【合格体験記】過去問重視・教材絞り込みで独学初学合格!カシさん!

おはようございます!かもよです!
東京のセミナーには参加させていただいておりましたが、ブログに出てくるのはだいぶお久しぶりとなりました。皆様覚えていらっしゃいますでしょうか……(笑)どこでもチャリンコで参上する子持ちシングル診断士、かもよと申します。
ブログに居ない間、かもよがどうしていたか……の一部は、本日開催のロケットスタートセミナーでお話しさせていただく予定です。機会があれば、ブログでもお話しさせていただきますね。

さて、本日も合格体験記2本立てでお送りします。
お一人目は、カシさんです。お二人目のとっくんさんはこちらから。

カシさんは、ご本人も”過去問重視・教材絞り込み型”とまとめていらっる通り、教科毎に合った教材を絞り込んで、確実に過去問の高速回転を実現させていらっしゃいます。情報を収集ツールとしての道場の活用法もきっと参考になることでしょう。また、目標管理の仕方は、独学の方だけでなく通学の方も必見です。

では、さっそくご覧ください!

========ここから寄稿========

(0)受験生情報

名前(HN):カシ
年   齢:48歳

 

(1)自分の診断士受験スタイルを一言で表すと

過去問重視・教材絞り込み型オリジナル組み合わせ独学スタイル

 

(2)診断士に挑戦した理由・きっかけ

・国内大企業および所属業界、そしてサラリーマンキャリアの大きな曲がり角が見え隠れしてモヤモヤし始めた。
・そこで「ライフシフト」と「AI代替率0.2%」に軽々しく乗っかって、「人生100年時代」の始まりの始まりを始めるために受験を決めました。要するに、経営知識の万遍のない拡充と能力証明的称号を求めたということです。

 

(3)学習開始時の知識・保有資格、得意科目・不得意科目

・簿記1級、税理士簿記論
・学生時代に会計士の勉強をしていたので、うっすらと経済学と会社法
・広告会社なのでマーケティングは一通り広く浅く

・得意科目:経済、財務、事例II、事例IV
・不得意科目:法務、中小、事例III

 

(4)学習スタイルとそのメリット・デメリット

・1次:通信系講座の教材を中心にした実質的独学
・2次:独学

メリット
・廉価(通信系の講座はスピテキ一式より安かったのでスピテキ代わりに採用)
・講義動画のスマホでの2倍速再生で時短に大いに貢献。
・テキストが手作り風だったため、かえってメリハリがあって非常に理解と暗記がし易かった。過去問が6年分付いていてその解説が理解を深めるのに大変役に立った。
・講師の独特の口調や言い回しが楽しく、飽きずに視聴できた。
・いつでもどこでも自分の都合やペースに合わせた学習ができる。

デメリット
・約10ヶ月で7教科学習という長丁場のため、全体スケジュールはTACのカリキュラムを参考にしました。
・また、一発合格道場ブログを毎日読むことがペースメーカーとして非常に有用でした。細かなスケジューリングに当たっては、道場のアーカイブの中から自分と同じような独学の初学者の体験記を探し、参考にしていました。

 

(5)合格までの受験回数、学習時間とその作り方

受験回数
・受験回数:1次も2次も1回

学習時間
・1次:600時間強
・2次:300時間

時間の作り方
1次
1週間に最低25時間というノルマを自分に課し、平日の日中+終業後に2~3時間。土日に合わせて10時間~で帳尻を合わせた。
・自宅では集中力が切れるので、会社帰りにほぼ毎日カフェ勉を。

2次
・過去問の事例を制限時間内で解く+30分弱で採点&振り返りというワンセット(1.5〜2時間)を繰り返しました。
・そのため、平日は仕事の後に目標2セット。平日昼間はできるだけワンセットできる時間を捻出できるようやりくりしました。土日はひたすら回せるだけ回しました。
・なお、場所は、「1次」と違ってカフェでは周りの音で集中しにくかったため、時間が許せば公営の図書館を利用しました。土日はほとんど図書館にこもっていました。

 

(6)合格までの学習法

1次・「中小」以外の6科目で、以下を一巡させる
①講義動画を2倍速で視聴
②テキストを通読
③過去問を制限時間内に解く+解答解説の読み込みを、6年分
④最後にテキストを通読
※暗記、特に公式類の暗記は避け、その公式が導かれる背景を理解する
⑤  ③の2周目をやる

・テキスト、過去問、問題集はすべてPDF化してiPadに入れて、Apple Pencilで学習した。コピーの手間や持ち運ぶ荷物を軽減し、省スペースでストレスがなく学習できます。

・道場の春セミナーに参加。2次も含めた試験勉強プロセスの全体像を把握することができました。

・GWのLEC模試で全科目60点クリアを目指して全科目のテキストを通読。また模試の直前3日間で一気に「中小」の暗記を詰め込み。

 

【中小対策】
・データが古い過去問は一切手を付けない。

・通信のテキストに加え、「中小経営」「まとめシート」「政策」同友館「過去問完全マスター」を併用。

 

・「法務」の会社法(機関)の暗記は「まとめシート」の図を使用。

・GWのLEC模試で「1次」通過のメドは立ったので、5~6月は過去問3周目と、テキストの「7回読み」を目指して学習した。
※「7回読み」:山口真由「東大主席が教える超速『7回読み』勉強法」を参照

・この時期にブログを読み漁って「2次」の情報を入手し、参考書類も購入

・7月に入ると、大原とTACの1次模試も受験。3周目で誤答した問題を集めて、ファイナルペーパー的なものを作り、本試験直前の2,3日にやり込んだ。

 

2次筆記
・GWの「1次LEC模試」で突破手応えを感じたので「1次」対策のペースを少し落とし、AAS「2次試験事例問題の解法」の2,3回の通読と、TAC「集中特訓財務会計計算問題集」の1.5周をやりました。後者は、「1次」の「財務」対策の強化にもなったと思います。

・「2次」対策のアドバイスを得るため、200%スタイルブログが募集していた企画で相談。何度かメールのやり取りで独学を決意しました。なお、この流れでふうじんさんときゃっしいさんとの座談会に参加させていただき、この時の情報も「2次」学習のスタートに役立ちました。

・道場の夏セミナーにも参加。2次の学習量や時間の目安など大変参考になりました。

・そして、100事例解こうと最初に決めました。初期は、解説がブログや「ふぞろい」などでも充実している直近の2,3年分を2回転して、「まとめシート流ゼロから始める2次対策」「まとめシート流解法実況」H25〜H28道場ブログ(だいまつさん・きゃっしいさんの高得点答案分析記事)や「ふぞろい」のキャラクターによる対談型解説を時間をかけて読み込みました。

・この間に蛍光マーカーとカラーボールペンを使った自分なりの解法プロセスをほぼ確立させました。なお、当初は「1次」のようにすべてiPadとApple Pencilで学習しようとしましたが、過去問を解く際だけはできるだけ本番に近い形式で取り組んだ方がよいと感じてすべて紙で学習しました(参考書類はすべてiPadに格納)。

・その後は、2年分くらいを最後の初見用に取っておいて、「ふぞろい10年データブック」が網羅しているH19以降の過去問を「AAS」のサイトからダウンロードして4事例満遍なく回しました。毎回必ず「ふぞろい」で採点して、手応えと点数の関係の感覚を掴むようにしました

・道場の勉強会にも参加。特に10代目の方からのアドバイスが非常に的確かつ分かりやすく目から鱗で、この日を境にレベルが一つ上がったと実感しました。

・模試はLEC、TAC、MMC、AASを受験。ただ、スクールの模試は、場慣れには良かったですが、問題の質や解説が、過去問と比べると違和感がありました。

・事例は無暗に数をこなすことを目的化しないようにして都度都度自身の課題抽出しながら、何を気にするか・どう思考するかという視点で慎重に復習し、自前の「思考の前提ペーパー」とでも言うものに書き足しながら徐々に作り上げていきました。

・試験の1ヶ月くらい前からは、すきま時間や寝る前に「まとめシート流」の100字ドリルと、自作の「思考の前提ペーパー」を毎日読みました。

・最終的に模試含めて解いた事例数は109となりました。また、参考書は「全知識」、「事例IV全知全ノウ」、「TBC」、「イケカコ」、TAC「日商簿記1級」のテキストも購入しましたが、時間が無くほとんど手つかずでした。

・再現答案は試験当日の試験直後に、会場最寄り駅の金町駅前のガストで一気に作りました。

 

(7)学習時・受験時のエピソード及びこれから合格を目指す方へのアドバイス

1次エピソード

・ 7科目の範囲が広いため、最初に学習した科目を忘れてしまう不安がありました。しかし、一発合格道場の「橋げた理論」を信じてみたところ、それは杞憂だということに気付きました。

「7回読み」が効果的です。最初の3,4回は全体俯瞰的に、深さよりスピードを重視した「眺める」感じで読むと、頭の中に地図が徐々に完成される感じに。合わせて、テキストの目次を使い、大枠・輪郭を意識するようにしました。

・試験当日に向けては、数日前から睡眠時間と起床時間のコントロールを行ったほか前日は有給休暇を取得しました。

・当日はファイナルペーパーのファイナルペーパー(何度やっても憶え切れなかった過去問5,6題)を、直前まで読みました。

・その他では、冷房対策を入念に行い、様々な上着を持参したのと、
・持参物で言うと、マークシート記入の効率を上げるためにシャープペンは1.3㎜のものを、消しゴムもよく消えるやつ(コクヨのリサーレ)を使用しました。

・「1次」は自己採点で、経済:84・財務:80・企業:73・運営:79・法務:76・情報:72・中小:65。合計:529点。いいところ取りの我流で頑張った結果この点数が取れ、自信になりました。

 

2次エピソード

・1次同様、試験本番前は有休を取り、睡眠時間も数日前からコントロール。当日は冴え切ったベストコンディションで臨むことができした。

・筆記用具は、シャープペンは0.5mmのB。消しゴムはコクヨのリサーレに加えて「事例IV」の計算過程用にmonoのペン型の細いやつも用意。計算課程用には0.3mmのシャープペンも用意。蛍光マーカー(3色)とカラーボールペン(6色)、フリクションボール用の消しゴム(ペンのお尻についているやつではなく独立したもの)を3セット持ち込みました。他にはシャープの電卓と問題用紙を切り離すための15cmの定規です。

・各事例終了後の手応えは、あくまで自身が培った「ふぞろい」採点で掴んだ感覚に照らすと、「事例I」は70~80点。「事例II」は60~70点。「事例III」は55~65点。「事例IV」は計算ミスがなければ80点~90点かなという感じで気分よく会場を退出することができました。

・しかし直後に再現答案作り、別途共有してもらった他の受験生の解答や各種ブログ記事を見ているうちに大事故を起こしているのではとどんどんどんどん不安になりました。また、「事例IV」で条件の解釈ミスが判明し、60~70点だろうという感じになったのもあり不安が最大化しました。

・しかし、2週間くらい経つと、結局採点基準はブラックボックスというか後付けの恣意的なものだし、もしもそれが分かったとしてもどうにもできないので今やれることは自分の気持ちを収めることしかないという心境に至りました。

 

これから合格を目指す方へのアドバイス

1次

・上に挙げた以外にも参考書や白書、試験委員の著書などを購入しましたが、結局使わず、まとめノートの類も作りませんでした。基本的には過去問の回転とテキストの繰り返し読みです。この参考書の絞り込みは、散漫にならない意味で効果があったと思います。

・試験勉強は、ゴールを設定して追い込むと効率が上がります。GWのLEC模試の直前1週間に全科目を通して詰め込んだことが、後々のスケジューリングにも本当に効果的だったと思います。

・学習方法には個人差があるとされますが、僕の場合は簿記履修済や、勤務時間の融通が利くなど、学習時間を確保しやすい有利な点がありました。事前のスキルや学習可能時間は個人差があるので、目標スコアに応じ、やり方は人それぞれに変えていく方が良いかと思います

・「1次」対策とは暗記⇔理解のどちら?と考え込む方もいますが、全てを理解しようと慌てるより、軽めの暗記で補完できるようなら理解も浅めで。それでもだめな時は「丸暗記」「語呂合わせ」を使います。

・暗記対策は繰り返しがポイントなので、学習時間に応じた暗記でスコアが伸びます。「理解」を深めるためには過去問を使い、「なぜ間違えたのか」を確認します。すると次の解き直しで「この選択肢はこの理由で間違っている」と思い出すことで、理解が定着します。

 

2次

・個人的には、設問のレイヤーを考えることは「事例III」以外ではなかなかしっくりこず、最終的には設問を国語としてどう素直かつ緻密に読み解くかに注力しました。なお、「事例III」で言うと、レイヤーに加えて、「課題」と「問題」の違いなどは慎重に対応するよう努めました。

・設問が求めていることをできるだけ上位の概念レベルで掴む
→そこに関連する要素を与件文から探す
→どうしても見つからなければ「1次」知識を引っ張ってくる
→与件文でマークした中でも絶対に外してはならないような要素が抜けていないかチェック。という思考パターンで解くようにしました。設問起点でなく、与件文でマークした要素を抜け漏れなく使おうと考えると概念のバラエティではなくファクトのバラエティになりがちで、詰め込み型の因果が分かりにくい解答になってしまうと思います。

・上位概念の抜け漏れのない思考方法としては、3C、4P、5F、バリューチェーン、企業が達成したいKPI、成長戦略、競争戦略、toBかtoCか。これらを常に意識するようにしていました。

・設問を解く順番はたしかに重要だと感じました。易しめの設問や難しい設問は得てして時間をかけすぎてしまうきらいがあるため、中くらいの難易度の問題から解くようにしてとにかく全設問で大事故をゼロにするよう平均的に点を稼ぐことを意識しました。

・「事例IV」は計算に夢中になると忘れがちな与件文や設問文のオウム返しを意識しました。

・全体としては、中小企業の社長が相談してきているのでそれに耳を傾け、その意志や価値観を絶対に外さないで答える、という意識を持とうと努めました。

・最後に、これは口述試験を受けて感じたことですが、当試験は経営コンサルタント候補としての能力を、1次では知識、2次筆記では説得力(因果構築)、2次口述ではリアルコミュニケーション力の側面でそれぞれ評価しようとしているのではないかということです。

・もしそうだとすると、2次筆記の採点のポイントは、どのキーワードを抜き出したかではなく、経営診断の正解は一つではないのだから、社長にいかに説得力のある(=因果がしっかりした)分析や提言ができたか、ではないかということです(口述が、話す内容よりも人としての受け答えが大事と言われるように)。キーワード(与件の言葉や1次知識)はストーリーを構成するための部品でしかなく、因果のしっかりしたストーリーが作れていれば極論内容は問わないということなのかとすら思います。

・ゆえに、設問のイシューが想起できてキーワードがそれなりに入れられれば60点は取れるかもしれませんが、キーワードが大間違いしていないことと因果のしっかりした文章になっていることは別物のため、60点「前後」という合否の微妙なラインに留まってしまうのではと思います。ここでイシューを絞り込めると無駄なキーワードが不要になることで因果のストーリーが分かり易くなり、70点以上が見えてくるのではと思いました。ここが絞り込めれば絞り込めるほどキーワードの数が減り、それは即ち伝達効率の非常に高い日本語(説得力の高い日本語)になり、80点以上も見えてくるということかなと思ったりしています。

・ただ、いずにれしても採点基準は「事後的に恣意的に」決まると言われていますので、過去問のパターンや暗記にいかに頼らないように取り組むことができるかが最大の課題かと感じています。

 

========ここまで========

カシさんは、独学のデメリットを事前の情報収集と確実な目標管理で乗り越えられていらっしゃいます。
「週25時間」の確保され、「7回読み」を実践し、「模試で全科目60点クリアを目指し」てそのための対策をとられているところや、「事例を100以上解く」と決めて実際に109事例解かれており、目標を数字で明確に管理し、確実にそれらをクリアしていらっしゃいます。
また、問題への取り組み方について、1次試験に対して「なぜ間違えたか」を考えることで解答理由と関連付ける記憶法や、2次試験に対して「社長が相談」してきていることに対する傾聴の姿勢はどの問題にも通じるところだと感じます。
是非皆さんも取り入れてみてください!!

カシさん、合格体験記を投稿いただきありがとうございました。そして、合格おめでとうございます。

以上、かもよでした!

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