【二次ノウハウ】得点安定のための極意(事例 I~IVすべて)
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はい!へんりーです。
さあ、今日をいれて残り15日間となりましたね!
前回の記事の冒頭でお見せしたグラフのとおり、本番の直前まで実力は伸びます。(初学者は特に!)
どうかどうか、それだけは忘れずに。最後の最後まで、あがいてください。
さて、この時期まできますと、事例の解答にあたってはかなり「慣れてきている」段階かと思います。
そんな中、もし悩みがあるとしたら、
「得点が安定しない・・」
「模範解答と比べてどうも内容が薄い・・」
といったところでしょうか。
今日は、その状態を打破するためのヒントをお伝えできればと思います。
以下、大きく3本立ての内容です。
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「加点されない理由」分析
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「フレーズコピー」のススメ
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事例4「敗北しないための戦略」
(※過去問ネタバレなし)
1つ当たり1つの記事が書けそうなテーマですが、今回は渾身よくばりDayということでお付き合いください!
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「加点されない理由」分析
早速ですが、どうすれば得点が安定するのか?を掘り下げていきます。
あなたの解答(事例I, II, III)が得点しきれていない=十分に加点されていないとしたら、その理由は何でしょうか?
大きく3つの切り口に分けて、診断してみましょう。
①問題の制約条件に違反している
②幅が足りない(切り口にモレがある)
③深さが足りない(因果が足りない)
まず
①問題の制約条件に違反している
はわかりやすいと思います。
夏セミナーでもお伝えしたとおり、自分は「教訓ノート」なるものを作り、事例を解く度に反省点をメモし蓄積していました。
その中から、いくつか「やらかし」をシェアしてみます。
・「過去に業績を維持できた理由」を聞かれているのに、現在の強みを答えている
・「経営面での影響」を聞かれているのに、技術面にしか触れていない
・「生産面について助言」と書かれているのに、組織・人事の対策を書いている
・「課題」について聞かれているのに、問題点を書いている
・「社内対策を」と書かれているのに、社外での施策を書いている
・「子育て世代をターゲット」の助言問題なのに、文字数余ったところで高齢者向けの施策を書いている
といったところでしょうか。あくまで一端です。 「自分もこれはあるなー」と思うものが含まれていたでしょうか?
多面的な解答にすることで得点稼ぎにいく方法は否定しませんし、むしろ賛成派ですが、やみくもに文字を埋めることでルール違反をやらかせばその解答は台無しです。
対策は、やはり「設問解釈」の徹底にかぎります。緊張しているときこそ、一字一句を大事に設問を読む必要があります。
念には念をいれて、制約条件を見逃さないためのクセと工夫を身に着けてください。
次に、加点されない理由の2つ目、
②幅が足りない(切り口にモレがある)
です。
ここでの「幅が足りない」とは、設問で求められている項目や切り口のどれかが漏れているということです。
初代ハカセさん作の図を使わせてもらうと、幅=並列のイメージです。
解答に盛り込むべき項目が並んでいます。
ものすごく簡単な例で言うと、「売上の改善のための施策」を求められている場合、
(特に制限がなければ)「客数」×「客単価」の2つの切り口が必要になるところを、一方を漏らし片方だけで解答してしまった、といった具合です。
「幅の不足」=漏れの防止対策には、いわゆる「フレームワーク」が特効薬となります。
たとえば、人事施策に関する助言が求められている場合、
「茶化」というフレームワークを使えば、(「茶」と「化」の文字を分解し・・)
サ 採用
ハ 配置
ホ 報酬
イ 育成
ヒ 評価
が漏れなく頭に浮かべば、モレなく、その問題に適した切り口を盛り込めるわけです。
フレームワークはモレを防ぐためのものという意識をぜひ持ってください。
そして、加点されない理由の最後3つ目が、
③深さが足りない(因果が足りない)
です。
ここで、深さとは直列のイメージです。(向きは横ですが)
解答の要素が、因果、因果、とつながっています。
模範解答と比べたとき、おおまかな施策やアクションは合っているのに、いまいち情報や修飾語が欠けていて、得点を稼げていない・・・
という人は、ぜひこの「深さ」を意識してみてほしいのです。
その神髄をいうなれば、
キーワードの前後 = 因果の要素
です。
(BeforeとAfter・・また勝手に「BA理論」または「前後理論」などと命名してしまいたい・・!)
例を出しましょう。
たとえば、助言を求めらる問題において、
[キーワード]に、助言の核となる「施策やアクション(例:〇〇教室の開催)」
が入るとすると、
[前]に、「現状のニーズや課題(例:ファミリー層に需要のある)」
[後]に、「期待効果(例;顧客との関係性強化)」
を入れることができます。
この[前]と[後]が、[キーワード](=施策やアクション)を修飾し、説得力を強めるのです。
ここで予備校の模範解答や「ふぞろい」を見直してみてください。
きっと、[前]と[後]にも、それぞれ、ちゃんと得点が与えられているはずです。
あなたの解答に足りなかったのは、実はこの
[前]と[後]
だったのではないでしょうか?
だいまつやきゃっしいの思考プロセス実況(の記事)の中で、「拾うべくして拾えるもの」のように説明されいる要素たちも、
見方を変えると、「因果の要素」だったりするわけです。(もちろんすべてがそうではありませんが)
他にも、具体例を挙げると以下の図です。
難易度が高いことで知られる助言問題において、解答の核となる「施策」そのものが思い浮かばなかったとしても、あるいは自信がなかったとしても、その[前][後]は与件文から抜き出せることがあります。
「施策」という、下手をすると『引き出し勝負(発想勝負)』になりがちなキーワードを当てにいかずとも、
前後をしっかり記述することで、一定の得点が得られるのです。これが「前後理論」です。
これに気づいてから、僕の得点は安定し始めました。
これこそが、8月あたまのブログ記事で、
2次試験は『作問者の想定する正解はきっと存在する。しかし、その「作問者の想定する正解」を当てにいってはいけない。「100%当てずとも如何に得点を稼ぐか」が勝負の試験である』
と記した理由です。(今ごろ伏線回収・・)
「こじらせてしまっている」受験生の一部の人は、解答の核となる「施策・アクション」の箇所を100%当てることにばかり注力してしまい、一方、その[前][後]をおろそかにしているきらいがあると思っています。それはリスクの大きな戦い方です。
でも本当は、得点源はそこだけではないわけです。
まずは [後]の 「施策・アクション」→「期待効果」 の因果関係を意識するのが馴染みやすいと思います。
「~により売上向上を実現する」
「~することで短納期化を図る」
といった当たり前のことを書く。それだけで得点になります。
事例にでてくる社長さんは天然です。「当たり前のことすらハッキリ言わないとわかってくれない」のです。
意識をしてこなかった人にとって、これは盲点かもしれません。
ぜひこの「因果」で深さを出す(前後理論)を取り入れてみてください。
「フレーズコピー」のススメ
続いて、こちらも事例I~IIIの得点安定のために、残る期間ですべきオススメ勉強法についてお話します。
お手本になる解答の文章を真似し、何度も書きなぞる勉強法を「写経」などと一般的に呼びますが、
基本的にはそれと同じ。何度も書かない代わりに、コピーしノートやスマホに記録しておくだけ、です。
しかも、解答全文ではなく、部分的なフレーズだけをコピーするで「フレーズコピー」と呼ぶことにします。
解答作成にあたって、「語彙」が足りない人は、上手い人の文、フレーズ(言い回し)をどんどん真似しましょう。
いくらあなた1人で事例を解き続けても、解答を書き続けても、なかなか良い表現は生まれてきません。
それなら、巧い表現を真似ること、パクることです。
自分が言いたいことを、如何にコンパクトに、如何にわかりやすく書けるか?
僕が受験時代中にメモしていた内容から、以下に一端をピックアップします。
[イマイチ長い文] 若手育成への貢献度をしっかりと評価する制度を導入することで
↓
[スマートな文] 育成面を重視した評価制度の導入により
[イマイチ長い文] 安心かつ安全な商品であれば高価であっても購入する子育て世代に
↓
[スマートな文] 高価でも安心安全を重視する子育て世代に
このように、言いたいことは同じだけど、なんだか見事にコンパクトにまとめている「スマートなフレーズ」を見つけてはメモするようにしていました。
他にも少しご紹介します。
「無関連多角化によりシナジー効果を発揮できず」
「裁量を与えることで動機付けを行い」
「愛顧向上により口コミを誘発し新規顧客を獲得する」
「情報誌にパブリシティを行い」
「高付加価値化により客単価向上を図る」
どれもスマートで美しいと思いませんか?
ふと俯瞰すると、主に動詞の使い方に注目していたことがわかります。自分の引き出しにない動詞の使い方を取り込むことで文章作成の自由度を上げようとしていました。
これらはあくまで昨年の僕にヒットしたフレーズですが、
みなさんも残りの期間で、「この言い回しを自分は持っていないな」というお手本のフレーズを見つけたらそれをコピーし自分に取り込んでください。
おまけの話ですが、この「フレーズコピー」は、楽器演奏の練習で用いられる方法なのです。ご経験のある方もいらっしゃるかもしれません。
例えば、JAZZの独特の歌いまわしを身に着けるには、過去の偉人「ジャズ・ジャイアント」の演奏から、彼らのアドリブフレーズをコピーしていくのが1番早いと言われています。
呼び方は異なるかもしれませんが、
・スポーツの素振り(フォーム作り)
・英語のシャドーイング
などもおそらく同じ。「お手本のコピー」が有効なのです。
というわけで、直前期だからこそ、「フレーズコピー」(時間があればもちろん「写経」)をおすすめします。
事例4「敗北しないための戦略」
さらに、「得点安定のための極意」の締めくくりとして、事例4対策についても書いておきます。
事例IVの問題(設問)は、以下の3種類に分けることができます。
①合格者・不合格者のほとんどが正解する問題(差が出ない問題)
②合格者と不合格者で正答率に差がでる問題
③合格者も不合格者も正解できない問題(差が出ない問題)
「だから、勝負になる②を練習しろってことだろ」という声が聞こえてきそうですが、
違います!
得点安定のために大事なのは「勝負の手前」なのです。
①合格者・不合格者のほとんどが正解する問題(差が出ない問題) (具体例:経営分析の問題)
で如何に着実に得点するか?
③合格者も不合格者も正解できない問題(差が出ない問題) (具体例:NPVの大問の最後の問題)
に如何に時間をかけないか(極端に言えば捨てるか)?
この2点を遂行できずに、つまり勝負をするまでもなく敗北してしまう人が意外と多いのです。
せっかく、②の問題で戦う力を如何につけていても、①と③の対処を誤ると一気に不利になっていまいます。
勝負の土俵にすら上がれないということですから、やるせません。。
特に、自分は財務会計が得意と思っている人ほど要注意かもしれません。
そんな人ほど、試験の後半にまだ「時間をかければ誰でも正解できる問題」が残っているのにも関わらず、「自分なら多少難しくても解けるから」と、色気がでてしまいがちです。
たとえば、NPVの最後の設問に果敢にもチャレンジしてしまい、しかしその難問に予定に時間を食い、「時間をかければ誰もが正解できる問題」を落としてしまう、といった悲劇が起きます。
さらに追い打ちをかけると、そのNPVの難問も、実はほとんど配点が与えられません。だった1点の可能性すらあると思っています。
そのあたりは、きゃっしいの前回の記事で説明してくれているのでぜひ参照ください。
実は、僕の「スタプラ友達」で、財務会計をすごく得意としていた方がいたのですが、残念ながら2次試験本番で上記のような事態に陥ってしまいました。
読者の皆さんには、そうはなってほしくありません。
敗北しないために、まず何より、上記①の得点、③の回避を確実に遂行してください。
それを成しえて、はじめて勝負の土俵に上がることができます。得点が安定してきます。
本番のメンタルでは、優先順位の選択を誤ってしまう可能性があるため、練習のうち意識してやっていないといけません。
ぜひ今日から、まず①と③を重視して事例IVを解いてみてください。
では、勝負を決める②の対策は?
それは「2日連続で解く」勉強法です。まず解いて答え合わせをし、その翌日に再度解くことで定着を図る。また、別のところでひっかかって間違えることも多い、というわけです。
1次試験前にも繰り返していたことですが、最後まで自分の理解度・実力を疑ってください。
以上です!
へんりーの手元に残る、ありったけの得点安定ノウハウをお届けしてみました!
どうか最後の15日間を濃密に過ごし、本番に備えてください。体調管理も言わずもがな趙重要です。
質問・疑問はお気軽にコメント欄にどうぞ!さっと聞けば、答えが得られて数時間が浮くことだってありますから。
では、
「アナタもまだ間に合います!
本番まであと少しだけ、あがいてみませんか?」
以上、へんりーでした!
へんりーさん
いろいろ参考になる内容ありがとうございます。
特に、「因果」については意識していたつもりが、
直近の模試で[後]についての指摘コメントがたくさん
あったのを記事を読んで思い出し、凹みました。
今回の記事を参考に確認していきます。
ヨシさん
コメントありがとうございます。
まさにおっしゃる通り、「因果が大事」で、それはときどき耳にすると思うのですが、誰もが「使える」レベルになるように今回掘り下げてみました。少しでもお力になれたら嬉しいです!