この時期の悩み(上級生編)

みなさん、こんにちは!うちあーのです。

昨日は3月11日。あの悪夢から丸1年が経ちました。
東日本大震災で被災された方々に、改めて心よりお見舞いを申し上げます。
また、約34万人の方々が未だ避難生活を強いられ、東北沿岸部では未だ推定2100万トン以上もの瓦礫が残り、市街地でも電柱が傾いたままになっている等、大震災の被害は終わっていないのだとの認識を新たにしております。

私は現在実務補習で中小企業の経営者の方々から直接経営に関するお話を伺う機会を得ていますが、やはり大震災が中小企業経営に与えた影響は甚大であることを肌で感じています。日本の企業数の99.7%、雇用の約70%を占める中小企業の復興・発展は、まさに日本の経済成長を支えるソリューションであり、悩める経営者をサポートする中小企業診断士の活躍の場は無限大と考えます。
今みなさんは目の前にある診断士試験を突破することが先決ですが、合格の先には日本経済復興のためにより直接的に貢献できる資格が待っているのだ、と考えると沸々とした闘志が湧いてくるのではないでしょうか?

さて今回は、前回のこの時期の悩み(初学生編)の続編、上級生のこの時期のお悩みについてです。
ここでいう上級生とは複数年受験生、つまり平成23年度以前に本試験を受験された経験がある受験生と定義します。
また、上級生の中で今年1次試験免除で2次試験集中型の方をAタイプ、1次試験科目を残している方をBタイプと呼ぶことにします。

◆悩み1 足すべきか足さざるべきか◆
1次試験の受験申込受付期間は例年5月初旬から5月末です。(そろそろ平成24年度の日程が発表される頃ですので診断協会のHPをチェックするようにしてくださいね)
Bタイプの方は基本的に未合格科目を受験することになりますが、中には既に合格している免除科目を敢えて加える作戦を取ろうとしている方もいますよね。得意科目を受験科目として足すことで不得意科目を補完したい、というのがその狙いだということは分かりますが、もし3科目以上残っているのであれば、私はあまりおススメはしません。理由は、どんなに得意科目であろうと試験対策にはそれなりの時間的、労力的な負担が生じるからです。不得意科目の補完を目的とするのであれば、60点ラインから大幅な上積みを確実にできるようでなければあまり意味がありません。どっちみち時間をかけるのであれば、足さなくてもよいものは足さずに、その分の時間と労力を集中的に不得意科目に充てて何とか60点ラインに持っていく方が効率的だと考えます。
そもそも診断士は幅広い分野で見識が求められる資格でもあるので、もし現時点で不得意科目と思われる科目がある場合、その弱みを克服するのが理にかなっているとも思います。
「仕事で専門分野だから学習時間をかけなくても確実に高得点が取れるよ」という科目がある方に対しては止めはしません。ただし、ご存知の通り1次試験に爆弾科目はつきもの。自信を持って足した科目に爆弾科目に当たってしまうリスクは含んでおかなければなりません。

よって、基本的には「足さざるべき」がここでの結論となります。が、例外があります。未合格科目が1科目あるいは2科目の方です。どうしましょう?悩ましいですよね。受験科目がたまたま爆弾科目に当たってしまったら相当きつい。この場合であれば、ご自身の最も得意とする科目(2次関連科目であれば理想的)を足して3科目受験とするのがよいのではと思います。
なぜ3科目か?答えは、「3科目中1科目が爆弾だったとしても残り2科目で挽回可能だから」です。
TACで出しているデータリサーチによると、平成22年の経済学は例外として、過去5年間で平均点が50点を下回った科目はありません。つまり爆弾科目がきても何とか平均点レベルを獲得できれば、単純に残り2科目で65点ずつ取ればよいということになります。平均点で考えるのが妥当かという議論もあります。また、最終的にはみなさんそれぞれの状況に応じた判断にはなりますが、一つの考え方として参考になればと思います。

Aタイプの方は基本的に1次試験には目もくれず、ひたすら2次試験対策となると思います。ただ本試験の空気を味わう、あるいは1次試験の傾向を把握する、等の目的で1次試験対策にはほとんど時間をかけずに受験だけしてみる、という作戦を取った人も実際いました。もし、5月の時点で2次試験対策に一定の目途がたっていれば、そういう選択肢を検討してみるのもよいと思います。

◆悩み2 1次と2次の学習バランス◆
私が所属していた勉強会はBタイプの集まりで、メンバーには1科目残しから7科目再受験までいましたが、コンセンサスとしては「4月末のTAC2次チェック模試までは2次中心の学習」でした。私の場合は3科目受験組でしたが、3月のこの時期は2次:1次 = 9:1くらいだったでしょうか。ほぼどっぷり2次試験対策に没頭していました。何をやっていたかというと、3月は過去問分析、4月は事例作成です。これらをグループ学習で徹底的に行うことで「2次試験とは何たるか」の研究を進めました。すっごく役に立ちましたよ。
今の時期に2次試験対策に集中した理由は、ゴールデンウィークを過ぎると1次試験対策の直前期に入り、2次試験対策に時間がかけれらなくなる、つまり、この時期に目いっぱい2次のスキルアップを図る必要があったからです。

メンバーの中で1次受験科目が5科目以上の人は、この時期でも1次試験対策の比重が多かったようですが、それでも2次チェック模試を前半戦最大のマイルストンとして最重要視する、という点は共通していました。Bタイプにとっては、5月以降8月の1次試験終了までは2次試験対策を休止せざるを得ません。よって、2次チェック模試での仕上がり具合はその後の展望や心持ちにかなりの影響を与えます。私は、この2次チェック模試で上位5%以内を目標に取り組んだ結果、目標達成できました(上位1.5%)。これは、前年の敗北感を一掃し「1次試験さえ通れば合格できる」という自信に繋がり、その後の学習にも弾みがつきました。
この時点では、AタイプもBタイプとほぼ一緒ですね。Aタイプは1次の学習が不要な分、より腰を据えて2次試験対策ができるでしょう。一つ質問ですが、本番までの受験校の2次模試のスケジュールはチェック済みでしょうか?10月はまだまだ先のようですが、実は80分x4事例ガチンコでやれるチャンスってそう多くは無いんですよね。2014年ワールドカップまでに代表選手が集まれる機会があまり多く無いのと同じ、みたいな。(え、例えが分かりづらい?笑)
というわけで、Aタイプは当然ですが、Bタイプの上級生もやはり3月上旬のこの時期は、2次試験対策を徹底的にやるに尽きます。

◆悩み3 2次試験における知識系問題への対応◆
去年の2次試験では1次試験の知識がズバっと問われました。
①事例Ⅰ 第2問 特許をあえて出願しない理由
②事例Ⅰ 第3問 所有と経営の分離のプラス面とマイナス面
③事例Ⅱ 第5問 インターナル・マーケティングの具体的手段
④事例Ⅲ 第4問 CAD/CAMの導入メリット

上記のうち、③は事例Ⅱの定番なので、2次試験対策の範疇で対応可能でしたが、それ以外の3問については本試験会場でドキッとした人も多かったと思います。1次試験の学習を積んできたストレート生であれば、スッと書けそうですが、Aタイプや当該関連科目が免除科目となっていたBタイプの受験生にとってはちょっと不利だったか。私自身、企業経営理論と運営管理は一年間学習から離れていたので②と④は少し困りました。
今年、この傾向が続くかどうかは分かりませんが、2次で問われそうな1次の知識については、受験の有無を問わず整理・補充は必要かと思われます。かと言っても1次試験の科目を丸々やるわけではなく、特に中小企業経営に関係する経営用語の定義を確認し、そのメリット、デメリット複数挙げられるようになっているとよいですね。

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道場は基本的にストレート合格者が主なので、ストレート生向けのエントリーが多いですが、今後上級生向けエントリーも発信していきたいと思います。
今年こそは!と燃えるリベンジ組のご期待に沿えるような情報提供を考えています。
道場は双方向のブログでありたいと思っていますので、みなさまからのご意見や質問等何なりと頂ければと思っています!

では今回はここまで。

Ciao.
By うちあーの

 

 

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この時期の悩み(上級生編)”へ2件のコメント

  1. WAKADAISYO より:

    こんにちは

    Aタイプのwakadaisyoです。
    大変参考になりました。

    ありがとうございます~。

    1. うちあーの より:

      WAKADAISYO様

      コメントを頂きありがとうございます。
      参考になったとのことでとても嬉しいです!
      WAKADAISYOさんはAタイプなのですね。出来るか限り多く80分X4本で事例を解かれるとよろしいかと思います。
      がんばってください。応援しています!

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