【経済】 ハイブリッド型?

こんにちは、を~です。
来週はいよいよ5月の最終週です。
ついこの前まで、「GWの勉強どうしよっかな~」と悩んでいたアナタ、残り2ヶ月の学習計画は立っていますか??

さて、今週は「怒涛の7週間」と題して記事を載せていますが、本日で「経済学・経済政策」も締めくくりです。
今回は、2つの頻出論点(+オマケ)について採り上げてみます。

完成答練70点を目指してしっかり準備してくださいね!

 

■ 均衡国民所得
コレは毎年出てますので、「見たことない」・「できない」という方は少数派かもしれませんね。

平成22年、23年の難度が継続するかもしれないと思うと、難しい設問がいっぱい並ぶ中で、落ち着いて順番を追って情報を整理さえできれば解けるこの種の問題は「落とせません」。

均衡国民所得の値ならなんとか計算できるけど、ナントカ直線がどう動くかなんて想像がつかないぞ~、という人にはぜひ見て頂きたいです。

というわけで均衡の問題ですが、まず最初に。瞬殺はムリです
が、チマチマと式を変形していけば活路が見出せます。

どこを目指して式を変形していくのかというと、

 

 

です。
ここでいう y はグラフの縦軸、x は横軸です。

さて、例えば平成19年第4問を見ると、グラフの縦軸は 「X-M」 と 「(S+T)-(I+G)」、横軸は「Y」です。

 

 

とか Iとかの定数には悩まず、ひたすら 「y=」で式を作ることを考えます。

この問題の設問1ですが、ここで選択肢a 「(S+T)-(I+G)線の縦軸の切片は、投資の水準が大きいほど上方に位置する」について考えてみます。

yに(S+T)-(I+G)を置いてみます。
T と I と Gは、文中でT、I、Gという定数として与えられています。

 

 

この時点でSが Iの関数になっているか否かはわかりません。
文中には、 Y=C+S+T という式があるので、これを変形すると

 

となります。
CはC+c(Y-T)、TはTなので、

 

 

この「S=~~」を、上の式(1)に当てはめてあげるとこう(↓)なります。

 

 

全部書くと長くなるのではしょってしまいましたが、この式の「(1-c)」が y=ax+b の「 a 」に相当し、「-I+(~~~)」が「 b 」に相当します。
投資の水準、すなわち Iが大きくなるほど、b が小さくなることがわかりますか?
つまり、この選択肢は誤りです。

ちなみに、この a が乗数と言われる物体ですね。

 

ここでは式を丁寧に書いていきましたが、慣れてくると式(1)を作った後はアタマの中でこなせます。
少なくとも、Sが Iの関数になっていないことが判明した時点でエンピツは止めていいですよね。

難問に悩むくらいなら、コツコツと均衡式をやっつけてみてはどうでしょうか?

 

 

■ マンデルフレミング
経済学を勉強した人で、何がわからないかと聞いて、マンデルフレミングを挙げる人は多いと思います。
なんというか、すごく印象に残るんですよね。
わけのわかんなさが

ぼくは、診断士の勉強を始める1年半前に、証券アナリストの1次対策で経済学を勉強しました。
診断士の1次と違って合計点での合格というのが無いので、全科目で合格点をクリアしなければならず、経済学も必死に勉強した覚えがあります。

しかし、1年半経つと、先日のこぐまが先日の記事で冒頭に書いたごとく、多くの論点はまるまる忘れてしまっていました。ものの見事に。Gone with the wind。
ただ、マンデルフレミングという呪文と、ヤツに苦戦したという記憶だけは、なぜかクッキリと頭に残っています。

道場の過去記事の中には、表を覚えてしまおう!という紹介がありました。

理解する必要がないというとその通りかもしれません。
が、資本移動のアリ・ナシ、固定相場・変動相場、金融政策・財政政策を並べるときにどっちが右だ?上だ?なんて所まで覚えるのもなかなかタイヘンです。

 

というわけで、ぼくは理屈を思い出すためのポイントとして下の3点を覚えました。

 

①資本移動が完全の場合でもゼロの場合でも、最後は通貨高/安(為替固定の場合は通貨高/安の圧力)からIS/LM曲線のシフトへの共通ルート。

②資本移動完全の場合であれば、資本移動が起こる要因は何かを考える。(→金利)

③資本移動ゼロの場合には、通貨高/安(為替固定の 以下略)の要因を考える。(→経常収支の赤字化/黒字化による信用リスクの変動)

 

この3点を覚えることで、↓のチャートを辿れるようになりました。
このチャートは自作なので、ところどころ正しくないロジックがあるかもしれません。。。

 

 

平成22年、23年と続けて結論だけではなく経過が問われる出題が続いています。
つまり、表のマル暗記だけでは対応しきれなくなっているわけです。

もちろん試験当日であれば惜しみなく捨てる覚悟も必要ですが、今の時点で捨てるのはちょっともったいない。

政策からその結論までを全て覚えるのではなく、いくつかの分岐点を設定してあげると、途中の経路はIS曲線やLM曲線のシフト要因などすでに覚えている要素ばかりです。

 

ついでにBP曲線の補足。
↓のグラフに示していますが、右上がりBP曲線の右下がBP赤字、左上がBP黒字です。

 

 

こんなもんでいかがでしょうか。

 

 

 

■ 無差別曲線(オマケ)
無差別曲線についてネタを整理していたんですが、こぐまが丁寧な記事を上げてくれたので、オマケだけアッサリと。
先の記事でスッキリ理解できている方は、混乱のモトになりかねないので、読まずとも結構です

①無差別曲線の根幹には、「選好」という概念があります。
平たく言えば「どっちがスキか」です。
Aという財とBという財を同じくらいスキだ、というときに(スキ度が同じ→AとBを差別しない→)「AとBは無差別」といいます。

 

②右上がりの無差別曲線もあることはある。
比較する財の一方が単調整を示さない(例えばキライなもの)場合には、無差別曲線は右上がりになります。
たとえば科目は変わりますが財務会計ファイナンス分野の「リターン」と「リスク」がいい例です。

これが右下がりだと、「リスクが増えるのにリターンが減るなんて」という状況ですね。
ただ、経済学の範囲で通常出題されるのは、間違いなく右下がりの無差別曲線です。

ちなみに、ある投資家のリスク・リターンに関する無差別曲線が、上に凸であれば「リスク選好的」、下に凸であれば「リスク回避的」であるということがわかります。

 

③交わる・・・だと?
一人の消費者の無差別曲線は交わりません。絶対に
複数の消費者が登場すると、交わることがあります。

 

 

■ 最後に
ぼくは、以前にも書きましたが、経済学が得意ではなかったです。
テキストや、問題集の解説を読んでいてもなかなか腑落ちしない期間がありました。
ただ、最初のうちは少なかった得意論点が、時を経るごとに増えていったのを良く覚えています。
収益逓増型で

今回採り上げた2つの論点ですが、共通するのは暗記のボリュームを減らすための工夫ということです。
オマケについては、例外を挙げてみました。
例外をキチンと例外として認識できれば、原理原則のイメージも固まるのではと思った次第です。

といったところでまとめ。
半分理解+半分暗記のハイブリッド型学習、取り入れてみませんか?

 

以上、を~でした。

 

 

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