い訳の材料となり得るものを排除していく、 そのために考え得るすべてのことをこなしていく。
(イチロー)

みなさん、こんにちはうちあーのです。

先週末のTAC1次公開模試を受験された皆様、お疲れ様でした。
ブログやツイッターで公開されている自己採点結果や反省点振り返りなどを拝見していると、去年の自分の気持ちが蘇り身が引き締まる思いです。

初めて2日間7科目を受けられた方は、その壮絶感を体験できたことが何よりの収穫だったのではないでしょうか?
また昨年度までに科目合格され今年度1次試験突破を目指す方は、それぞれの受験科目スケジュールに合わせたシミュレーションが出来たのではないでしょうか?

今回の記事は1次模擬試験を踏まえた「直前1ヶ月の学習方法について」シリーズの第3弾となります。

◆模試活用の最大化◆
本試験まであと1ヶ月。与えられた時間が有限である以上、その限られた時間を効率的に使って最大限の効果を上げていく必要があります。
では、効率的な学習とはどんなものか。

目指すべきゴールが、
本試験で出題される論点の知識を正確にインプットし、
かつ
その知識を円滑かつ確実にアウトプットできる

という状態だとします。効率的な学習とは最短距離この2つを満たす状態になることです。そのための方法は様々ではありますが、一つの方法として今回受験された模試の有効活用を提言します。

まず①について。
模擬試験の問題は受験校が蓄積した膨大なデータやノウハウをベースに過去問を分析した結果です。
もし類似の問題(論点、用語、出題形式など)が本試験で出題されれば、翌年の受験案内パンフレットに「予想的中!公開模試にてH24年度経済学第○問類題うんぬん」などの文字が躍ります。
いわば受験校各社が威信をかけた「予想問題」であり、ご自身の予想よりも恐らくは精度の高いものであるはずです。
具体的には、
・頻出問題
・近年の傾向を反映した問題
・2年ごと、3年ごとに出題されるローテーション問題
・時事的に注目されている旬論点問題
・法令等の改正論点問題(特に法務、中小)
などを厳選して出しているので「本試験で出題される論点」という条件を満たす可能性が高く、模試をしっかり復習するということは効率的な学習と言えるでしょう。

続いて②について。
模擬試験は「本番の模擬体験」であり、皆さんは模試受験により、その得難い機会を体感できましたよね。
得点結果もさることながら、本試験での2日間の過ごし方や試験中のタイムマネジメントなど対応方法で得たものがあれば大きな成果だと思います。
模試に臨む前から当日までの学習計画、試験中の行動計画、得点シミュレーションなどをきちんとされていた方は、PDCAに基づきCHECKからACTIONに繋げていけばよいと思います。
またしっかりとした計画や目的なしに臨んでしまった方も、今回の貴重な経験をしっかりと振り返り、
・良かった点は本試験でも出来るようにする
・反省点は本試験までに改善する
といったCHECKから始めても大丈夫です。
そして、本試験までの1ヶ月をどのように過ごすか、新たなPLANこぐまの記事をご参照ください。
この新しいPDCAサイクルの中で「円滑かつ確実にアウトプットできる」プロセスを身につければ、おのずと得点獲得能力がアップしていきます。

模試を最大限に活用することで、①と②を両立し一気に合格水準まで駆け上がりましょう。

模試に関して、もう一点補足。模試で出題された問題が本試験でも出題された場合、模試の復習をしっかりやった受験生が多ければ正解率は高くなります。
TAC公開模試は診断士1次試験模試の中で最大級なので、ここでの的中問題は当然に高正答率となるはずです。
この試験の鉄則である「受験生の多くが獲るような問題は落とさない」ということを考えるとやはり模試の復習は相対的な位置を確保するためにも重要となります。
アンドロメダの記事で、模試成績が返却されたら着手すべきこととその意義を分かりやすくまとめていますのでご参照ください。

◆今からでも間に合う模試情報◆
これまでくどいくらい書いた通り、模試で得られるメリットは非常に大きいです。
TAC以外の受験校では下記スケジュールにて模試を実施するようです。

          会場受験  自宅受験(提出締切)
LEC   7/7-8       7/6
大原   7/7-8      7/18
(※詳細は各校HPにてご確認願います)

時間や環境が許すのであればもう一度本番シミュレーションを重ねてみてもよいでしょう。
「本番の模擬体験」が目的ならば会場受験が望ましいのですが、都合がつかない場合は自宅受験を選択することもできます。
また「予想問題の情報入手」が目的ならば、提出締切に間に合わなくても問題および解答解説を入手するために申し込むのも手ですね。

◆あとはアウトプット祭り!◆
模試の振り返りが済んだら、ひたすらアウトプットしまくりですね。
上述の通り、本試験ではそれまでにインプットした知識自体、複数の知識の組み合わせ、知識からの類推、を如何に効率的にアウトプットできるかが肝心です。
これから知識を大幅に積み上げるには限界がありますが、アウトプット力は練習を重ねることでスキルアップしていき「得点獲得能力」を強化することができます。

ご参考までに私の2年目の超直前期に行ったアウトプット学習の記録を公開します。経済、財務、法務の3科目受験の学習例であるため特に上級生の方に参考になればと思います。
(アウトプット重視は全ての受験生に共通ですが、インプット整理も必要なスト生にとっては若干劇薬ぎみなのでご注意を!)

output in last 1 month

直前1ヶ月強の間に経済30回、財務21回、法務29回を回しました。
過去問、各社模試、答練といった60分問題はきちんと時計で測り時間内で解く練習を重ねました。
この中には解答を覚えてしまっている問題も多いため、場合によっては解答時間を40分に設定して「スピード強化」を目的にしたりしました。
スピ問とトレーニングは1問ごとの解答時間を意識しながら、1分1秒たりとも無駄にしない隙間時間の活用に使いながら「ペンキ塗り」を繰り返しました。

また、他社模試や上級答練など今までに一度も解いたことのない問題を温存しておいて、毎週末に図書館やTAC自習室などで本試験スケジュールに合わせて初見問題を解くというセルフ模試も実施しました。
ここでは、「試験開始後の難易度評価」、「解答順の決定」、「捨て問の見極め」などといったプロセスを重点的に鍛えました。

まさにアウトプット祭りですね!

 

初見問題のストックがなければ、AASが出しているこちらの問題集も使えそうです。
「中小企業診断士一次試験完全予想模試<’12年版>」

とにもかくにもこれからは本番をイメージしたアウトプットを繰り返し繰り返しやっていく
私の経験からは、これが最も費用対効果が大きかったです。

超直前期、これまでの努力を無駄にしないためにも、ストイックすぎるくらいストイックに追い込みをかけましょう!

それでは、今日はここまで。

 

Ciao!
By うちあーの

 

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模試活用、そしてアウトプット祭り!”へ5件のコメント

  1. スーさん より:

    ウッチーさん、こんにちは。

    昨年は道場を非常に参考にさせてもらいましたが、結果的に3科目合格のみでした。

    今年はモチベーションが続かず、3月~6月はほとんど勉強できませんでした。
    それでも、最後の1カ月間でこの記事を参考に「アウトプット祭り」をやったおかげでなんとか挽回し、一次試験を突破できました。ありがとうございました。

    二次試験は甘くないと思いますが、頑張っていきたいと思います。
    引き続き道場記事を参考にさせていただきますので、よろしくお願いします。

    1. うちあーの より:

      スーさん様

      1次試験突破おめでとうございます!!
      これまでも道場へのコメントをたくさん頂いていたスーさん様からの吉報を心から本当に嬉しく思います!

      最後の1ヶ月で「アウトプット祭り」が利いたのですね。記事はあくまでもきっかけに過ぎず、それをスーさん様ご自身が継続的に実践されたからこその今回の栄冠であることに疑いの余地はありません。
      1次試験と2次試験では形式も取り組み方も異なりますが、この成功体験を自信に繋げて、是非とも次なる栄冠を勝ち取ってください。
      引き続き応援しています!

      PS.スーさん様のNAVERまとめ、すごくよくまとまっていますね!道場の記事をくまなく読んで頂いているんだなぁと感服し、執筆のモチベーションにもなっています☆

  2. ハカセ より:

    jhon さん、コメントありがとうございます。ハカセです。https://rmc-oden.com/blog/archives/247 もしかしたら、この記事が参考になるかも知れません。ご参考まで! (^O^)/

  3. jhon より:

    経営情報で、「フォールトトレランス」、「フェールセーフ」、「フェールソフト」などをしっかりと覚え切れません。何か良い記憶の仕方をしりたく、(語呂合わせなど)執筆メンバーの方々はどのように記憶されたのでしょうか?
    よろしく回答お願いします。

    1. うちあーの より:

      jhon様、
      こんにちは、うちあーのです。コメントありがとうございます。

      ご質問の件、「フェールセーフ」と「フェールソフト」の違いについては、私もハカセが紹介してくれたJCの記事同様、イメージ記憶で対応しました。
      フェールセーフはイメージもJCと同じく踏切ですね。蛇足ですが、踏切って電気が途絶えるとパタンと倒れて遮断するように少し傾いているそうです。あとフェールセーフでもう一つは信号ですね。信号はシステム障害が起こると赤になるよう設計されています。キーワードは「安全」、そのまんまですね(^^)
      一方、フェールソフトのイメージは飛行機の他にATMがありました。ATMが故障して振込が出来なくなっても、通帳記入と引出・預入は継続してできるよう設計されています。キーワードは「継続」。
      試験では「安全」という言葉を使うと「フェールセーフ」だって多くの受験生がすぐに分かってしまうので、フェールソフトの定義が問題文や選択肢で使われる傾向があります。よって、「フェールソフト⇔継続(維持)」のイメージを持っておくと対応しやすくなるのではと思います。

      「フォールトトレランス(失敗耐久、あるいは失敗許容)」は、フェールセーフやフェールソフトを含む上位概念として、システムには故障・障害がつきものだからあらかじめそれらに備えておこう、という発想のこと。初めから故障しないシステムを作ろうという「フォールトアボイダンス(失敗回避)」との対比として覚えました。

      この超直前期に似たような用語の整理をしておくのは非常に大切なことですよね。がんばってください!

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