【経営法務】やる気が出ないあなたへ

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4月18日(木) @港区勤労福祉会館
受付開始:18:30 セミナー開始:19:00 懇親会:21:15頃

 

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4月14日(日)@生涯学習センター梅田
受付開始:13:30 セミナー開始:14:00 懇親会:17:00

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こんにちは!いよっちです。前回までの記事はこちら↓

自己紹介&「今年」の合格にこだわる意外な理由
【今やっておきたいこと】長押し!心のスイッチ!
【基本に忠実】道場理論のすゝめ
(ゆるわだ)診断士試験は誰が作るのか?

ブブさんのセミナーレポートでも紹介がありましたが、6日の東京セミナーには本当に多くの方々にお越し頂きました。(なんと、北は北海道からの参加者も!!)

座談会形式を取り入れて双方向でお話することができたので、受験生の皆さんが苦心しているポイントが分かり、道場メンバーも気づきを頂く機会になりました。

自称”会いに行ける道場メンバー”の私であれば、セミナーでなくとも、毎週日曜日に支援している飲食店までお越し頂ければ、手が空いている時に簡単な相談対応くらいならできますのでお気軽に遊びに来てください。

さて、本日の記事では、座談会・懇親会でも多くの方が苦手意識を持っているとおっしゃっていた経営法務についてお伝えしていきます。


☆もくじ☆
1.改めての自己紹介
2.苦手意識と平均点
3.得意な人と苦手な人
4.実務家目線で見た経営法務


1.改めて自己紹介

自己紹介記事でも書きましたが、普段は民間企業にて法務の仕事をしています。簡単に言うと、企業法務を専門とする弁護士たっつーの廉価版みたいなもんです笑。

法務の仕事をしているとお伝えすると、「もともと専門だったんですか?」とか「法学部だったんですか?」とよく聞かれます。

恥ずかしながら、(サークルと雀荘でほとんどの時間を過ごし)まじめな学生からは程遠かった大学時代でしたので、もともと法務の知識を持っていたわけではなく、(ましてや法学部を出たわけでもなく、)異なるバックグラウンドから法務の世界に挑戦しています。

また、「法務の仕事をしているから経営法務が得意だったんですよね?」ともよく聞かれます。

実は、その真逆でして、診断士の1次試験で経営法務を勉強したことがきっかけで、法務の仕事が面白そうに感じて、異動を直訴し、今の部署に移った経緯があります。(もともと理屈っぽい性格だったこともありますが・・)

そのため経営法務に対しては苦手意識どころか、全部の時間を法務の勉強に使いたいくらい前のめりだったんです。

その結果(2017年に受験した1次の自己採点結果をTACデータリサーチに入力した後の画面)がこちら↓↓↓

法務と中小でぶっちぎりました笑。(中小は9割越えの大得意科目だったので、次回記事にしますね)

別に自慢話をしたいわけじゃないんです。

どのような意識だと経営法務の勉強がつまらなくなり、どのように意識を変えたら気持ちが上向くか、あくまで私個人の考え方ですが、お伝えしていきたいと思います。


2.苦手意識と平均点

「1次の鬼門は経営法務」と思われる受験生も多いのではないでしょうか?

makinoの記事でも触れられていますが、合格した人たちが今後の受験生のために残す「合格体験記」では、半数以上の人が経営法務を苦手科目として挙げています。

(未合格体験記を除いて)合格体験記の執筆者は、当たり前ですけど全員合格者ですよ。それでも多くの人が苦手意識を持っているようです。

さらに、予備校最大手のTACの調査(TACデータリサーチ)による科目別平均点をグラフ化してみると、、、


(※H28年の情報、H30年の経営法務には一律加点の得点調整後の数値を用いています)

点線で表した経営法務の平均点は、毎年のように最下位争い。直近3年では特に低迷しているのが分かります。

何年も、何年も、経営法務が足切りとなって2次に進めない、そんな多年度受験生が多くいてもおかしくない平均点の低さです。

おそらく、その原因は;
①対象範囲の広さ:民法、会社法、金商法、知財、etc.と広範囲
②問題の難しさ:慣れない法律・契約用語での出題、出題形式が多様
あたりではないかと思います。

ここまで読んだだけでは、「やる気が出ないあなた」に対して、更にやる気を下げる方向にしか作用しませんね笑。すみません、でも本題はここからです。


3.得意な人と苦手な人

経営法務が苦手な人と得意な人の意識の差について考えてみます。(かなり個人の主観が入ってますが

あくまで自分の経験上ですが、私は1次試験の勉強中、単なる受験科目の1つとは思わずに、得た知識は実務で役に立ちそうだ、と強く「知識と実務のリンク」を意識していました。

一方、経営法務を苦手と感じる方の多くは、どこか法律や契約を頭の中で「自分には無関係のもの」というカテゴリーに入れ込んでいたりしませんか?

実務で契約書の作成・レビュー依頼を受ける時にも、「契約は法務が見るもんでしょ?」と言わんばかりの方がたま~にいるんです。きっと、契約うんぬんの小難しい話は専門家に任せておいて自分の本業だけやればいいや、という意識なのでしょう。

そんな意識を持ったまま経営法務の勉強をしていたら勉強自体が苦行でしかないですよね。

私が大事だと思うのは経営法務に関する知識を将来の自分自身の実務と関連させて考えること。これだけで少しは勉強する意欲が沸いてくるんじゃないかと思います。


4.実務家目線で見た経営法務

とはいえ、多くの方にとっては経営法務の知識と、今やっている実務がなかなかリンクしないよ、なんて声が聞こえてきそうですね。

そこで、法務の(ひよっこ)実務家目線で、経営法務の科目が実務でどう役に立つのか、少しだけご紹介したいと思います。合格後に診断士として自分が社長と対峙する姿をイメージしながら読んでみてください。

1)外部環境分析

ガバナンスや法令順守など、どちらかというと「守り」としての法務のイメージをお持ちではないでしょうか?昨今は、「攻め」の法務という考え方も一般的になってきているようです。

【機会(Opportunity)】:規制緩和

SWOTの中の機会(O)の分析に際して、実務で特にリンクを感じるのは「規制緩和」です。いわゆる業法などでガチガチに縛られていたものが、法改正や特別法の施行などによって緩和される時など、急激な外部環境変化が起こります。その波に乗れれば大きな機会(O)を得ることに繋がります。

H29年の事例Ⅳで登場した再生可能エネルギーの発電事業を例に考えてみましょう。

2012年の再エネ特措法が施行されたことにより固定価格買取制度がスタートしました。これにより、電力会社には、再生可能エネルギーを固定価格で買い取る義務が生じました。中小企業が使い道のない山林などを処分しないまま抱えている例は特に地方ではよくある話です。

もしも、診断先が有休資産を抱え、土地の使い道に困っていたら、、
もしも、診断士であるあなたが同法を知り、制度を理解していれば、、

事業者への有利な価格での土地売却や、第三者と共同での事業化など有形固定資産の有効活用に繋がる提案ができるかもしれません。

(その後、電気料金への転嫁が問題となり、買取価格が段階的に引き下げられ、経済性が成り立ちにくくなりました。要はタイミングの見極めですね)

 

【脅威(Threat)】:規制強化

規制は緩和されるよりも、強化される場面に出くわす方が多いかと思います。2017年の改正個人情報保護法を例に考えてみましょう。

改正以前は、5,000件以下の個人情報を扱う小規模事業者は個人情報保護法の適用除外とされていました。しかし、改正によりこの要件が撤廃され、規模にかかわらず対応せざるを得なくなりました。(改正論点です、覚えてましたか?)

事例Ⅱ(マーケティング)のプロモーション戦略でおなじみの顧客データ管理や、データを用いたDM・メルマガを展開している企業にとっては、個人情報管理に対するコスト(手間)は上昇します。さらには対応を放っておくと、流出が起きた場合には民事訴訟や刑事罰だけでなく、会社としての信頼(レピュテーション)を失墜させる可能性もあり得ます。

ただ、経営資源の乏しい中小企業にとっては、規制強化に対してアンテナを張ることは難しく、対応にも不慣れでしょう。診断士のあなたが法改正へのアンテナを張っていれば、自分自身で対応するなり、より詳しい専門家との協働なり、有用なコンサルティングができるかもしれません。

なーーんて考えたら自分事に感じてきませんか

 

2)弁護士へのQCD管理

経営法務の過去問の文章題を見ていると、お決まりのように「詳しくは弁護士を紹介しますよ」とありますよね。診断士は「弁護士に繋ぐのが仕事」と割り切ることも可能でしょう。

でもね、でもですよ。弁護士の皆がみんな、たっつーのような良心的な弁護士とは限りません。「本当にこの弁護士に任せられるのか」の見極めが必要になります。診断士にはその”目”としての役割を期待されているのではないでしょうか。

運営管理における外注管理と同様に、QCDの観点から考えてみます。

Q:知見・専門性は充分か?
一言で弁護士といってもそれぞれ専門分野が異なります。聞きたい分野に精通しているか、充分な経験を有しているか、など弁護士の質を評価する力が必要になるでしょう。

C:報酬は適切か?
付き合いの長い顧問弁護士でもない限り、単発の業務を依頼する場合は1時間あたり〇万円という形で単価を設定する場合が多いです。相談したいポイントを限定して依頼をしないと作業時間が膨らんでしまい、結果的に弁護士費用がかさんでしまいます(管理が甘いとこうなりがち・・あぁ反省)。依頼する側にも最低限の知識は必要になってきます。

D:素早く対応してくれるか?
弁護士への相談が必要な状況になった時、時間との勝負が重要になる場面が多いです。TBSドラマ「下町ロケット」で、佃製作所の顧問弁護士の動きが悪く、特許侵害訴訟で後手に回るシーンがありました。素早く対応できる弁護士の見極めもいざという時に大事になります。

 

弁護士を完璧に活用できるやり手の社長なんて、まず出会うことはないでしょう。弁護士のような外部の専門家を管理・活用する方法も立派な支援の形ではないかと思います。

将来、自分が診断士として経営者を支援するために勉強しているんだと考えれば、自分事に感じてきませんか?


「知識と実務のリンク」を意識するだけで、苦手な経営法務も今より勉強が楽しくなるはず。きっと点数としての結果もついてくると思いますよ。

 

今日も最後まで読んで頂きありがとうございました。次回は「知識と実務のリンク」を意識した中小の勉強法について書きたいと思います。

以上、いよっちでした。

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【経営法務】やる気が出ないあなたへ”へ2件のコメント

  1. いよっち より:

    Kazu様
    春セミナー・懇親会と参加頂きありがとうございました。セミナーや懇親会でお会いしたKazu様のような方に向けて今回の記事を書いたつもりです。少しでも感じて頂ける部分があったようで大変嬉しく思います。次回の中小の記事もお役に立てるように頑張って書きますね!

  2. Kazu より:

    春セミナー懇親会でも貴重なアドバイスを頂き、ありがとうごさいました。「知識と実務のリンク」、何となくイメージ分かります。単に勉強だけに止まらず、実務に活かすように工夫すれば記憶も定着するということですね。さっそく実践してみます。
    ※次回の中小勉強法も取り込みたいと思いますので、よろしくお願いします。

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