【何苦楚理論(其の二十)】しなやかな心の強さを(レジリエンスのはなし)

みなさんこんにちは、ながです。

口述セミナーにご参加いただいた方、あらためてありがとうございました&お疲れさまでした!
本番に備えてあえて厳しい質問もしましたが、「大変参考になった!」との声を多くいただき、嬉しい限りです。
口述試験までまだ時間がありますので、油断せず、やれることをやりきって最後の砦に臨んでくださいね。
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さて、本日は診断士試験からちょっと離れて「レジリエンス」についてお話したいと思います。
3、4年前に話題になった言葉らしいですが、私は半年ほど前に知り合いの臨床心理士(のたまご)の方に教えてもらいました。
レジリエンスとは、心理学の世界では「逆境や困難、強いストレスに直面したときに、適応する精神力と心理的プロセスである」と定義されています。

あえて違う言葉に言い換えると、「抵抗力」「逆境力」「折れない心」などが近いかもしれません。「まったくビクともしない強靱な強さ」というよりも、「しなやかな芯の強さ」を表しているようです。

こういった力は特別な人にしか備わっていないもの、と思われがちですが、私たちの誰もが内面に持つもともとの心理的資源だそうです。
以前は、生まれつきの能力で高めることはできないと考えられていましたが、現在では、レジリエンスは鍛えれば誰でも高められる、とのこと。
ということで、このレジリエンスを高める3つのステップと7つの技術を紹介したいと思います。

ステップ1 底打ち

第1の技術:ネガティブ感情の悪循環から脱出する
第2の技術:思い込みをてなずける

失敗や困難に直面すると、精神的に落ち込みやすくなります。不安や心配、憂鬱感、罪悪感などのネガティブな感情は悪循環となり、延々と引きずりがちですが、その悪循環を断ち切ることが最初のステップです。(第1の技術)
何か失敗した時は、マイナスな感情をずっと抱えがちですが、まずは心を沈静化しましょう。それができたら、過去の失敗体験を大きく捉え過ぎていないかを振り返り、不要な思い込みを捨てることで「底」を脱出します。(第2の技術)

再起を図る上で、このステップは特に重要です。ショックから立ち直るには大きなパワーが必要なので、場合によっては焦らず時間をかけてやっていくのが良いと思います。
黙々と自分の心と向き合うのもいいですが、気晴らし、いわゆるガス抜きをしながらやっていくのも手です。趣味に没頭する、旅行に行く、運動する、好きなアーティストのライブに行く・・・何でもOKです。
ちなみに、私の気晴らしは、ビール片手に海外サッカーを観ることや、親しい友人との飲み会、自分でつまみを作りながらビールを飲む・・・などなど。
こう見るとビールばっかり。ガス抜きどころかガス注入してますね(笑)

ステップ2 立ち直り

第3の技術:自己効力感を身につける
第4の技術:自分の強みを活かす
第5の技術:心の支えとなるサポーターづくり
第6の技術:感謝のポジティブ感情を高め

元の心理状態に回復するステップです。ここでは心の筋肉である「レジリエンス・マッスル」を鍛えることで手に入る、障害を乗り越えて前進する力が必要です。
まずは、「自分はできる」という自己効力感を高めていきましょう。(第3の技術)
自己効力感を高めるには4つの要素があるそうです。
1)直接的達成経験 - 自分でチャレンジして達成と成功の体験を積み重ねる
2)代理的経験 - 自分で経験したことでなくても、他の人の行動を観察することで「自分でもできる」という信念を生み出す
3)言語的説得 - 「励まし」。自分を叱咤激励してくれる人がいると、自信向上が早まる
4)生理的・情動的喚起 - 心身の状態が良いことや前向きな気分は自信を高める

また、いざというときに心の支えとなり支援してくれる人を大切にしましょう。(第5の技術)
立ち直りが早い人ほど、周りに心の支えとなる人がいるように思います。たとえばこんな人。
1)大変な経験をした時に助けてくれる人
2)困った時に情報を提供してくれる人
3)問題に直面した時にアドバイスをしてくれる人
4)つらい時に一緒にいるだけで安心できる人

人間ひとりでは生きていけません。家族、恋人、友人、同僚、上司、恩師、ペット・・・心の支えは人それぞれですが、そういった方たちと日頃から関係作りをしておくこともレジリエンスの強化になります。

そして、ここで出てくるのは意外かもしれませんが、人に感謝することも非常に大事。
感謝というポジティブな感情はネガティブな感情を帳消ししてくれます。小さなことでも感謝を表現することは、心の筋肉の強化にもつながります。(第6の技術)

ステップ3 教訓化

第7の技術:痛い体験から意味を学ぶ

過去の逆境体験を振り返り、次に繋がる意味を学ぶ内省が最後のステップです。失敗の原因を追及し、解決策を実行することで、次の失敗を防止することが望まれます。(第7の技術)

失敗を好んでする人はいません。避けられるのであれば、避けたいものです。
でも、挑戦する人は必ずと言っていいほど失敗をします。
その失敗にちゃんと向き合い、何かを学ぼうとするかどうかが、その後の結果を大きく左右するんだと思います。

『失敗したところでやめてしまうから失敗になる。成功するところまで続ければ、それは成功になる』
(松下幸之助/実業家)

今年度の診断士試験で思うような結果が出なかった方もいらっしゃるかと思います。
私なんぞの存在が、この試験への再挑戦をとやかく言う資格はありません。
ですが、今回紹介したレジリエンスの話が、これまでの挑戦を振り返る参考になり、新たな目標を見つける一助になれば嬉しいな、と思います。

以上、ながでした。

【参考資料】
・月刊リーダーシップNo.713「レジリエンスを高める7つの技術」(17年12月9日アクセス)
http://www.kantokushi.or.jp/lsp/no713/713_01.html
・モチベーションアップの法則「レジリエンス~折れない心を手に入れよう」(上記同じ)
http://www.motivation-up.com/up/resilience.html
・SBクリエイティブOnline「折れない心「レジリエンス」を鍛える7つの技術【前編】【後編】」(上記同じ)
http://online.sbcr.jp/2014/12/003903.html
http://online.sbcr.jp/2014/12/003904.html

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【何苦楚理論(其の二十)】しなやかな心の強さを(レジリエンスのはなし)”へ2件のコメント

  1. なが より:

    はち様

    お久しぶりです。
    寒い日が続きますがお元気にされてますか?
    響きますよね。糧にできるかはきっと自分次第なのでしょうね。
    はちさんのがんばり応援してます!

  2. はち より:

    いつもお世話になっております。
    松下幸之助さんのことばが響きました。

    がんばります

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