なおさんの解法実況&事例研究:平成30年度事例Ⅲ

 

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みなさん、おはようございます。なおさんです。

「なおさんの解法実況&事例研究」も、いよいよ事例Ⅲまでやってまいりました。本日も「80分間の過ごし方」に従って、私がどのように平成30年度の2次試験を解答したかを実況解説形式で書きたいと思います。

(「なおさんの解法実況&事例研究:平成30年度事例Ⅱ」はこちら
(「なおさんの解法実況&事例研究:平成30年度事例Ⅰ」はこちら
(「80分間の過ごし方」はこちら
(「バックキャスティング思考法」はこちら

※冒頭の解説は、事例Ⅰ、事例Ⅱの記事と重複しますが、この記事から読み始めた方のために残しております。

この原稿の本文は「2018年10月の2次試験直後に書いた再現答案をベースに、2018年の11月初旬に口述試験対策用として書き直した資料」をベースにしています。(口述試験の日まで通勤電車の中で毎日読んでました)

タイミング的に11月初旬は2次筆記試験の発表前ですが、2次筆記試験の合格発表が12月7日、2次口述試験が12月16日に予定されていましたので、2次筆記試験の結果を見てから準備するのが不安だったことと、怒涛の2次試験対策が終わってポッカリとやることがなくなり「2次筆記試験ロス」(毎週楽しみにしていたアニメが最終回になってしまった)みたいになっていましたので、「まぁ、ぼーっとしてても仕方ないので、2次筆記試験の振り返りと口述試験対策を兼ねて書いてみよう」と思ったのがきっかけでした。

賢明なる道場読者の皆様はもうすでにお分かりですね。本記事は偉大なる先代9代目きゃっしいさんのパクリです。(きっぱり)「お世話になった偉大なる記事は後世に引き継がせてもらおう」という完全に個人的な思い込みから、自信をもって堂々とパクらせて頂きたいと思います。(^^)9

記事の構成は「解法実況+再現答案」、「さらなる事例研究+改善答案」という順でお届けします。
平成30年度事例Ⅲの私の得点開示結果は「69点」でした。ですので、80分間で解答に至るプロセスのトレースと「再現答案」レベルの解答が書ければ「合格レベル+α」という目安になると思われます。一つ二つ小さな論点を盛り込めなくても合格点くらいだと判断できます。また、その後の見直し(事例研究)後に書いた「改善答案」レベルの解答が書ければそれ以上の得点が期待できる、という風に到達点の目安として活用していただければ幸いです。

尚、ブログでの読みやすさを考えて、再現答案以後は「第1問の再現答案→事例研究→改善解答」、「第2問の再現答案→事例研究→改善解答」、、の順で構成しています。

試験本番80分間の手順については「80分間の過ごし方」を先に読んでいただけると効果的です。
また、平成30年度の試験問題を一度ご自身で解いた後に記事を読んでいただくとより効果的かと思われます。

それでは「なおさんの解法実況&事例研究:平成30年度事例Ⅲ」いってみましょう。(^^)/


1.試験開始~3分:諸手続き<作業>

「80分間の過ごし方」の手順に従って、受験番号記入、メモ用紙作成(表紙を二つに破る)を行います。続いて、各段落に①、②、③、、、と段落番号を振りながら「〇〇ページちょっと、15段落。在庫推移のグラフ(生産管理)とマン・マシンチャート(工程管理)かあ。」と思いつつ、淡々と「作業」を進めます

2.試験開始後3分~4分頃:与件文の冒頭確認<作業>

次に与件文の冒頭を確認して事例企業の概要を把握します。「C社は従業員60名、年商9億円のプラスチック成型を行う企業。総務部と製造部しかないのは、自社製品の開発(開発部)や一般への販売(営業部)を行っていないB to Bのビジネスかな。」くらいが把握できれば十分です。

C 社は、1974 年の創業以来、大手電気・電子部品メーカー数社を顧客(以下「顧客企業」という)に、電気・電子部品のプラスチック射出成形加工を営む中小企業である。従業員数60 名、年商約9 億円、会社組織は総務部、製造部で構成されている。

3.試験開始後4分~10分頃:設問要求を確認する<作業>

H30年は設問が5つで各20点なので、15点×4問+5点×1問で65点で大丈夫。落ち着いて、落ち着いて。

■第1 問(配点20点)

顧客企業の生産工場の海外移転などの経営環境にあっても、C 社の業績は維持されてきた。その理由を80 字以内で述べよ。

【設問要求の確認】
設問は「C社の業績が維持されてきた理由」を述べよ、とありますので、「理由は①~、②~である。」というフレームで解答しようと思います。また、「顧客企業の生産工場の海外移転などの経営環境にあっても」という制約条件がありますので、4段落にある「1990年代後半から顧客企業の生産工場の海外移転に伴い量産品の国内生産は減少し、主要顧客企業からの受注量の減少が続いた」中で、C社が業績維持のために取り組んだことが解答要素となると思います。

■第2問(配点20点)

C 社の成形加工課の成形加工にかかわる作業内容(図2 )を分析し、作業方法に関する問題点とその改善策を120 字以内で述べよ。

【設問要求の確認】
設問は「作業内容(図2)を分析し、問題点と改善策を述べよ」ですので、「問題点は①~、②~である。改善策は①~、②~である。」というフレームで解答しようと思います。また、制約条件は、「作業方法に関する」ものに限られますので、題意を外さない(作業方法以外の問題点を指摘しない)ように注意します。

■第3問(配点20点)

C 社の生産計画策定方法と製品在庫数量の推移(図1 )を分析して、C 社の生産計画上の問題点とその改善策を120 字以内で述べよ。

【設問要求の確認】
設問は「生産計画上の問題点と改善策を述べよ」とありますので、設問2と同じく「問題点は①~、②~である。改善策は①~、②~である。」というフレームで解答しようと思います。また、制約条件は、「生産計画策定方法(与件文9段落)と製品在庫数量の推移(図1)を分析して」、生産計画上の問題点」ですので、題意を外さない(生産計画以外の問題点を指摘しない)ように注意します。

■第4問(配点20点)

C 社が検討している生産管理のコンピュータ化を進めるために、事前に整備しておくべき内容を120 字以内で述べよ。

【設問要求の確認】
設問は「事前に整備しておく内容を述べよ」とありますので、生産管理のコンピュータ-化の前に行っておくべき課題を与件文から探します。

■第5問(配点20点)

わが国中小製造業の経営が厳しさを増す中で、C 社が立地環境や経営資源を生かして付加価値を高めるための今後の戦略について、中小企業診断士として120 字以内で助言せよ。

【設問要求の確認】
設問要求は「今後の戦略について助言せよ」です。「中小企業診断士として」というのは、「中小企業診断士として勉強してきたことを踏まえて」という意味だと受験校の講師の方がおっしゃっていましたので、一次知識も踏まえて解答を作成します。また、「立地環境や経営資源を生かして付加価値を高めるための戦略」を問われていますので、「立地環境を生かした高付加価値戦略」、「経営資源を生かした高付加価値戦略」の2つの側面から回答を構成したいと思います。

設問要求確認後の問題用紙(クリックで拡大します)

4.試験開始後10分~40分頃:解答要素の確認と解答骨子の組み立て<思考>

■第1 問(配点20点)

5段落目に「顧客企業の動向に対応した方策」として、C社のアクションが具体的に書かれています。「金型設計と金型製作部門を新設し、製品図面によって注文を受け、金型の設計・製作から成形加工まで対応できる体制を社内に構築」、「プラスチック成形や金型製作にかかる技能士などの資格取得者を養成し、さらにOJTによってスキルアップを図るなどの加工技術力の強化を推進」した結果、「材料歩留まり向上や成形速度の改善など、顧客企業の成形加工品のコスト低減のノウハウを蓄積」できたことで、顧客企業の支持が得られたことが考えられます。
また、6段落目には同様の経営難に遭遇した工業団地の中小企業と「工業団地組合が中心となり、技術交流会の定期開催、共同受注や共同開発などお互いに助け合い、経営難を乗り越えてきた」とありますので、この部分も解答要素になると思われます。以上を80字の制限の中に編集していきます。

■第2問(配点20点)

図2(マン・マシンチャート)を確認して問題点を探します。まず、(わざわざ拡大表示してある)段取り作業の内訳ですが、トータル40分の段取り作業の中で、「製品Aの金型を置き場へ移動(戻す):5分」、「製品Bの金型を置き場から移動(探して持ってくる):11分」、「製品Bの材料を置き場から移動(持ってくる):8分」と、この作業者は合計24分も工場内をうろうろしていることになります。マン・マシンチャートを見ても「機械待ち」の時間が長いので、この時間を利用して金型や材料を準備したり戻したりしておけば、段取り作業は40分→16分に短縮できます。金型や材料の移動を段取り時間外に行うこと、つまり「外段取り化」が有効であることがわかります。
次にマン・マシンチャートを確認します。作業者についてみますと、午前中に130分、午後に120分の「機械待ち」が発生しており、なんと一日の半分は稼働している機械の作業が終わるのを待っています。機械の方を見てみますと、朝・夕の作業待ちは避けられないものの、昼休みの時間に作業待ちが重なっているのは、なんとももったいない気がします。ですので、問題点は「機械待ち、作業待ちの時間が長いこと(稼働率が低いこと)」であり、作業順番を何とか工夫して「待ち時間を削減して稼働率を上げる」ことが実現できればと考えます。

■第3問(配点20点)

9段落を確認すると、「X社からは毎週末金曜日に翌週の確定納品計画が指示される」とあり、C社では「X社の確定納品計画に基づき、それにその他の顧客企業の受注分を加え、毎週金曜日に翌週の生産計画を確定する」とあります。タイミングについては問題がなさそうな記述になっています。
続いて、「生産ロットサイズは長時間を要するプラスチック射出成型機の段取り時間を考慮して決定」、「生産効率を上げるために生産ロットサイズは受注量よりも大きく計画され、製品在庫が過大である」とあります。段取り替え時間を短くするために生産ロットサイズを受注量より大きくし、在庫が残っていく構造になっています。生産ロットサイズの決定方法には「製品在庫が過大になる」問題があることが明示されています。
製品Aは、毎日600個前後の納品(出荷)、ロットサイズは約3,000、週1回の生産となっています。
図1も確認してみます。1週間分3,000個をまとめて生産していますので、生産のあった日には3,000個の在庫が積み増されます。ここで在庫量(山の高さ)を低くするためには、生産量(ロットサイズ)を小さくする方法が考えられます。例えば、ロットサイズを2,000個にすれば全てのグラフのピークが1,000個分抑えられますので「生産ロットサイズが大きいために製品在庫が過大になっている」ことがわかります。
また、生産間隔はどうでしょうか。グラフからは「基本的に4営業日おきに生産を行い、在庫が過大になると(第2週に5,000個を超えると)次回生産日を調整して在庫の削減を図っている」様子がうかがえます。
ロットサイズが3,000個で毎日600個納品するのですから、4営業日ごとに生産していたら600個ずつ在庫が増えていく計算です。仮にロットサイズが3,000個のままでも5営業日ごとに(毎週1回曜日を決めて)生産を行えば、在庫量の変化は一定になりますし、ロットサイズを1,800にするなら3日おきに生産すれば安定します。従って、「ロットサイズに合わせて一定の生産間隔にする」ことも課題となりそうです。

■第4問(配点20点)

14段落に「現在、生産管理のコンピューター化を進めようとしているが、生産現場で効率的に運用するためには、成形加工課の作業者が効率よく金型、材料などを使用できるようにする必要があり、そのためにデータベース化などの社内標準を検討中である」とあります。従って、目的は「成形加工課の作業者が効率よく金型、材料などを使用できるようにする」ことであり、そのために何らかの情報を「データベース化、社内標準化」したいのだと思われます。この状況は12段落に詳しく書かれています。
12段落には、「金型は顧客からの支給品もまだあり、C社内で統一した識別コードがなく、また置き場も混乱している」、「使用材料は、仕入れ先から材料倉庫に納品されるが、その都度納品位置が変わり探すことになる」とありますので、これらの材料を編集していきます。

■第5問(配点20点)

最初に目につくのは8段落にある「インサート成形技術」でしょう。インサート成形技術は、まだ「古くから取引のある顧客企業の1社からの受注に成功」した段階ですが、「顧客企業の工程数の短縮や納期の短縮、そしてコスト削減も図られる」技術ですので、高付加価値での受注が可能であり、今後さらに多くの企業への導入が見込まれます。こちらはC社の経営資源(技術資産)に関する戦略になります。
次に立地環境ですが、C社が立地する工業団地は、3段落目に「金属プレス加工、プラスチック加工、コネクター加工、プリント基板製作などの電気・電子部品に関連する中小企業が多く立地」していますし、6段落目には、大手企業の海外進出に伴う経営難に遭遇した際には「工業団地組合が中心となり、技術交流会の定期開催、共同受注や共同開発の実施などお互いに助け合い、経営難を乗り越えてきた」とありますので、この工業団地組合活動は今後も引き続き高付加価値化戦略に生かしていけると思われます。

解答要素確認後の問題用紙(クリックで拡大します)

解答骨子のメモ(クリックで拡大します)

 

5.再現答案&事例研究

■第1 問(配点20点)

理由は①金型の設計・製作から成形加工までの社内体制を構築したこと②資格取得やOJTで加工技術力を強化して蓄積したノウハウを活用し顧客のコストダウンを実現したこと。(80文字)

【事例研究】
私の回答には「工業団地組合活動」の部分に触れられていませんので、若干の減点になるかと思います。  3つの要素を入れ込むとこんな感じになると思います。

【改善答案】

理由は①金型の設計・製作から成形加工までの体制構築②資格取得やOJTで強化した加工技術とコスト削減ノウハウ蓄積③工業団地組合の互助活動により顧客の支持を得たこと。(80文字)

■第2問(配点20点)

問題点は①段取り作業40分の内、金型・材料の移動が24分と多いこと②一日の中で機械待ち、作業待ちが長いこと。改善策は①金型・材料の移動を外段取り化すること②午前の作業を製品A→B、午後の作業を製品C→Dと行い成型機の稼働率を上げることである。(120文字)

【事例研究】
実際の試験では、改善策の②は「パズルになるな」と思いましたので、改善策の①までを書いた段階で別の設問に進み、最後に余った時間で「パズルを解く」ようにしました。しかし、なかなか名案が思い当たらず、製品の加工時間の長さに着目して上記の様な回答にしましたが、上記案では実際には昼休みの待ち時間は40分削減できますが、それが夕方の待ち時間にシフトするだけになっていますので、効果がありません。
色々な方の回答を聞いている中で一番有効だと感じたのは、「朝の段取りを成形機2→1の順で行い、製品Cの加工が終了する11:20から製品Dの段取り作業を行う。製品Dの段取り作業は40分なので、段取りが終了して製品Dの加工が始まったときに昼休みになる。また製品Aの加工開始が30分遅くなるので、成形機1の昼休みの作業待ちは40分→10分に短縮される」というものでした。素晴らしいですね。

【改善答案】

問題点は①段取り作業で金型・材料の移動時間が多いこと②一日の中で機械待ち、作業待ちが長いこと。改善策は①金型・材料の移動を外段取り化すること②朝の作業順を成形機2→1とし、製品Dの段取りを昼休み前に行い成型機の稼働率を上げることである。(118文字)

■第3問(配点20点)

問題点は①生産間隔がバラバラで在庫があるのに生産し最大在庫量が多いこと②ロットサイズが5日分と大きいことである。改善策は①ロットサイズに合わせて生産間隔を一定にし最大在庫量を一定にすること②ロットサイズを小さくし在庫量を削減することである。(120文字)

【事例研究】
日本語がこなれていませんが、問題点と解決策のポイントは抑えられていると思います。

【改善答案】
ありません。

■第4問(配点20点)

成型加工課の作業者が効率よく金型・材料を使用できるように事前に①顧客支給品も含め全ての金型に社内統一した識別コードを付け置き場も定めること②仕入先に材料倉庫内の納入位置を指定すること。以上の情報を社内標準としてDBで一元化・共有化すること。

【事例研究】
目的+施策+社内標準化・DB化・一元化・共有化まで記述できましたので良い回答と思います。

【改善答案】
ありません。

■第5問(配点20点)

今後は①顧客企業の工程数削減や納期短縮、コスト削減を実現する高度なインサート成型技術で金属加工品を成型加工で組み込んで納品する②電気・電子部品に関連する企業が多い工業団地の立地を活かし、団地内で部品をユニット化することで付加価値を高める。

【事例研究】
要素はうまく盛り込めていると思います。「部品のユニット化」が思いつかなかった場合でも、インサート成形の説明に「金属部品を組み込んで成形加工を行う」とありますので、後半部分は「インサート成形に使用する金属部品を団地内の企業から調達するなど、工業団地内企業との連携により高付加価値化を推進する」という表現でも問題ないと思われます。

【改善答案】
ありません。

6.その他資料

■事業の変遷

1974年 創業。大手電機・電子部品メーカー数社を顧客に、電気・電子部品のプラスチック射出成形加工を営む。従業員60名、年商約9億円。
顧客企業から金型の支給を受けて成形加工を行っていた。
1980年 住工混在地域→同様の立地環境にあった他の中小企業と共に高度化資金を活用して工業団地に移転。
工業団地には電気・電子部品に関連する中小企業が多く立地
1990年代後半 顧客企業の生産工場の海外移転に伴い量産品の国内生産は減少し、主要顧客企業からの受注量の減少が続く。
方策として、金型設計と金型製作部門を新設し、製品図面によって注文を受け、金型の設計・製作から成形加工まで対応できる体制を社内に構築。
プラスチック成形や金型製作にかかる技能士などの資格取得者を養成し、OJTによってスキルアップを図り、加工技術の強化を推進。
2000年ごろ 工業団地組合が中心となり、技術交流会の定期開催、共同受注や共同開発の実施など、団地内でお互いに助け合い、経営難を乗り越えてきた。
C社はこの工業団地組合活動のリーダー的存在。
近年 国内需要分の家電製品の生産が国内に戻る傾向があり、以前の国内生産品が戻り始め、どうにか安定した受注量を確保できるようになったが、顧客企業からの1回の発注量が以前よりも少なく、受注量全体としては以前と同じレベルにまでは戻らず。
最近 インサート成形技術を習得し、古くから取引のある顧客企業の1社からの受注に成功。顧客企業の工程数短縮、納期短縮、コスト削減を実現可能に。

■SWOT分析

S:
・金型の設計・製作から成形加工まで対応できる体制を社内に構築
・資格取得者を養成し、OJTによりスキルアップを図り加工技術力を強化
・材料歩留まりの向上や、成形速度の改善など、顧客企業の成形加工品のコスト低減のノウハウを蓄積
・インサート成形技術の習得
W:
・プラスチック射出成型機の段取り時間が長い
・生産ロットサイズは受注量よりも大きく計画
・製品在庫が過大
・製品A以外の小ロット品は在庫管理に苦慮
・金型は統一した識別コードがなく置き場も混乱
・使用材料は仕入れ先の納品位置が都度変わる
O:
・電気・電子部品に関連する中小企業が多く立地する工業団地に立地
T:
・大手電気・電子部品メーカーの生産拠点の海外移転
・国内生産品は戻る傾向も、1回の発注量少ない

 

いかがでしたでしょうか。少しだけでも2次試験の思考プロセスが臨場感をもって伝えられていたら幸いです。では、次回は事例Ⅳを実況してみたいと思います。以上、なおさんでした。

 

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