-雑草魂で行こう- 中小企業診断士試験とは? 後編

皆様こんにちは、雑草魂のルナです。

あっという間に今年も12月ですね。今年の試験を受けられた方にとっては特に時間の進み方が速い一年だったのではないでしょうか。でも、合格するとその流れはさらに加速します!(笑) あと一週間、発表を楽しみに待ちましょうね。

雑草流・中小企業診断士試験の本質とは?

前回は診断士試験について制度的なところから解説をしましたが、今回はいよいよ、本質に迫りたいと思います。あ、もちろん、「雑草流」の切り口で、ですよ (^-^) 前回に続き、診断士試験を受験しようかどうか迷っている方に向けてお届けします!

なぜ「中小企業診断士」という資格があるのか

私は試験を受けるとき、常にその資格に求められている役割をしっかり見据えるようにしています。検定的なものはともかく、国家資格の場合にはやはり、国が考えるその資格取得者のあるべき姿、というものがあるはずです。

中小企業診断士の場合、それが何かというと、これはなかなか一口では言い難いところがありますが、やはり診断協会のホームページから最初だけ引用してみます。実際はもっと長いのでぜひページへ飛んで確認してみてください。

中小企業診断士は、中小企業の経営課題に対応するための診断・助言を行う専門家です。法律上の国家資格として、「中小企業支援法」第11条に基づき、経済産業大臣が登録します。
中小企業診断士制度は、中小企業者が適切な経営の診断及び経営に関する助言を受けるに当たり、経営の診断及び経営に関する助言を行う者の選定を容易にするため、経済産業大臣が一定のレベル以上の能力を持った者を登録するための制度です。
中小企業基本法では、中小企業者が経営資源を確保するための業務に従事する者(公的支援事業に限らず、民間で活躍する経営コンサルタント)として位置づけられています。

中小企業診断協会 「中小企業診断士ってなに?」

国が診断士に求めるスキルや役割、イメージができたでしょうか?

細かいことを拾っていくと、色々ありますよね。でもかなり乱暴に端的に言ってしまえば、「経営者へのアドバイザー」ということです。

SWOTでその企業の強み・弱みを見つけるのも、財務諸表から企業のありようを探るのも、すべては経営者に適切なアドバイスをし、その企業を成長に導くためです。(実際に「診断士」として活動するようになると、国や自治体の施策を周知する、という役割も求められていることがわかりますが、それはちょっと脇に置いておいて…)

一次試験攻略のポイント

ということは、診断士試験は、受験生に「経営者へのアドバイザー」としての能力があるかどうかをはかるための試験です。

一次試験では、「経営者さんから信頼される聞き手となり」「会社運営に役立つ情報を提供する」ことができるよう、幅広い知識を覚える必要があります。幅広く、しかも科目ごとの難易度が年々変化し…となると、膨大な量の知識を必要とするようにとらえる人もいますが、私はそうではないと考えます。

「経営者と会話し、役立つ情報を提供するための知識」と考えれば、どんな論点に集中して覚えればよいか、逆にどんな問題や論点は捨てても良いかの判断をつけられるようになるはずです。

時間は有限です。精神的エネルギーも無限ではありません。学習内容に強弱をしっかりとつけて、押さえるべきところを押さえ、捨てるべきところは思い切って捨てる(それでも四択or五択ですから、20%以上の確率で正解をとれるのです)勇気を持つことが、一次試験を素早く攻略するためのポイントです。「〇〇時間以上勉強しなければ受からない」なんて呪いを真に受けたらダメですよ!
(一次試験攻略のポイントとして、こんな記事も書いてます。「全体攻略」「春セミ再録」

二次試験攻略のポイント

さて、一次試験では知識の有無を問われました。

二次試験はどうでしょうか? 私は、二次試験は一次試験に向けての学習で身に着けた道具を実際に使えるかどうかの試験だと考えます。どんなに良い道具でも、いや、良い道具であればあるほど、持っているだけでは使いこなせないですよね。(一次で圧倒的知識量を身に着けた人が二次で苦労することがあるのは、もしかしたら「良い道具」すぎるのかもしれないですね…)

道具は手に入れたら、使う練習をする必要があるのです。幸い、私は普段からクライアント様(小規模事業者のオーナーさんが多いです)とお話をする機会も多く、状況をお聞きしてご提案をすることも仕事のうちでしたので、自己流ではありますが道具を使う練習ができていたと思います。もちろん、あくまで自己流でしたから「診断士流(診断士試験流?)」の練習はする必要がありましたが、それでも平均的な受験生よりは少し有利だったかもしれないですね。

では、平均的な受験生はどうしたら道具を使う練習ができるでしょうか?

これはもう、過去問を解くことに尽きると思います。その時に意識をしていただきたいのは、事例企業の社長をしっかりイメージをして、その人にアドバイスをするとしたらどうするか、ということです。なぜならそれが、診断士試験に受かった後に求められることそのものだからです。

皆さんも、本当に企業経営をされている方をクライアントとして目の前にお話をするときを想像してください。その方の言葉を、表情を、目線の動きや手の動き、声の調子まですべて、五感をフル活用して受け止めようとするのではないですか?

こちからご提案させていただくのであれば、その方が受け止めやすいように言葉を選び、一番わかりやすいように話をしようと努力しませんか? ただ提案をするだけではなく、その提案を受け入れてもらいやすいように、あるいは実行していただきやすいように、話す順序も選んだり、質問されたことに対して補足説明をしたりしませんか? 自分の頭の中の知識を提案の上に並べることの方がそれより大事、なんてことはないはずですよね。

二次筆記試験の基本は「全力で聞いて(読んで)わかりやすく説明し、納得してもらえる提案をする」ことだと思います。予備校などで教えてくれるテクニックは、すべてその基本の上で使うべきもの。先にテクニック論から入ってしまうと大事な基本が抜けてしまい、その結果が的外れな解答や、説得力の低い提案になってしまうのではないでしょうか。
(二次筆記試験攻略のためのポイントは、こんなところでも書きました。「分解すれば怖くない」

モチベーションの保ち方

診断士試験受験を決めてから、合格を手にするまでは早くても数か月はかかるはずです。(一次試験から最終合格発表までだけでも四か月以上ありますしね…)

その間、どうやってモチベーションを保つか、というのも攻略に当たっては大事なポイントです。この件については、これまでずっと色々書いてきているので、興味のある方は「雑草魂シリーズ」を追っていただけると嬉しいのですが…(笑)、今日は一番大事なことだけ、書いておきます。

モチベーションを保つために一番大事なことは、「なぜ自分が診断士になるべきなのか」を見つめ続けることです。

「なぜなりたいか」はよく聞かれます。診断士仲間での会話でも、受験生との会話でもよく出てくる質問です。でも、自分に問いかけるときはぜひ「なぜ自分がなるべきなのか」を問うてみてください。

  • あなただけが救える企業がありますか?
  • あなただけが提供できる価値がありますか?
  • あなたにしかできない仕事がありますか?
  • あなただから心を開いてくれる経営者さんがいるでしょうか?

自信をもって「Yes!」と言える人は多くないかもしれません。でも、世の中には絶対に「ああ、〇〇先生と縁ができてよかった!」と言ってくれる経営者さんがいるのです。あなたが診断士として、自分のところに来てくれるのを待っているはずです。
「企業内診断士を目指しているんだけど…」と思われました? それなら所属している会社が「あなただけが救える企業」のはずですよね!

あなただけにしか生み出せない価値を経営者さんに提供するために、あなたは知識という道具を身に着けて、それを使いこなすための練習をするのです。それが日本版MBAとも言われる「中小企業診断士試験」の本質だと思います。

その本質を意識しながら学習を進めていただけたら、そうして診断士として一緒に日本の企業を元気にする仲間が沢山増えてくれたら(特に女子♪)、一合格者としてこんなに嬉しいことはありません。

今日の雑草魂:「診断士試験の本質を意識し、合格への最短距離を進もう!」

 

ルナはみなさんの頑張りをいつでも応援しています!

 

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受付開始は12月8日(金)合格発表当日です。詳細はまた後日お知らせいたします。

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