「80分では時間が足りない」からといって「やってはいけない」こと
こんにちは。ZonEです。気づいたら、いつの間にかもう9月。皆さん、2次対策の手応えはいかがでしょうか?
この時点で「手応えバッチリ!!」という方は素晴らしいですが、まぁ希有でしょう。
受験生時代を振り返ると、私はこの時期「80分じゃ、時間足んねー!!」と嘆いていました。
時間不足を補うために、本来削ってはいけない解答プロセスを端折って非常に低い点数(13点とか)を取ってしまったり…と もがき苦しんでいました。
そこで、今日はその失敗を教訓も踏まえて「80分では時間が足りない」からといって「やってはいけない」ことについて述べさせていただきます。
「やってはいけないこと」というとちょっとおこがましいですが、「やってしまう」と遠回りだったり、とても非効率だったりするのは確かなので、参考にしていただければ幸いです。
制限時間を設けずに事例を解く
まず、やりがちだけど「やってはいけない」のは、「制限時間を設けずに事例を解く」ことです。
「時間さえあれば、自分はきちんと点数を取れた/答案を作成できた」と自己満足に浸りたい(というよりも慰め?)気持ちは分からなくもないですが、ハッキリ言わせていただいて「時間をかけて答案を作成する訓練をしても無駄が多い」です。
そもそも2次試験は各事例80分で答案を作成しなければならないので、制限時間でできる範囲でどうやって得点を確保する(低い得点を取らない)かが大切です。
たっぷり時間をかけて納得いく答案が作成できるようになってから時間を短縮していく…という作戦は、短期決戦には適さないといえるでしょう。「制限時間を設けないと与件文を読むスピードや答案を書くスピードが鍛えられない」という理由もありますが、「制限時間を設けて解くからこそ得られる反省点や気付きがある」というのが大きいと思います。
反省点や気付きは人それぞれですが、例えば「配点による強弱をつけた答案作成ができない(全体最適を図らなければならないのに、全問部分最適を図ろうとしてしまう)」などは、時間を測って初めて痛感するのではないでしょうか?
最初はしんどいでしょうが、きちんと時間を測って事例を解いていただきたいと思います。
削ってはいけない時間を削ろうとしてしまう
事例を解く時間をざっくり分割すると
- 問題要求を解釈する(設問文を読む)時間
- 与件文を読む時間
- 答案構成要素を抽出し各設問に対応づける時間
- 文章を記述する(答案を書く)時間
などから成り立っているといえます。
時間が足りないと、ついつい1〜4全ての時間をそれぞれ同じように短縮しようとしてしまいがちですが、ここに大きな罠があります。
前述した1〜4のうち、
1と3は時間をかけるべき部分
2と4は慣れれば時間がかからなくなる部分
です。
ここで、時間が足りないからといって1と3の時間を削ったり、プロセスを端折ったりしてしまうと大きな失点に繋がって、なかなか点数が伸びない…という泥沼にハマってしまいがちです。
1の問題要求を解釈する時間を無理に短縮しようとすると、聞かれていないことを解答してしまったり、答えなければいけない要素を忘れてしまったり…と大きくハズす可能性が高まってしまいます。設問文には答案のブレを抑制するための重要なヒント(制約)も書かれていますが、これを無視してしまうリスクも高まります。
3の与件文から各設問の構成要素を抽出する時間を十分に取らないのも、大きなミスに繋がります。設問3に使うべき要素を設問2に使ってしまったり、後半の答案との論理性や整合性が取れなくなってしまったり…と手戻りが発生してかえって時間がかかるのがオチです。
時間が足りないという意識が強いと、焦ってすぐに答案を書き出したくなりますが、グッとこらえて「かけるべき時間」は省略せずにしっかりと取っていただきたいと思います。
制限時間をきちんと測って事例を繰り返し解いていれば、制限文字数通りに文章が書けるようになったり、与件文へのマーク方法によって何度も与件文を読み返さなくなったり…と不要な時間は徐々に減りますので、焦らずに一歩一歩前進していただければ幸いです。
(私の場合は、3歩進んで2歩下がる…感じでしたが…)
それでは、今日はここまで。
by ZonE