組織論チャンドラー「組織は戦略に従う」企業経営理論 事例Ⅰ
おはようございます!桃ちゃんです。
最近、暑くなってきましたね~!
でも室内だと冷房がしっかりきいていたり….。
体調管理、お気を付けくださいネ!
なんていう私自身は、この土日は体調不良でダウンしていました( ;∀;)
さて今日は、論点重視ではなく、横道の話として
「面白く読んでいただければなぁ」と思っています。
内容は、チャンドラーの「組織は戦略に従う」についてです
「組織構造・組織形態」の詳しい話は、
9代目ゆうの【渾身!論点シリーズ】をご参照ください!
また過去の【組織】に関するブログはこちらです。
「組織は戦略に従う」アルフレッド D.チャンドラー
・20世紀の経営史の”金字塔”
・詳細な事例研究から組織と戦略の間の相関関係を明らかに
・トップマネジメントの重要性についても言及
皆さん「組織は戦略に従う」というフレーズをご存知かもしれませんが、
実際はものすごく長い1冊の本です。
和訳で550ページ超あります。
英語版のタイトルは「Strategy and Structure」です。
私は現在、MBAの古典の授業で、チャンドラーの本を読んで
小論を書くというのを毎週やっています。
(結構大変です…ww)
「おそらく、この本を全部読まれる方は少ないのでは?」と
思ったので、
「いったいどんな内容なの~?」という疑問に対し
概要が分かるように今回は書きたいと思います!
「組織は戦略に従う」 概要
具体的には「4つの企業」を取り上げ、
「どう事業部制組織へ移行していったのか」について書かれています。
ポイントは、
経営陣が「長期プランニング・経営判断」に「集中」できるかどうかです。
「え?経営陣は長期の経営戦略を練るでしょ、普通」と
思われるかもしれませんが、それは最近の話です。
1900年頃はそうではありませんでした。
大きな流れとしては、下記の通りです。
◇組織 ◆戦略
◇アメリカでは19世紀までは同族経営が一般的
↓
◆単一製品の大量生産・大量販売
「規模の経済」を追求したい
↓
垂直統合(安定的な材料仕入・販売網拡大)
◇職能別組織+本社機能(ライン&スタッフ組織)へ
ここでの本社機能:まだ経営陣は実務対応で多忙
↓
◆ニーズに合わせて製品や地域を多角化
「範囲の経済」を追求したい
↓
上記※の組織では対応が不可能
経営陣が実務に多忙で経営判断する時間がないため
↓
◇事業部制組織+本社機能(ライン&スタッフ組織)へ
ここでの本社機能:経営陣は長期プランニングに集中。
実務対応は事業部長が行う。
つまり、◆戦略◆が変わると
経営陣が「プランニングや業績評価」に集中できる◇組織◇
(事業部制組織+本社機能)が必要になるということです。
「4つの企業」について簡単に見ていきます。
1社目:デュポン
・火薬製造業を営んでいたアメリカの老舗企業
・戦争中は無煙火薬事業が急成長
・戦後、余剰設備が生じる問題回避から多角化へ
・職能別による「専門化の原則」をなかなか捨てられない
・多角化した後に肥大になった職能別部門をうまくまとめられない
・最終的には事業部制へ移行
2社目:GM(ゼネラルモーターズ)
・アメリカを代表する自動車メーカー
・創設者のデュラントは事業拡大に重点を置き、組織に興味がない
・材料の安定調達の為に垂直統合を繰り返し、過度に分権化した組織へ
・自動車・付属品・部品・関連事業の部門間調整ができず、経営危機に
・事業部制の導入
3社目:スタンダード石油ニュージャージー
・初期の主力製品は灯油
・自動車の普及によりガソリンの需要急増
・原材料の安定調達の為に垂直統合を実施
・組織が大きくなり、国内販売・海外販売・海外生産の各部門の調整が困難に
・地域別の事業部制を導入
4社目:シアーズ・ローバック
・もともとは、「通信販売事業」を営む
・自動車の普及と都市化の進展で、「直営店事業」にも事業拡大
・「通販事業」と「直営店事業」のシナジーが薄い =連携がうまくいかない
・地域別の事業部制を導入
「戦略によって、取るべき組織形態が変わる」
戦略:小規模経営 から 広域エリアにまたがって多角化へ
↓ 戦略が変わると・・・
↓
組織:単一職能別組織 から 事業部制組織へ
組織が変わる(変わらないと上手く対応できない事例)
「組織は戦略に従う」では、もっと当時の主要人物がたくさん出てきて、
事業部制へ移行するにあたり、どのようなポジションの人が
どう行動していたのかが詳細に書かれています。
もしご興味があれば、ぜひ♪
また今回出てきた「キーワード」は企業経営理論だけでなく
二次試験の事例Ⅰでもよく聞かれます。
「事業部制のメリット・デメリットは?」というように。
→その論点は9代目ゆうの【渾身!論点シリーズ】でご確認ください(^_-)-☆
以上、桃ちゃんでした!
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