二次試験:初学者と経験者の実力差

こんにちは。ハカセです。

いよいよ本格的な二次対策です。二次試験はつかみどころがありません捉えたと思ったら逃げていく雲のような、片思いしている恋人のような。そんな感じです。

一次試験に順当に合格された方。
またはギリギリで合格された方。
そしてボーダーにいて不安な状態で二次対策を始められる方。
残念な結果に終わりそうだけど二次対策を今やっておきたいと決意を新たにした方。

全ての方に申し上げます。

一次試験を忘れましょう。punch

今さら考えても、なーんにも変わりません。angry

没問があるかもしれない? 確かにあるかもしれないけど、あなたがいくら念じてもその発生確率には何の影響も及ぼしません。

合格した余韻に浸りたい? JC が紹介してくれた僕の受験時代のブログを見ましたか? このリンクは、僕の受験生時代のブログの8月の記事に飛んでいます。8月最後の記事は8月22日のものです。ここでは「中小企業経営・政策」を振り返っています。8月下旬になっているのに、まだ一次試験のこと振り返っていたんですよ?

こんなの愚の骨頂ですpout。この「振り返り」をしていた2週間がどれだけ貴重だったか、10月になってイヤというほと思い知らされることになるとは、この時期知る由もありません。タイムマシンがあるなら、昨年の8月に戻って、自分に「そんなことしてる場合じゃねーぞ!」って喝を入れてやりたい。そんな気持です。それぐらい、(特にストレート生は)、時間がありませんっ! angry

だからこそ、皆様に申し上げます。いますぐ一次試験ことを忘れましょう。そして二次対策 (which is 全く別物)に集中してください

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さて、二次対策。今後道場では、2011年合格目標の方向けの記事も配信しつつも、二次対策を中心にして展開して参ります。今週(8/16~の週)は「この時期の勉強方法」というテーマで展開して参ります。

わたくし、ハカセ の場合は、こちらに挙げた金言集をベースに、それぞれの時期に合致したエントリーを書かせて頂こうと思っています。乞うご期待。

■ 初学者と経験者の合格率 ■

この話を聞いたら、一次試験を振り返っている初学者の方は目が覚めるeye かもしれません。

診断協会のデータを見てみても、合格者のうち、初学者がどれぐらいで経験者がどれぐらいなのか、というデータはありません。よって、ここはフェルミ推計的に初学者と経験者の合格率を探ってみましょう。なお、初学者とは「初学・1年でストレート合格を目指す人」を指します。

今、TACに置いてある2011年合格目標者向けのパンフレットをみると(TACパンフレット32ページ)

二次試験1回で合格した人: 64.3%

となっています。しかし、ここには前年1次試験で不合格だったため、残り科目の1次試験と2次試験対策を1年間並行して行った方(つまり経験者)も含まれていると思います。

一方、TACの「合格者喜びの声」にコメントを寄せた方の所属していた「科」を分類してみたところ、

ストレート本科生・ストレート速習本科生: 34人 (33%)
2次本科・上級本科生: 70人 (67%)

となっています。「初学者」という意味では、こちらの方が妥当性があると考えます。この33% vs 67%を初学者・経験者の合格者の比率と仮定します。

そして、受験者については、一次試験合格者の8割がストレート生(初学者)で、そのうち95%がその年の二次試験を受けると仮定すれば、下記のようなグラフが成立します。

つまり、初学者の合格率は11%経験者の合格率は24%ぐらい と考えられます。もちろん、これはあくまでも仮定に基づいた試算集計ですが、合格率に倍半分の違いがある とすると、容易じゃありません。

■ 初学者と経験者の経験値の差 ■

本当にこんなに合格率が違うものなのでしょうか。

事実、初学者と経験者には、初期段階では、天と地ほどの実力差があります。それを端的に示すデータがここにあります。

これは、恥ずかしながらsweat01、僕の昨年(2009年)の TAC 事例演習①~④の相対順位を棒グラフにしたものです。

例えば、事例Iでは、初学者の中で上位42.7%(平均より上)だったものの、経験者の集団に入ると「上位69.3%」(平均以下)に落ちてしまうという、そういう意味です。事例IIでいえば、初学者の中では上位13.4%と、合格圏である上位20%以内に入っていたgoodものの、経験者の中に入ると「上位37.2%」と合格圏外の順位になってしまうのです。punch

その背景は母集団の平均点の差です。初学者と経験者は、事例Iで7点の差、事例IVでは18点もの差があります。この差は結構デカイ!annoy

これをご覧いただければ、初学者が一次試験の振り返りをする暇がないことをお分かり頂けるでしょう。とにかく経験者に追いつかなければいけません! 僕がそれを認識したのは、上記の事例IVが終わってからです。模試の一週間前です。今年でいえば、8月28・29日頃です。それじゃあ遅いのですpunch。 なるべく早く、ギアチェンジしましょう。

■ 初学者と経験者の成長曲線 ■

初学者の皆さん。そういうわけで、皆さんはかなり追いつめられています。でも、諦めるのはまだ早い。毎年ストレート合格者が必ず存在します。その一部である僕らの実感として、また学習効果の一般論として、初学者はある壁を超えると急速に実力が向上します。つまり、Sカーブを描くわけです

初学者の皆さんは、この「壁」が何なのかをなるべく早く知る必要があります。

冒頭で「二次試験はつかみにくい」と申し上げましたが、二次試験の難しさがココにあります。その越えなければいけない「壁」がいったい何なのかが分かりにくいのです。

なぜ分かりにくいのか? それは、「壁」が人それぞれ違うからです。

お腹が痛いからといって下痢薬を飲んでも、その原因が便秘であるなら、その薬は効きません。自分の腹痛の原因が何なのかをしっかり把握してから最適な薬を選ぶ必要があります。

二次試験対策も同じ。自分の点数が伸びないのは何故なのか。それをしっかり把握する必要があります。そしてその原因に見合った最適な処方箋を見つける必要があるのです。

そのためには、

① まずは事例の数をこなすこと。
数をこなさないとデータとして有効になりません。

そして

② 上手な答案と見比べること。
「優秀答案」と「点数が伸び悩む自分の答案」の違いはどこなのか、それをじーっくり見比べて、原因を分析することです。そこにパターンを見つけることが出来れば、Sカーブの急上昇も意外に早く訪れます。

この二つが僕にとっては重要なファクターだと感じました(あくまでも、僕の感覚です。はい)。

この記事 によると、ふうじんは「ある時」それに気づいたようですね。

僕の場合、結局、どこに急上昇があったのか明確には分かりませんでしたが、もしも急上昇が訪れていたとすれば10月以降です。そのころには、それを確認する事例演習すら終わっていましたが。

■ 経験者の皆さんへ ■

一方、経験者の皆さん
(※注: 経験者とは、2次試験リベンジ組と2010年1次試験で残りの科目を合格した方を指します)

いくら経験を積んでいるとはいえ、油断は禁物。コツを掴んだ初学者が追ってきます。

皆さんそれぞれに、実際にSカーブの急上昇は訪れている(訪れた)でしょうか。これまでの成功答案・失敗答案の理由をしっかり把握していらっしゃるでしょうか。どうして良い点が取れたのか、どうして悪い点で終わったのか。ちゃんと自分で自分に説明出来るでしょうか。もしかして、「いい点を取る時もあるけど、悪い点になってしまうときもあり、安定しない」ということはないでしょうか。(あ、「ドキッsweat02」という声が聞こえましたcoldsweats01 )

経験者の皆さんにとっては、10月までは仕上げの時間。十分時間が残っていると思います。ご自身の成功の理由・失敗の理由をもう一度復習なさる絶好の機会。初学者の追い上げが来る前に、まずは予備校の模試を照準にして、しっかり基礎力を磨きましょう。

ではまた次回!

by ハカセ

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