経済:色々なグラフ・理論の「ショートカット」記憶法

こんにちは。ハカセです。

今日はいきなり本題。ズバリ、経済は「組し易い」科目です!good 確かに、JCが「生理的に嫌い!」と指摘しているのと同様、ボクも最初は拒否反応がありました。なんなんでしょうね。文系の哀しい性でしょうね(^_^;)。でも、一度頓悟してしまえば、ヒジョーに楽な科目です。

■ 石川秀樹にすがる ■

経済が「苦手」だと思っている人は、「数式アレルギー」だったりするかもしれません。以前にもご紹介しましたが、石川秀樹の「新・経済学入門塾」は、お薦めの書籍です。

数式アレルギーの方に、「理解で学ぶ」ことを目指して解説してくれています。もしも「とにかくダメなの・・・。どうにかしたいの・・・」という方がいらっしゃれば、今から駆け込みで読むのは一案です。good

■ 難しい問題は捨てる  ■

経済が「苦手」だと思っている人は、「難しい問題に全く歯が立たない経験」が記憶に焼きついているのではないかと思います。

でも、忘れないで下さい。中小企業診断士試験は、6割取れれば合格なんです。しかも、他の科目と助け合って6割でいいんです。

ZonEが 1次試験対策の完成度の目安 で指摘しているように、問題数の8割を占める頻出論点で80%の正答率、残り2割の稀出領域で25%の正答率を実現できれば、70点(も)確保できるのです。good

また、ふうじんが Cランク論点の上手な捨て方 で指摘しているように、AB難易度の問題を中心にやっていけば、十分合格圏に入るのです!good

平成20年の第7問、第18問。平成19年の第4問、第16問など、いわゆる「大問」に挑んで、「む、むずかしい・・・(T_T)」と敗北感を味わった方。それって、完全に出題者の術中にはまっています。今すぐ忘れてください

そんな問題は本番でも「解かない」ことを選択し、四択問題だったことに喜びを感じ、25%の運に賭けるのが正解です。一生懸命やっても解けないような問題は、「・・・これかなぁ」と自信なく選択したものが正答する確率と、テキトーに選んだ選択肢が正答する確率は恐らく変わりません。なら、やらない方がいいです。大丈夫。他の受験生も出来ないですから(笑)。(無論、これは違う!という選択肢が除外できれば正答率はぐっと上がります!)

財務会計で僕が説明した 財務会計:伸び悩みの人・中位成績者向け勉強法 の記事にある「解かない問題を瞬時に判断する」も参考にしてくださいね good

■ ショートカット記憶法 ■

経済は基本的に暗記科目ではありません。なるべく「理屈」「理解」で覚えましょう。そうじゃないと、文章問題に対応できなくなります。

とはいえpaper、全部が全部、理屈で覚えようとすると膨大な量だし、本番でイチから理屈をこねくり回しているヒマはない。実務でもエクセル・ワードの効率的な使い方は、「ショートカットキー」を把握する事。「Ctrl + C」でコピーして「Ctrl + V」でペーストするのを始め、数多く知っていれば効率は上がりますよね。よって、理屈は理解しつつ、「結論へのショートカット」も準備しておくことが大事。scissors

弾力性とは?

「弾力性」はぜひとも理屈で覚えましょう。でも、弾力性って、いつも混乱します。僕の場合の混乱は「需要の価格弾力性」って、「価格が変動したことによる需要の変化?」それとも「需要が変化したことによる価格の変化?」ということが、毎回毎回腑に落ちなかったのです。これって、

「中国の日本大使館」と「日本の中国大使館」。中国にあるのはどっち?

というのと同じですよね (^_^;)。そこで、こう覚えました。

日本語の文法的に、「による」を挿入できる箇所は、ココしかない。つまり、間違えようがないのです。混乱した時の整理に使ってくださいね。

「弾力性のグラフ問題」

何度も言いますが、「弾力性」は理解で覚えてください。でも、理解で覚えた後、実際に出題されたら「秒殺punch」したい問題です。そこで、ボクはこのように覚えました。

繰り返しますが、「必ず理解で覚えてください」ね! その上で、手早く答えを見つけるショートカットとして、上記を思い出していただくと、手っ取り早いと思います。

「超過需要と超過供給」

IS/LMにおける「超過需要」と「超過供給」は、こう覚えましょう!

財市場であれば左側が超過需要、貨幣市場は右側が超過需要ですが、本番のパニック時に、さらっとこれが出てくるかどうか分からない! よって、ひとつだけ覚えることにしたのです。

「真ん中下の部分は常に「超過需要」になる」

という具合に。これさえ出てくれば、ISならば左側、LMなら右側が超過需要ということが自明で分かるというわけgood。まぁ「真ん中上の部分が超過供給」で覚えても一緒ですが(笑)。

マンデルフレミング

冒頭でもお話したように、「Noisy Minority」、つまり、少数の難問に惑わされてはいけませんpaper。難しい問題は基本的に捨てる。じゃあマンデルフレミングを丸ごと捨てて良いかというと、そういうわけにいかない。そこで、「最低限これだけは」というポイントが下記。

「変動相場制で資本移動が自由のとき、財政政策は結局有効なの? 無効なの?」というポイントは、多くの受験生が把握していると思われるため、これだけはしっかり抑えておきたいgood。逆に、どんなに難しい問題でも、この点を足掛かりにして正答を導き出せないか模索することが出来ると思います。

出来れば、「変動相場制で資本移動が自由のとき、金融政策は有効だけど、財政政策が無効な理由」も説明できるようになりたいところ。(考えればそんなに難しくないので)。でも、そこまで追及する問題は正答率が高くないだろう(=他の受験生もどうせ分からない)から(笑)、そこまで余裕がない人は、上記マトリックスだけで十分かも。

マーシャル・ラーナー

マーシャルラナーをきちっと理解している受験生は少ないはず。でも、下記を覚える受験生は少なくない。

よって、「輸出の価格弾力性」の意味が分からなくてもいいから、とにかく上記だけは覚えておくのが得策ですよ!good

■ まとめ ■

では、今日のおさらい。

  1. 経済は対応し易い! だから必要以上に恐れる必要はないっすpaper
     
  2. 時々出題される「大問」「難問」に惑わされないこと。解く問題と解かない問題。メリハリつけて対応。scissors
     
  3. 諸理論は、なるべく理解で覚えたい。でも、ショートカットできるワザを持つことも大事。語呂あわせでも、イメージ戦略でもいいから、自分なりのショートカットを身につけましょうー!good

ではまた!

by ハカセ

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経済:色々なグラフ・理論の「ショートカット」記憶法”へ5件のコメント

  1. けんじ より:

    私も経済学が超苦手で、恥ずかしながら2年連続40点台で来年経済のみ再受験の予定です。ハカセ様と同じくテキスト、スピ問、過去問を中心に石川氏の経済学入門塾も読みましたが成果が上がりませんでした。真の理解ができていない事が最大の原因だとは思いますが、ここ2年は問題の傾向が変化(難化)しているのも事実だと思います。傾向の変化に惑わされずに安定して60点台が取れる勉強法を既述以外でありましたらご教授願います。経済学の失敗だけで診断士試験を諦めたくないので…

    1. ハカセ より:

      けんじ様。コメントありがとうございます。あれ、経済と財務の二科目受験じゃなかったでしたっけ? 苦手な経済の克服方法、道場執筆陣にヒアリングしてみました。

      JC「苦手は克服しちゃえばいい。愚直に理解するまで勉強するしかないと思います」

      Wacky「『やったつもり』『理解したつもり』になっているのではないでしょうか?テキストを読んでは問題(スピ問や過去問)を解いて、説明できるようになるまで繰り返すしかないと思います。

      くれよん「『理解したつもり』になっている可能性が高いように思われます。『答え』を覚えるだけでスピ問をやっていないでしょうか?「読んだこと」を自分の力でまとめられているでしょうか?本当の意味での『OUTPUT』ができているでしょうか? 対策としては『人に説明する』ことではないでしょうか。経済学が苦手な人に理解してもらえるように、説明する訓練をしてはどうでしょう?(もちろん、テキストを見ながらではなく、ソラで。)」

      というような意見が集まりました。共通していることは繰り返しやることです。難しい問題=Noisy Minorityに惑わされることなく、しっかり説明できるまで腹に落とし込んでみてはいかがでしょうか。頑張ってください!

  2. 通りすがり より:

    もはや、通りすがりではなくなっています(笑
    お返事遅くなり申し訳ありませんでした。
    回答ありがとうございました。「腹落ち感」この言葉でピーーーーンと来ました。
    納得感がない箇所が多かったと自分でわかりました。例えば何も知らない人に、なんで?なんで?って言われて答えれない箇所がやはりあります。
    私の嫌いな所得効果とか、資本レンタル系のところとか・・・腹落ちするまでやってやります!
    スピ問1問が1時間かかっても、それで理解出来れば!と勝手に思いながら・・・
    またご質問などさせて頂きます。通信制よきアドバイザーで頂ける事は本当にうれしく心強いです。
    今後とも、よろしくお願いいたします。

  3. ハカセ より:

    >通りすがり様、コメントありがとうございます。もはや「通りすがり」ではないですね(笑)。

    経済学は僕も苦手でした。しかし、やることは他の科目とほとんど変わりありません。テキスト、トレーニング、スピ問。あとはこの記事に載っている石川氏の経済学入門。これだけです。その代わり、経済は「予習」を気合いを入れてやりました。自分で納得するまで、腑に落ちるまで読み込みました。分からないことはWEBで調べました。そういう「腹落ち感」を持つことが経済学では重要です。あとは、この記事でも述べていますが、Noisy Minority、つまり難しい問題に惑わされないことです。所得効果と代替効果は分かってもらわないと困りますが、マンデルフレミングは基本的なところだけ(=他の受験生が間違えないところだけ)押さえておけばそれで十分。難しい問題に手を出さないことが重要です。だって6割取れればいいんですから。まだまだ時間はあります。暗記ではなく、理解で克服できるよう、頑張ってください!

  4. 通りすがり より:

    ハカセ様

    道場の執筆者様より、経済学はハカセさんに聞いたほうがよい!というアドバイスを頂き書き込みさせて頂きました。
    私は経済が得意ではありません、不得意の分類にはいります。なんてややこしいんだ・・・というのが理由です(笑 所得効果?代替効果?なんじゃそりゃ?マンデルフレミング?フレミングの法則の仲間か?みたいな、はい、全く持って「度素人」です。
    度が過ぎている、素人と解釈ください。

    そこで、お聞きしたかったのですが、スピ問、過去問、トレーニングというT○Cの教材を利用しているのですが、それ以外に何かしらやったほうが良い事、その他テキストなど、アドバイス頂けましたら幸いです。
    今年は3科目合格で、経済は来年受験する事となっています。どうにか6割でいいです・・・7割とか言いませんから・・・・6割を取れるよいアドバイスを頂けましたらと思います。
    今後とも、素晴らしい記事の数々を愛読しておりますので、よろしくお願いいたします。

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